夫とボーナスの使い道について話していたとき、息子がやってきて…。最初はかわいい勘違いだったのですが、最後にとんでもない要求をしてきました。だんだんと頭で考えて行動するようになってきた4歳。巧みな戦略にはまった私たち夫婦の結末とは?!
ボーナスでごはんをつくろう?!
ボーナスの支給日が近づいてきたある日。夫と
「ボーナスが出たら、ごはんでも食べに行こう」と話していました。すると、普段から料理を作るのを手伝ってくれる息子が、その日の晩ごはんの話だと思ったようで…
「ぼく、ごはんつくるのてつだうね」と言いながら、1人で冷蔵庫の中をゴソゴソ。
「あった!」と、自信満々に取り出したのは、大きな茄子。そう、息子はボーナスを“棒みたいな茄子”だと勘違いしていたのです。
手に持っているのはボーナスではなく、ただの茄子だと、笑いながら私は息子に説明。息子は納得がいかない様子で
「じゃあ、ボーナスってなあに?」と質問してきました。
「ボーナスっていうのは、がんばって働いた人がもらえる特別なお金だよ~」と夫が答えました。
「えーじゃあ、ぼくもがんばってほいくえん行ってるし、がんばってえいごやってるし、がんばって弟くんとあそんであげてるし… ボーナスもらえるね~! やった~!」
「がんばってる」を多用する息子に、思わず笑ってしまいました。何て答えようかと、必死に考える私。
息子が欲しいもの… それは…
息子ががんばっているのは確かなので、否定する訳にもいきません。
「う、う、うん? そうだね、がんばってるもんね~」と、とりあえず共感することにしました。息子はボーナスがもらえると確信したのか、
「ボーナスでなに買おうかな~! ぼく、がんばってるからな~。ママ、おもちゃやさんいこっか! ぼく、おもちゃやさん買うわ~!」なんと息子、おもちゃ屋さんをお店ごと買いたいとのこと!
「えー!」夫と二人でズッコケました。ボーナスがいくらあっても足りません。
息子の発想が、なんだかどこかのYouTuberのようで、将来が見えた気がしました。子どもの発想って本当に面白いですよね。その日はすでに夕方だったので、適当に笑って誤魔化し、晩ごはんの準備にとりかかることで、ことなきを得ました。
息子の戦略勝ち
息子はその後、今日は何を頑張ったか、毎日のように報告をしてくるようになりました。保育園から帰ってくると、一生懸命、
「がんばっておきゅうしょくをぜんぶたべた!」とか
「がんばってはっぴょうかいのれんしゅうをしたよ!」などと教えてくれました。
結局、何もあげないのは頑張りを認めないことになる、と感じた私たち夫婦。夫のボーナス支給日に、息子にも100円をミニボーナスとしてプレゼントしました。息子は、よほど嬉しかったのか
「やった~! ボーナス!」と、飛び跳ねて喜んでいました。近所のコンビニに直行し、愛してやまない釣り型のグミを購入。100円を払ってもおつりがでる値段です。
家に帰ってから、
「めっちゃおいしい! やっぱり最高!」と満面の笑みを浮かべながら、即完食。やっぱり、まだまだかわいい4歳でした。
今回、やたら「がんばっている」アピールをしてきた息子。親を買う気にさせるには、どうすればよいか分かっているようでした。まんまと親をその気にさせ、お菓子をゲット。粘り強く毎日アピールを続けたのがポイントでした。息子の戦略にまんまとやられた出来事でした!
(ファンファン福岡公式ライター / ichika)