パキスタン人シェフが作る本格家庭料理【マルハバ ハラルフード】

 福岡市地下鉄貝塚駅から、徒歩約13分。夏の強い日差しを遮ってくれるけやき並木が続く「松島けやき通り」(福岡市東区筥松)沿いを歩くと、パキスタン人シェフが腕をふるう人気レストラン「マルハバ ハラルフード」(同)があります。

出典:https://fanfunfukuoka.aumo.jp
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 「マルハバ ハラルフード」のオーナー、ジャマールさんは、パキスタンのカラチ出身。もともと料理人ではなく、大分県で車の輸出関係の仕事をしていましたが、縁あって2009年に福岡へ移住。ハラルフードと呼ばれる「イスラム教の戒律によって許された食材」を売る商店をスタートさせました。

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 「米やスパイスや肉を売るだけのつもりだったのに、私が自分で作ったまかないを店で食べてるでしょう、そしたらお客さんが『なにそれおいしそう』『食べたい』『作って分けてほしい』って。しまいにはプラスチック容器持ってきちゃって」と流暢(りゅうちょう)な日本語で話すジャマールさん。

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 客の熱い要望に応え、ハラルフードを売る商店内に併設したレストランを13年に本格オープン。「私の母が作っていた家庭の味をそのまま再現しているだけ」とジャマールさんは話します。  日本人向けに味を変えていない本場のおいしさに魅了された人の口コミもあり、今や県外からもファンが訪れています。東区にはモスクもあるため、例えば金曜礼拝帰りのパキスタン人やマレーシア人、インドネシア人など外国人も多く訪れるそうです。  常連客の中にはジャマールさんの味と人柄に惚れ込んで、メニュー作りや予約電話を受けるなど協力する人も。店のオリジナルTシャツも常連客がデザインしています。

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 ランチは日替わりで2、3種類。価格も日によって変わります。  今回、夏にぴったりの料理をと選んだのが、カレーの「キーマカレラ」(税込み1,500円)。「カレラ」はパキスタンで話されているウルドゥ語で「ゴーヤー」の意味。羊のひき肉とゴーヤーを使った香り爽やかなカレーです。  見た目はとても辛そうですが、カルダモンやガラムマサラなど香り高いスパイスがたっぷり使われていて、スパイスの爽やかさと肉のうま味が際立ったおいしさ。羊とゴーヤーのパワーで夏の疲れも吹き飛びそうです。

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 ご飯は、店オリジナルの「マルハバライス」。長粒米の中でも高級なブランド米の「バスマティライス」をクミンやシナモン、クローブなど数種類のスパイスと一緒に炊き込んでいます。風味豊かなご飯が、カレーのおいしさをさらに高めています。

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 「お店に来る外国人は手で食べていますか?」と尋ねると、ジャマールさんはパッと目を輝かせて「もちろん、手で食べる人は多いですよ。手で食べると指先から特別なリキッドが出て、食べ物をさらにおいしくするといわれます。信じて食べたらおいしくなるかもしれませんよ」と笑います。  手をしっかり洗ってチャレンジすると、スパイスが一層豊かな風味に感じられます。まるで現地で食事をしているかのような気分になり、おいしさもアップした気がします。

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 チキンやラム、ビーフ、豆や野菜などさまざまな素材を使ったメニューが50種類ほどあり、人気は、金~日曜に提供される「ビリヤニ」。南アジアでよく食べられるスパイシーな炊き込みご飯で、週替わりで内容が変わります。これを目当てにするファンも多いといいます。

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 店内は16人ほどでいっぱいになることもあり、現在は新型コロナウイルス対策でテークアウト対応のみ。ランチは近々再開の予定ですが、全面イートインは8月上旬になりそうとのこと。最新情報は店のインスタグラムをチェックしてください。

マルハバ ハラルフード

住所:福岡市東区筥松3-10-13-3 電話:080-3977-0786 営業:11:00~20:00、金曜12:00~20:00 火曜休 インスタグラム@marhabahalalfood

マルハバ ハラルフード

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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