福岡市地下鉄別府駅1番出口から徒歩約2分。「kissaten ぱんフレット」(福岡市城南区)は、自他ともに認める“パンオタク”のpantiki(パンチキ)さんが10年以上続けている人気ブログ「ぱんフレット」のリアル店舗版として、4月1日にオープンしました。「ベーカリーとパン好きをつなぐ中継地点でありたい」という思いがカタチになった、すてきなお店です。
夫の転勤で移り住んだ全国各地のおいしいパンを食べ歩き、ブログで紹介していたpantikiさん。読んだ人の「食べてみたい!」という声に応えて試食会を開いたり、「桜坂珈琲(コーヒー)」(福岡市中央区)で間借り営業を始めたりと、パンとブログを通じて生まれたさまざまな縁がつながって、「kissaten ぱんフレット」の開店に結び付きました。ブログのファンが、県外からわざわざ訪れることも多いそうです。
「元々はお店をしたかったというよりも、パン好きとパン屋さんをつなぐ中継地点でありたかったんです。パン屋さんに通っていると分かる、シェフの一球入魂ならぬ“一パン入魂”の思いを、代弁者として皆さんに伝えたい」とpantikiさん。 メニューは、近くの「シュガーリーフ」(福岡市城南区)など、県内のいくつかのパン屋さんの協力で提供されたパンを、pantikiさん流にアレンジ。フードロスを減らすとともに、日がたったパンや一度冷凍したパンも、よりおいしく食べられるよう工夫されています。焼き戻しのコツや意外なトッピングのアイデアは参考になりますね。
「もっちりチョコパンの自家製クリームチーズアイスサンド」(400円)は、夏に人気のアイスサンドに一工夫。食べているうちにアイスが溶けてダレてしまわないように、クリームチーズと乳脂肪分の多い生クリームを使った溶けにくいアイスを考え、通年メニューにしています。 カリッとトーストしたチョコパンはもっちり度が増し、チョコレートが溶けてアツアツとろとろ。冷たいクリームチーズアイスとのバランスが最高です。チョコレートと相性のいいマーマレードを添えてハンバーガーのようにかぶりつくと、かなりのボリュームで満足度高し!
「パンのティラミス」(450円)は、フィンガービスケットの代わりにパンを使用。ドライフルーツやナッツが入ったハード系のパンは、コーヒーに浸しても柔らかくなり過ぎず、食感がしっかり残っています。ドライフルーツはコーヒーでしっとりふやけて、より濃厚な味わいに。コーヒーとよく合う、パンが主役のティラミスです。 そのほか、バゲットの気泡に自家製の煮小豆を入れてバターをのせた「煮小豆バゲット」(400円)や、ザクザク食感のグラノーラをのせた自家製プリン(300円)なども。スイーツメニューは全て1品につき1ドリンクオーダーが必要です。
こうして生まれ変わったパンを、作ったパン屋さんの思いと共に伝え、新たなファンにつないでいくことを、pankitiさんは“パンのバトン”活動と呼んでいます。 「パン屋さんって、本当に大変な仕事なんです。素材にもこだわって、長時間の重労働で。そんなパン屋さんの思いが伝われば、パンを捨てなくなるでしょう?」 pantikiさんの話を聞き、アレンジメニューを食べてパンのおいしさを知り、改めてそのパンを買いにパン店に行く…そんな理想的な循環も生まれているそうです。
最近では、月に1回のペースでイベントが開催されています。8月は「パンとカレー」、9月は「パンと器」、そして10月はパンをモチーフにしたアクセサリー講座を企画中とか。少人数の予約制なので、気になる人は、ブログ「ぱんフレット」をチェックしてくださいね。
kissaten ぱんフレット
住所:福岡市城南区別府3-4-17 電話:092-834-5100 営業:11:00~18:00(L.O.17:30) 日・木曜休 インスタグラム @pantiki_pan