コロナ禍のなか、やっといつもの日常を取り戻しつつありますが、まだまだ予断を許さない状況が続いていますね。週末はできるだけ家で過ごしているのですが、9歳の息子はゲームざんまいです。そこで、たまには違うことに熱中してくれればと「塗り絵」をやらせてみると、思いもよらぬ展開になったのです。
ネットで見つけたオンラインの美術展覧会に参加
最近、私自身が塗り絵にハマっていたこともあり、子どもにもさせてみることに。ネットで素材を探していると、何やら面白そうな情報を発見しました。 「美術を通して、子どもたちに家での時間を楽しんでもらう」というコンセプトの「オンライン美術展覧会」。
ホームページから塗り絵の題材をダウンロードして印刷し、完成したらスキャンしてWebに応募する流れでした。家にいながらみんなの作品を鑑賞できる、新たな試みで面白いと思いました。
そして応募すると、もれなく参加賞がもらえるとのこと。早速、息子に
「参加賞があるからやってみない?」と聞いてみると
「やる!」と即答。貪欲な性格は、母親譲りかもしれません…。
題材をダウンロードしてみると、企画を主催する企業の工場の絵でした。配管やはしご、タンクなどがあり、細かい色塗りになりそうです。私は
「工場だからグレーの1色だけになるのでは?」と心の中で思いました。
しかし、息子の発想力は違いました。確かに、実物そのままの色を塗りなさいという決まりはありません。息子は、色鉛筆を次々に手にして、建物を虹色にしたり、屋根を真っ赤にしたりと、想像力を膨らませてどんどん塗っていきました。
まさかの出来事に息子は大興奮!
塗り絵に集中すること、約1時間が経過しました。息子は
「できた!」と完成した塗り絵を自信満々に私に見せてきました。
さまざまな色を巧みに使ったカラフルな工場。大人では思い付かないような色使いに、何だかわくわくさせられました。塗り絵をスキャナーでスキャンして、無事にWeb応募の完了です!
それから1週間がたった頃、主催企業から電話がかかってきました。そして
「息子さんの作品が社内でとても好評なので、わが社のCMに使わせてほしい」と言われたのです。
参加賞目当てで応募した塗り絵が、まさかこんな展開になるとは思いもしませんでした。私はすぐに
「もちろん、大丈夫です。よろしくお願いします!」と言いました。息子に報告すると、
「本当に、ぼくの塗り絵が!?」と飛び跳ねて喜びました。
CMを見ると息子の作品は一瞬しか映っていませんでしたが、それでも息子は大興奮。参加賞のボールペンより、ずっとうれしいプレゼントになったようです。これからも面白い企画があれば、息子に応募しないか聞いてみたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/伊藤優香)