生活費の内訳について、何がどれくらいに収まるのが理想なのだろうと考えることもありますよね。今回はファイナンシャルプランナーの川畑が平均的なデータを紹介しつつ、バランスの取れた内訳とするためのポイントなども紹介していきます。
生活費の内訳の相場はどうなっている? まずはデータを確認しよう
まずは総務省統計局が実施した「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」の結果を見てみましょう。この結果に出てくる「非消費支出」とは税金や社会保険料などのことをいい、「消費支出」とは食費や光熱費など、一般的に「生活費」と呼ばれるものが該当します。
2人以上の世帯の生活費の内訳
2020年の2人以上の世帯における消費支出は、1世帯当たり月平均で277,926円という結果になりました。消費支出の具体的な内訳は次の通りです。
(※家計調査年報(家計収支編)参照元|2020年(令和2年)より抜粋https://www.stat.go.jp/data/kakei/2020np/gaikyo/pdf/gk01.pdf)
2人以上の世帯のうち勤労者世帯に絞った場合は、次のような家計収支の結果が出ました。
(※家計調査年報(家計収支編)参照元|2020年(令和2年)より抜粋https://www.stat.go.jp/data/kakei/2020np/gaikyo/pdf/gk01.pdf)
先ほどの2人以上の世帯における消費支出では、月平均が277,926円でした。勤労者世帯に絞ったデータでも同金額は305,811円ですので、そこまで大きく変わりませんね。よって、消費支出の内訳もほぼ同様と判断しても良いでしょう。まずはこれらのデータを平均値として目指してみるのも良いかもしれません。
バランスの取れた生活費の内訳を達成するには? 固定費には要注意!
相場を見たところで、生活費の内訳のバランスが気になりますよね。生活費のうち特に大きな割合を占めるのが食料だと思われますが、食料に限らず固定費が大きくなってしまわないように注意する必要があります。
固定費には様々なものがありますが、アパート等の家賃やスマホの利用などにかかる通信費などがあります。ただ、こうしたものは固定費の代表格なため、案外意識も高く持ちやすいものでもあります。
注意を必要とするのは、クセのように買ってしまうお菓子やちょっとしたぜいたく品、月額制のサービスなどです。
1つ1つはそれほど高くないため、積もりに積もって結局そこそこ大きな出費となっている可能性があります。定期的に出費の内容を見直すことで、生活費のバランスが崩れないように注意したいですね。
生活費の内訳と一緒に家計全体の収支バランスも見よう
理想的な生活費の内訳ってどういうものだろう… とお考えの方には、今回の調査結果は参考になる部分があるかもしれません。人によって出費が譲れない部分と、少々は我慢しても構わない部分も違いますよね。ですから、生活費自体は同金額でも家計によって内訳が異なる場合は多くあると考えられます。
ただ、収入のうち生活費が占める割合をどの程度まで許容するのか、収支バランスの全体は一定のルールを作っておくと安心でしょう。理想的な生活費の内訳は、あくまでも家計全体の収支が安定するのを前提として考えていきたいですね。
(ファンファン福岡公式ライター/川畑彩花)