私は30歳の時、8歳年上の男性と結婚。彼はサラリーマンでしたが、新居は新築マンション、家具家電もすべて新品で私は幸せいっぱい! けれど結婚して半年もたたずに、夫から衝撃発言「俺、仕事辞めるから」これは新婚半年で訪れた離婚危機の話です。
幸せな新婚生活
結婚に焦り始めた30歳の時、知り合いに紹介されたのが8歳年上の夫でした。私は夫のことを、性格が穏やかでいつもリードしてくれる頼りがいのある人だと感じて、すぐに結婚を意識しました。
そうなると話はとんとん拍子に進み、知り合って1年後、夫が契約していた新築マンションの完成に合わせて入籍。なんと新婚から新築マンション、家の中は新品の家具と家電でそろえられていたのです。夫は商社に勤めるサラリーマンで収入も安定、私は自分の給料は全てお小遣いになり「なんていい人と結婚したんだ」とまさに幸せいっぱいな新婚生活をスタートさせました。
夫から衝撃の告白
新婚生活も半年が過ぎた頃、夕食後にのんびりしていると夫が
「そうそう」と何気なく話し始めます。
「俺、仕事辞めるから!」
「転職ってこと?」思いもよらない言葉に驚いて聞き返すと
「会社勤めはもうしないよ」と夫。これはまさかの離婚危機では?
意味が分からずそれから2時間、夫を質問攻めにしました。分かったのは、マンションは支払い済み、生活費は毎月50万くれる、子どもは早くほしい… など。
実は、夫の生家は主要都市の一等地に土地を持つ資産家で、夫本人も土地や株を所有し、その資産で十分な収入を得ているということだったのです。結婚前には何も教えてくれなかったので、本当に驚きました。義実家も豪邸ではないし、義両親も夫も庶民的で、資産家だとは全く気付かなかったからです。
その数日後、夫は本当に退職。代わりに私が
「いってらっしゃい」と送り出される日々が始まりました。
私も仕事辞めたい!
それからの夫は読書や楽器演奏、釣りにゴルフにツーリング。自由な姿を見て、家事は私の担当でしたが「家にいるんならもう少しやってくれてもいいじゃない?」と初めて夫に対して不満が生まれたのです。
そんな不満が
「私も仕事辞めていい?」と口に出てしまったのは、2カ月が過ぎ、待望の第1子を妊娠した頃でした。子育ても増えるのだから当然、専業主婦に賛成してくれるものと思っての言葉でしたが、夫の答えは残念過ぎるもの。
「仕事はやめてもいいけど、生活費は生活のためのものだから、君が自由に使えるお金じゃないよ?」真顔の夫を見て、その時初めて夫の本性のようなものに気がつきました。その言葉通り、夫は自分が好きなことをするお金は、自己資産から捻出していたのです。
ただの会社員だった私にはそんな優雅な暮らしができるほどの貯金などなく、それから2人出産しましたが育休を取得して仕事に復帰。結婚してそろそろ10年過ぎますが、相変わらず夫は好きなこと三昧、私は仕事と家事に追われる日々を過ごしています。
そんな男となぜ離婚しないのかって?
夫は家事こそ出来ませんが、お金に困らない生活はさせてくれるし、なにより子ども達を可愛がる心の優しい人で、浮気を疑うような外出もなく、家ではいつもにこにこ私の愚痴に付き合ってくれます。
お金の使い方には厳しいですが、ズボラな私にはちょうどいいと思えるくらい。結局夫のことを尊敬しているのでしょうね。
お金はあるけどお小遣いはくれない家事も出来ない夫と、裕福ではないけれど家事育児を積極的にやってくれる夫。
皆さんならどちらを選びますか…?
(ファンファン福岡公式ライター / ましまろ)