壁をよじ登る猫の脚力ってすごい! 一方、高いところが苦手な猫も

 猫は脚力が強く、体長の何倍もの高さにジャンプして上がることができます。わが家にも、まるで猿みたいに身軽な猫がいて、垂直な壁でもよじ登ることができます。ところが、うちで一番年長のポンタくんは逆に、高い場所が苦手で、家具や冷蔵庫の上に乗ることができません。猫にも個性があると言ってしまえばそれまでですが、なんとも不思議です。

出典:のらくろ
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そんなところに?! 猿のように身軽なチャッピくんとトコちゃん

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 猫をよく観察していると、時々ありえないような動きを見せることがあります。その場で1m以上も跳び上がったり、垂直の壁や塀を駆け上がったり、本当にすごいです。  この優れた脚力こそが猫科の動物の特徴ですが、その秘密は丈夫な骨格と強靭(きょうじん)な後ろ脚にあります。猫の骨格はトラやヒョウをそのまま小さくしたと言っても過言ではなく、骨の数は人間より40本も多く、244本もあるそうです。しかも背骨の椎間板がとてもしなやかで、人間にはできないような身軽な動きができるのです。  また猫の後ろ脚は筋肉が非常に発達していて、自分の体長の何倍もの高さの塀や柵に軽々とジャンプすることができます。走り幅跳びの選手が助走をつけて跳ぶように、後ろ脚がバネのような働きをし、一気に高い場所に上がることができるのです。

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このように、猫は高い場所に楽々とよじ登ることができます。わが家にも猿のように身軽なチャッピくんやトコちゃんがいて、いつもその動きに驚かされます。  テーブルや家具に上がるなんてのは朝飯前で、垂直な壁を駆け上がったり、カーテンや障子をよじ登ってかもいを伝い、金属製の物干し竿で懸垂したりします。奴らにかかれば家の中で登れない場所、上がれない場所はありません。時には天井近くまでよじ登って、上窓のサッシを開けようとするので油断できません。

なぜか高い場所に上がれないポンタくん

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 ところが、わが家で最年長のポンタくんは高い場所に上がることができません。テーブルくらいの高さならジャンプして乗ることができますが、ほかの猫たちのように高さのある家具に上がったり、カーテンや障子をよじ登ることができないのです。  キャットタワーにはステップが付いているので上れますが、それでも一番上まで行くことはあまりありません。階段は勢いをつけて一気に上がります。  若い頃からそうなので、年のせいではありません。一体なぜ、高い場所が苦手なのか不思議です。

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なぜポンタくんは猫なのに高い場所に上がらないのでしょうか。  ヒントはお相撲さんです。私は相撲中継を見るのが好きなのですが、解説者が「腰が重い」と表現する力士は、相手から圧力を受けてもそれほど下がらず土俵際でも粘ることができます。腰が重いのは足腰の筋肉が発達していて、どっしり構えることができるからです。  ポンタくんの体型に注目してみると、筋肉が均等に付いているのが理想ですが、ポンタくんは下半身が太くて、上半身は比較的きゃしゃ、いわゆる「あんこ型」に近い体型をしています。さらにポンタくんは、お相撲さんみたいによく食べてよく寝るので、ますます下半身が太く、腰が重くなったというわけです。  つまりポンタくんは、脚のばねが弱いのではなく、腰が重いので前脚だけで体重を支えることが難しいのです。だから高いところによじ登るのが苦手で、階段を登るときも勢いをつけて一気に駆け上がるのではないでしょうか。  思い返してみれば、昔飼っていた猫も同じように体が大きくて下半身が太く、高いところに登るのが苦手でした。もしかしたら、大柄な猫は上り下りが得意ではないのかもしれませんね。 (ファンファン福岡公式ライター/のらくろ)

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