<胎内記憶>嬉しいけどちょっと複雑!? 2歳娘が語った驚きの内容とは

 「胎内記憶」という言葉をご存じですか? 子どもがお母さんの胎内にいた頃の記憶のことをいいます。わが家では、2歳の娘が前触れもなく話をし始めました。本来なら感動の話になるはずが、少し複雑な気持ちにさせられてしまいます。娘が話したその内容とは…?

目次

突然の告白

写真AC

 娘が2歳の頃の話です。昼ごはんを食べさせ、そろそろ片付けをしようとしたその時でした。
 突然、娘が
 「すごくせまかったんだよ」と言ったのです。

 私は、娘が椅子から落ちないようにしていたベルトのことかと思い
 「どうしたの? 椅子がきつい?」と、聞き返しました。すると、私のお腹のあたりを指さして
 「ママのおなかのなか」というではありませんか! これは噂の「胎内記憶」というやつでは? と思った私は、急いで紙とペンを用意しました。こちらから尋ね過ぎるのも良くないと聞いたことがあったので、あくまで娘が言ったことを繰り返しながら、会話を続けることにしました。

 「ママのお腹の中は狭かったんだね」と言うと
 「うん、せまかったの。くらいし、ギューギューして、いやだった。だからいっぱいけったの」と話を続けてくれました。

一致する証言

写真AC

 確かに、お腹の中にいた頃とても活発に動いており、とにかくよく蹴る子でした。夫が見ても分かるくらいお腹が動き、時には、あまりの痛さにうずくまることさえありました。

 そのため私は、娘が言っていることに、より真実味を感じられたのです。初めて聞くことができた胎内記憶。私は感動のあまり、メモを取ることも忘れてうるうるしていました。

 「そっかそっか! お腹の中で元気に大きくなっていたし、そりゃ狭くてしんどかったよね」と言って、抱きしめようと手をのばした時、娘から意外な言葉が…。

 「うん! でもね、いちばんいやだったのはね、あせくさかったの。ママのおなかのなか、あせくさくて、はやくでたかったのー」 
 「…ん? あ、汗臭い?」
 「そう、だから、たくさんけって、はやくでたいーっていったんだよ。そしたらでれたの」

 そう屈託のない笑顔で言う娘に、会話を続けたかったはずの私は、
 「そ、そうだったんだね…」と答えることしかできませんでした。

 確かに私は明け方、腹部に蹴られた様な強い衝撃を受け、その後、破水して2週間も早く出産しました。「言っていること、あっているなぁ…」なんて冷静に思いながらも、
 「汗臭い」
 「早く出たかった」という言葉が強烈過ぎて、呆然としていました。「お母さんのお腹の中って、居心地がいいって聞くけど!?」なんてことも頭でぐるぐる考えていましたね。

 娘はその後、ひとしきり話し終えたのか、おもちゃで遊び始めてしまいました。

消えた胎内記憶

 夜、主人に話をすると、とてもおもしろがって
 「自分も聞いてみたい!」と興奮していました。私も、もう一度確認したかったので、翌日、改めて2人で聞いてみることに。

 しかし、何度聞いても、本人は
 「んー、わかんなーい。しらなーい」というばかりで、胎内にいた頃の話は二度としてくれませんでした。

 「汗臭い」というキーワードにはかなり驚き、当時はちょっぴり複雑な気持ちにもなりました。しかし、貴重な胎内記憶の話が聞けたことは純粋にうれしかったです。

 娘が大きくなった時に聞かせてあげられるよう、あの中途半端なメモはきちんと残しておこうと思います。どんな顔をするのか今から楽しみです!

 (ファンファン福岡公式ライター / Kyoko)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

ファンファン福岡(fanfunfukuoka)は、街ネタやグルメ、コラム、イベント等、地元福岡・博多・天神の情報が満載の街メディア。「福岡の、人が動き、人を動かし、街を動かす」メディアを目指しています。

目次