伝統楽器・筑前琵琶(びわ)の継承を支援するクラウドファンディング「よみがえれ!筑前琵琶 ドリアーノ琵琶プロジェクト」が4月17日から展開中です。福岡に伝わる独自の琵琶の作り手は、今やただ一人。この伝統と技術を残すためのプロジェクトを支援しませんか?
消えゆく伝統楽器「筑前琵琶」を後世に伝えるために
福岡県に伝わる伝統楽器「筑前琵琶」が消滅の危機に瀕(ひん)しています。今、この楽器を作れることができる職人は、イタリア出身で72歳のドリアーノ・スリスさんたった一人。後継者のめどはたっていないといいます。 「このままでは筑前琵琶の伝統は死に絶えてしまいます。早急に琵琶づくりの受け皿を作らなくては」とスリスさん。そこで筑前琵琶作りの再興を担う「琵琶館」構想を企画しました。 「琵琶という楽器や音楽を広く知ってもらうだけでなく、筑前琵琶の製作技術を守り、同時にその技術で他の種類の琵琶の修復もできる」場を目指すといいます。
この「琵琶館」を立ち上げるためには、家賃や敷金など場所を確保・維持するための資金と運営経費などが必要です。そこでクラウドファンディング「よみがえれ!筑前琵琶 ドリアーノ琵琶プロジェクト」を立ち上げ、支援を呼び掛けています。 プロジェクトの詳細、支援金とその内容などは、下記クラウドファンディングサイトで確認することができます。筑前琵琶の歴史やドリアーノさんがなぜ筑前琵琶に魅せられ、師匠に弟子入りして作り手となったのか、その足跡なども分かり一読の価値があります。 福岡に伝わる美しい音色、匠の技術を守るために、ぜひ協力してみませんか?
<ドリアーノ・スリスさんプロフィル> イタリア・サルデーニャ島で生まれ、日本へ発つ27歳までローマで過ごす。1974年来日。75年に琵琶と出合い、その独特な音色に魅せられる。当時、唯一の筑前琵琶職人であり福岡県無形文化財の故・吉塚元三郎氏に師事。80年までの5年間は琵琶職人の活動だけに専念。 81年、イタリア語教室を併設するイタリア会館福岡を設立。その後はイタリア語教育と文化事業の開催、琵琶の製作や修復を並行して進めている。
「よみがえれ!筑前琵琶 ドリアーノ琵琶プロジェクト」
問い合わせ:イタリア会館・福岡 電話:092-761-8570