第2子妊娠を熱望していた私は、毎月のように妊娠検査薬で調べてはがっかり。子どもは母親の妊娠を言い当てると知り長女に「お腹に赤ちゃんいる?」といつも聞いていました。長女の答えはNOが続き、すっかり落ち込んでいたある日、不思議なことが起こります。
第2子がほしい!
私には2人の子どもがいます。これは第2子妊娠にまつわるちょっと不思議なエピソードです。長女が2歳を過ぎて、私自身の年齢的にも早く2人目がほしいと考え、タイミングを合わせて妊活していたのですが、半年過ぎても妊娠しませんでした。「仕事や家事育児に忙しい日々では簡単ではないのかも」と考えながら、毎月妊娠がわかる期間になると、ソワソワしてばかりいました。
私自身が4人兄弟で育ったこともあり、長女にも姉弟を作ってあげたくて2人目を熱望していたのです。
子どもはお腹の中が見える?
妊活も半年が過ぎた頃、妊娠についての情報をネットで検索していると「小さい子どもは母親の妊娠がわかる」という記事を見つけました。さらに調べると母親の妊娠だけでなく、赤ちゃんの性別や病気の有無まで言い当てたという体験談が見つかったのです!
真偽は分かりませんが「ひょっとしてうちの子もわかるのかも?」と期待を込めて、さっそく3歳になったばかりの長女に聞きました。
「お母さんのお腹に赤ちゃんいる?」
「いない」期待もむなしくあっさり否定されがっかり。
それからも諦めきれない私は、妊娠がわかる時期になると長女に繰り返し聞くようになりました。それでも長女の答えはいつもNO。
しかし、一度妊娠検査薬で薄い反応が出た時、長女に聞くと
「わからない」と言ったのです。毎回はっきり否定していたので、もしかして? と期待せずにはいられませんでした。
結果は妊娠には至らず、長女の「わからない」という答えにも納得できました。
やっぱりお腹の中がわかっているのかもしれない。でも、あまりしつこく聞くのも長女がうっとうしがっているのが分かっていたので、来月からは少し控えよう、そう考えはじめていました。
ついにその時が!
さらに3カ月ほど過ぎた頃。
お腹に赤ちゃんがいるかどうか、長女にほとんど聞かなくなっていたのですが、妊娠を諦めたわけではありません。
それは仕事の後、長女を幼稚園に迎えに行った時のことでした。保護者には妊婦や赤ちゃん連れが多く、私は独り言のつもりでぽろりと言いました。
「赤ちゃん可愛いね。お母さんも赤ちゃんほしいな」すると手をつないで歩いていた長女が返事をしたのです。
「お母さんのおなかにも赤ちゃんいるよ!」
「うそ、本当に!?」
「うん」驚く私をよそに、娘は不思議そうにぽかんとしているだけでした。
私は急いで帰宅するとすぐに妊娠検査薬を試してみました。結果は念願の陽性! 長女の言ったことは嘘ではありませんでした。
その翌日も、嬉しさを抑えられない私は我慢できず長女に繰り返し聞きました。
「本当にお母さんのお腹に赤ちゃんいるの?」
「いるよ」娘はなんでもないことのようにただ頷くだけですが、私にとっては夢のように嬉しい答えです。こんなやり取りを繰り返しているうちに産婦人科でしっかり妊娠を確認し、その後順調に育ち、その子は無事にわが家の第2子として誕生しました。
覚えていない長女
長女は現在8歳になりますが、この話をしても
「覚えていない」と笑います。
でも私にとっては忘れられない大事な思い出なので、子ども2人の育児記録に書き残しました。やっぱり子どもには不思議な力があると驚いた出来事です。
(ファンファン福岡公式ライター / ましまろ)