私は2人の男の子と旦那と暮らすワーママです。毎日慌ただしいアラフィフ世代ですが、やっぱり自分の誕生日は特別。でもお祝いをきっかけに私と旦那の価値観の違いが浮き彫りに… 誕生日に起こったある事件について語りたいと思います。
プレゼントはテイクアウトでママ楽デーに
家事に仕事にと忙しい日々を過ごす私。今年の誕生日は帰宅が遅くなるので、旦那に
「プレゼントは夕飯のテイクアウトがいいな」とお願いした所、
「いいよ」と気軽に承諾してくれました。メニューを見ながら、私はおそばを、長男はカツ丼、旦那はお高いステーキを頼むことに。麺好き次男は
「ぼくうどん!」と威勢よく宣言しましたが
「せっかくだからステーキなんてどう?」と旦那に誘われ
「じゃ、ステーキにしよっかな」となりました。
普段ならお高いステーキなんて! ですが、旦那の小遣いから出してくれるので、目くじらをたてる必要もありません。夕飯作りから解放され、人様が作ったディナーをゆっくり味わう夜… これ以上の贈り物はない! と楽しみにしていました。
楽しい誕生日会が一転気まずい雰囲気に…
そして誕生日の夜、食事をしながら
「ありがとう!」
「楽チンで助かる」
「おいしいね!」などなど盛り上がっていると、旦那が突然
「ステーキ、高かったんだよね。合計14,000円したんだよね」とポツリとつぶやきました。
そばやカツ丼はお手頃だったのですが、ステーキが高額で合計金額が結構かかってしまったようです。「ステーキ頼んだの私じゃないし」と心でツッコミを入れつつ
「どうもありがとう」と微妙な笑顔で食事を続けていると、旦那がまた同じセリフを繰り返すのです。
イラッときた私は
「じゃあ、他のものにしたらよかったんじゃない? 無理してまで高いものを頼む必要なんてないよ」と返しました。でも旦那は
「でもさ、せっかくなんだし」と不機嫌そうに答えます。このやりとりが2~3回繰り返された時
「ぼく、ステーキ頼まなければよかったね」と次男がショボンとしだしました。慌ててフォローする私をしり目に、無言を決めこむ旦那。食卓が一気に気まずい雰囲気に… 次第に冷めていくおそばを前に、私の食欲と気持ちもどんどん冷めていきました。
人生の伴侶との価値観の違いをどうする?
もしお金をかけたくないなら、安いうどんにしたかった次男を制する必要はないですよね。旦那の意図は何だったのでしょう? しかめっ面をしている私に向かって、長男は
「お金をかけてすごいでしょ? ってことじゃない?」と一言。なるほど! 旦那は高価なことで自分の威厳を示したかったのでしょう。あまりにも的を射たコメントでバツが悪かったのか、旦那は黙々と食事を続けていました。
私も人生でお金が不可欠なことは重々承知していますが、楽しさを共有する気持ちも同じように大事だと思います。そういえば旦那はなんでもお金さえかければいいと思っているようで、例えば子どもがねだればすぐ買い与えてしまうんです。我慢する心が育たないよと何度言っても… これまでの旦那との軋轢の多くが、お金と心どっちを優先するかという価値観の違いであることに気付きました。
今更こんな大事なことに気付くなんて… 結婚前の私は、結婚の煌びやかさに心を奪われ、お互いの価値観の違いを深く追求しませんでした。なんて愚かなと悔やみましたが、どうあがいても過去には戻ることはできません。今後どう生きて行こうか? 人生の折り返し地点の誕生日でもう一度スタート地点に立った、と思う今日この頃です。
(ファンファン福岡公式ライター/日野原花)