わが家の息子たちは、同じ私のお腹から生まれてきたのにどうしてこんなにも違うものか、と思うことがよくあります。1番そう思うのは、食事のときです。食に興味がない4歳長男とよく食べる1歳次男。ある日を境に長男の食べるスピードがアップしたのですが、そこには意外な理由があったのでした。
食に興味がない4歳とよく食べる1歳
わが家には、昔から食が細い長男と、なんでもよく食べる次男がいます。毎日おもちゃの取り合いはするものの、基本的には面倒見の良い兄なので、兄弟仲は良い方だと思います。
長男はおにぎり1つ食べるのもやっとで、食べろと言われるから仕方なく食べるという感じです。長男に食に興味を持ち、食事の時間を楽しんでほしい…。私はこれまで好きなキャラクターの食器を使って盛りつけ方を工夫したり、嫌いな食べ物を出さないリクエスト献立の日をつくったり、さまざまな工夫をしてきました。
しかし、長男がモリモリ食べてくれる日は1カ月に数回程度で、すぐお腹がいっぱいに。食事を残してしまう日もしょっちゅうです。一方、次男は基本的には1人で何でも食べ、足りないときはお代わりまで要求します。
ある日を境に兄の食べるスピードがアップ?
夫は仕事が忙しく、夕食は私と子どもたちだけで食べることが多いのですが、ある日を境に、長男の食べるスピードが速くなり、完食することが多くなりました。嫌いだったはずのブロッコリーやにんじん、ミニトマトなどの野菜も食べられるように。
「もう食べたの? ブロッコリーも! さすが4歳だね~!」私は長男を褒め称えました。長男も笑顔で
「すごいでしょ~!」と、いつになく自信満々な様子。ついに私の努力が実った! と思い、嬉しくなりました。
しかし、数日後、私は見てしまったのです。
少しの間、私が席を立って牛乳のおかわりをコップに注いでいる間に、長男が次男のお皿の上に自分の嫌いな野菜をのせている決定的瞬間を! そして、次男は長男からもらった野菜を一瞬で口の中に入れました。2人の間に何も言葉はありませんが、顔を見合わせてニヤニヤしながらすばやく連係プレーを成功させていました。
「コラー!」とついつい大声で叫んでしまった私。子どもたちは一瞬ビクッと驚いた様子。長男はヘラヘラしながら、すぐに
「ごめんなさい!」と大きな声で平謝り。次男は満面の笑みで私の方を見ていました。毎回飲み物のおかわりを兄弟揃ってするのですが、おそらくいつもそのときにあげていたのだと思います。
兄弟の絆?!
それにしても、なぜ私は気付けなかったのか…。4歳と1歳にやられました。
それと同時に、兄弟がそれぞれの弱みと強みを補いながら、絆を深めていたことに、なんだかほっこりしました。嫌いなものを食べてくれるありがたい存在の弟と、自分の食べ物を分け与えてくれる優しい兄。最強のコンビです。子どもたちからしたらwin-winの関係であったわけなので、ほっといてくれというのが本音だったかもしれません。
実際のところは、まだまだケチな4歳長男。自分の大好きな、いちごやぶどうなどのフルーツを次男にあげることは、絶対にありません。自分の好きな食べ物も分けてあげられるような、弟思いの心優しいお兄ちゃんになってほしいものです。
(ファンファン福岡公式ライター / ichika)