仕事猫またの名を現場猫 初めて知った 働かない猫による【サ日記】

 福岡市南区に住む飼い猫・サニの綴る「サ日記」。元々暮らしは変化に乏しいが、最近は自粛自粛で飼い主もネタに乏しい。そんな中、飼い主のひとりNが近所のドラッグストアで「仕事猫」なるガチャガチャのフィギュアを手に入れてきた。

出典:サニ

 こんにちは。猫のサニです。緊急事態宣言が続いて大変です。いつの間にか初夏を通り越したような陽射しがおれの住む福岡でも当たり前になってきた。きのうとおとといは少し雨が降ったが。飼い主が毛皮をまとったおれの姿を見て「暑苦しい」という。失礼なやっちゃ。きょう最初の写真は、仕事猫のガチャガチャのうちの一つだ。知ってるかニャ? 別名「現場猫」とも言うらしい。おととしくらいから300円のガチャガチャに入ってて、ひと頃は全然手に入らなかったらしい。おれは興味もないから知らなかったが、飼い主Nが近くのドラッグストアにあったとうれしそうに持ち帰ってきた。

出典:サニ

 ↑こちらが説明書(?)だ。全部で5種類あるらしい。Nは、「ヨシっ」とか言ってる分が欲しかったそうだが、「ハァ~」しか取れなかったみたい。ジョージアのCMの山田孝之をねらっているのか。

出典:サニ

 希少なパソコン猫であるおれは、ウィキペディアで「仕事猫」を調べてみた。この「ヨシ!」ってのは、安全確認の意味の「良し」だが、仕事猫はしばしば全然安全じゃない場面で「ヨシ!」と発声するマヌケぶりが受ける要因らしい。で、上の写真では横に「ご安全に」と書いてある。これは多くの人が知らないと思うが、昔日本の産業の中心になって発展した官営八幡製鉄所のご挨拶が、「ご安全に」だそうだ。事故の多い危険なお仕事だったので、お互いに安全を祈りあうことが日常だったそうですニャ。

出典:サニ

 年齢とともに、ずいぶん人間が出来てきたといわれるおれだ。近所猫とのガラス越しのケンカも最近は全然してない。というか、連中がめっきり来なくなっている。やつらもコロナ感染を怖れて外出を控えているのか。それとも、おれ同様人間が円熟してきて、争いごとを好まなくなっているのか。

出典:サニ

 おれの庭でわが物顔のクロのやつはまだ出没してるようだな。熊のように肥えてやがる。最近は、北海道では人里近くに熊が多いらしいが、クロもでかくなり過ぎると熊に間違えられるぞ。

出典:サニ

 不敵な面構え。おれの天敵だった「まめ」が最近ひどいケガを負ってたという。もしかしたら、こいつクロの仕業かもしれん。まめもなかなか骨のあるやつだが、それを負かすとなると、あなどれんぞ。

出典:サニ

 近所の猫どもの話はいいとして、このところこのサ日記に反応したり、コメントを寄せてくれる読者の人がめっきり減っている。以前は、何か呼びかけたら、30件とか来たものだが、今回「ぴよちゃんノート」というのを差し上げると言ったのに、5人しか欲しがらない。おれもワンパターンであきられたのかもしれん。尊敬する「旅猫ニャン吉」師匠みたく、全国各地を旅したりしないしニャ。まあ、ノートまだ5冊あるから、欲しくなったら応募してくれ。メールアドレスは、  jun.kanekozuki@gmail.com だ。

出典:サニ

 おれは、テレビは見てるような恰好はするが、実は全然見ていない。意外に目が悪いからニャ、明るい場所では。そんなテレビに縁の薄いおれでが、最近はやたら猫に頼る番組、CMが多い。ドラマとかでも本筋と関係のないところで猫を登場させるのがある。木曜日の刑事ものとかニャ。CMも昔は犬ばっかりで、アフラックのCMがあひると一緒に猫を登場させたときは、画期的というか「ほんとかよ。猫出していいの?」みたいな雰囲気だったらしい。まあ、人間もおんなじだが、おれ含め大多数の猫はテレビ出演などしないから、関係ないが。

出典:サニ

 このおれの後ろにある「アルコールタオル」、ウェットティッシュともいうが、この頃どこでも品不足らしい。コロナウイルスのせいなのか。おれなど手洗ったこと無いが、人間はみんなきちんと手を洗ってるせいか、ここ福岡県ではかなりウイルス感染の人は少なくなってるみたいだ。どっからかマスクが2枚送られてくるという話だが、うちにはまだ来てないようだ。おれは要らんぞ。あのエリザベスカラーとかいうので、さんざん懲りたからニャ。

出典:サニ

 おれの姿を見て「猫を飼ってみたい」と思ってる人がいたら、この前足を折りたたんだ「香箱座り」のことは知っていたらいい。上の写真では、片方だけだから、「半香箱」だ。飼い主を信用してリラックスしてるときにしかしない仕草だ。この形は、「半分信用して半分疑っている」。 というわけでもないが。

出典:サニ

 む、飼い主がなんか俺にも聞かせたい良い話が新聞に載っておるという。ニャンですか?

出典:西日本新聞記事

 むぅ。これは確かに良い話ですニャ。おれにも数年前、野良暮らしの時代があったから人ごとじゃない。猫や犬に優しいまちは、絶対人間にも優しいぞ。

出典:サニ

 良い記事を見せてくれてありがとうニャ。おれも母の日には、フミフミのプレゼントを考えていたんだがニャ。結局眠りこけてるうちに日付が変わっていました。

出典:サニ

 ノートを応募してくれた人たちは、おれが自粛疲れをしていないか心配してくれる。が、おれは年中自粛みたいなもんだから、心配は要らん、というか自粛じゃなくて他粛だが。脱出すると、すぐに飼い主という名の”自粛警察”が大騒ぎする。  まあ、おれのつやつやした毛並みを披露してみなさんを安心させたところで、きょうはおしまい。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

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