コロナ禍によって、わが子の通う保育園でも、行事は軒並み中止になってしまいました。父母会の会合や行事も中止に。LINEグループを使って行われた役員決めは、独特の緊張感につつまれた時間となりました。
立候補期限が迫る! 沈黙の続くLINEグループ
「保護者の皆さま、来年度のクラス役員の選出についてお知らせします」
年度末も近づいたころ、クラスのLINEグループに、役員のママからメッセージが流れました。
「立候補していただける方は、○月○日の21時まで にご連絡ください。立候補者なしの場合は、LINEのあみだくじで選出させていただきます」 役員は各クラスから3名ずつ。任期は1年間。子ども1人につき1度は役員を務めなければなりません。
うちは子ども2人がお世話になっているし、来年はどちらかのクラス役員に立候補しようかな…。 しかし、改めて役員の仕事を確認すると、行事の企画実行のほか細かい事務作業も多く、意外と大変そう。今後の状況によっては行事が復活する可能性もあります。 どうしよう…。
期限が近づいても、どちらのクラスにも立候補者は現れず、LINEは沈黙したままです。
「ほかの保護者も迷ってる? それとも、父母会活動にあまり感心がない?」 気になりましたが、他の保護者に会えるのは送迎時のわずかなタイミングのみ。 わからないままに、期日を迎えてしまいました。
動きがあったのは、夕方でした。
「私でよろしければ、クラス役員に立候補させていただきます」 下の子のクラスに立候補者が!
「私も立候補します」
「私もやります」
まんじりともせずに動向を見守っていたのは、私だけではなかったようです。わずか数分の間に、定員の3名が埋まってしまいました。
出遅れてあたふたしているうちに、上の子のクラスでも相次いで立候補者が!
「立候補します」 私もあわててメッセージを送り、何とかすべり込みました。
三役決めもLINEで! 新旧の役員、全員が参加した総会
役員決めはこれで終わりません。日を改めて会長・副会長・会計の三役をはじめ各係を決める総会が行われました。
「会長に立候補していただける方は、総会までにご連絡ください」
あらかじめ新旧の役員40名近くのグループが作られ、会長からアナウンスが流れたのですが…。
結局、立候補者は現れず、LINEのあみだくじ機能を使った三役決めが行われることになりました。
「それでは、これからあみだくじを行います。結果が出るまでお待ちください。異議申し立ては受けつけませんので、あらかじめご了承ください」
握りしめたスマホの画面を見つめながら待つこと数分。会長から結果が送られてきました。
「結果を見る」と書かれたリンクに触れると、私のプロフィール写真の横に、大きく「ハズレ」の文字が!
よかった…!
その後、立候補やあみだくじで、ほかの係も決定。
「これで全員の係が決まりました。本日はありがとうございました」 異議申し立てもなく、無事に総会は終了したのでした。
初のLINEでの役員決め。メッセージのみで粛々と進みましたが、裏側では悲喜こもごもだったことでしょう。
参加者の反応が見えず、必要最小限の反応しか返ってこないぶん、進行を務めたリーダーは気疲れしたはずです。グループの一員として受け身でいた私ですら、胃が痛くなりそうでしたから。
まだ保護者の集まる機会がない状況が続きますが
「お疲れさまでした!」と、対面でねぎらいたい気持ちでいっぱいです。
(ファンファン福岡公式ライター/桐谷きこり)