天神に勤めるビジネスマン（私）にとって「皿うどん」はランチの定番の１つ。行きつけの店も多数あるのですが、どの店でも私はいつも半分くらい食べたところで「酢」をかけて味変するタイプ。まわりにも同じような方が多く、やっぱ皿うどんには酢だな！と当たり前に思っていたのですが、ひょんなことから「ウスターソース派」の存在を知り・・・
天神ランチの定番メニュー「皿うどん」
福岡・天神に勤める私にとって「皿うどん」はランチメニューの定番の一つ。お店も「福新楼」「平和楼」「趙之家」「新生飯店」「山庄」、ちょっと足を延ばして春吉の「紅蓉軒」や博多駅の「ぴかいち」など名店がたくさん。それぞれの店の味に個性があり、それぞれの良さが楽しめます。
そんな中、どの店でも私がかかさない儀式が、途中で「酢」をかけて味変すること。本来の味自体もちろんおいしいのですが、皿うどんに関しては酢をかけて味変することで最終系になるというか、もう自分の中では完全にパッケージになっています。「皿うどんに酢」は「鰻に山椒」「おでんに辛子」などと同様に、完全に世の中の定番だと思っていました。
自身の常識を覆す・・ウスターソース派の存在
しかしある日、友人がInstagramのストーリーのアンケート機能で「皿うどん何かける派？酢 or ウスターソース？」と投稿しているのを見ました。 ん？皿うどんにウスターソース？ないないないない。そんなもん酢の圧勝でしょう。 「おかんが言うには、その食べ物はウスターソースがあうらしいねん。」 「それやったら、皿うどんちゃうかー」 頭の中でミルクボーイが掛け合いをしています。 正直ありえないなと鼻で笑っていたのですが、翌日アンケートの結果を見て衝撃を受けることになります。
【酢３８％：ウスターソース６２％】 まさかのウスターソース派多数。自分の常識が崩れた瞬間でした。そんなはずはない、Instagram側の集計ミスではないか、多数派工作や収賄がおこなわれた可能性も否定できない・・・。 しかしショックは大きく、その日は自暴自棄になり思わずやけ酒をしてしまいました。
ファンファン福岡Instagramでご意見募りました。
翌日、やけ酒で二日酔いの中、ウスターソース派の存在は認めざるを得ない、とは思いつつ、しかしそれでも「酢＜ウスターソース」という結果には納得がいかず、思い立ちました。友人もInstagramのフォロワーは相当数いるのだけれも、さらにアンケートのサンプル数を増やせば結果は変わるのではないか。真実にせまれるのではないか。 そこでフォロワー数4,249人（8月29日現在）の「ファンファン福岡」公式Instagramアカウントの担当者にお願いして、同じくアンケートをとらせていただきました。 「皿うどんにかけるのは？？酢 or ウスターソース？」
序盤より「酢派」が優勢。ほれみたことか・・・と安心したのもつかの間、やはり「ウスターソース派」も一定の勢いを保ち、徐々にデッドヒート。一進一退の攻防が繰り広げられます。 私は仕事中にも関わらずそのことばかりが気になり何度もチェック。 そして最終的な結果は・・・・
衝撃の結末！【酢５１％ ウスターソース４９％】
めっちゃ接戦。なんとか「酢派」の勝利となりましたが、わずか２％という僅差でした。相当数の方が閲覧・回答していただいているようなので、これはかなりリアルな数値ではないかと思います。 「ウスターソース？ないない（笑）」と思っていた自分も、このデッドヒートと結果は真摯に受け止めたいと思います。できることならば「ウスターソース派」の方とユニフォームを交換したい心境です。
その後、調べてみたところ、皿うどんの発祥は江戸時代後期の長崎らしいのですが、特に長崎市では「皿うどん＝ウスターソース」が定番らしいです。出前で皿うどんを注文するとウスターソースがついてくる店も多いよう。全国的には酢の方が一般的なようではありますが、ある種、正統は「ウスターソース派」なのかもしれません。
「皿うどん＝酢」になんら疑問を感じずに信じて生きてきた私。大前提としてそれがうまいと思って食べているので、これからもこのスタンスは変えないのかもしれません。 しかしこの時代、そんな頑なさは捨てた方が良いのではないかとも思います。 「皿うどんには酢に決まっているだろ！しかしウスターソースをかけることで新たにはじまる物語があるのかもしれない。時を戻そう・・・」 自分の中のぺこぱが、そう言っているような気もします。（たまたま昨日Netflixで2019年のM1を見たからかもしれません。） しかし、こういった感じで自分が定番と思っていても、必ずしもそれは全てではない、って結構いろんなケースであるような気もしてきました。 「アジフライには醤油？ソース？」 「目玉焼きには醤油？ソース？マヨネーズ？まさかのケチャップ？」 ちょっとした嗜好ですが、これからは頑なさを捨て、自分の定番・当たり前を少し疑ってみようと思いました。
