“ママ友の付き合いは難しくて怖い”と、自分に自信がなくて付き合いを極力避けてきた、10歳の息子を持つ私。ところが、無理やり付き合わされたママ友グループの中に、自分と同じタイプのママがいたのです。
ママ友付き合いが息子の人間関係を左右するかもしれない怖さ
「ママ友付き合いは怖い」そんな先入観があった私。学生時代から女子特有の人間関係になじめず、たびたび失敗してきたため、ママ同士の付き合いなんて、とんでもない! うまくやれる自信が全くありませんでした。息子が産まれてからも積極的にママ友を作ることはせず、近所のママともつかず離れずの関係をキープしてきました。
それでも、グループ争いに巻き込まれたり、意味不明なマウンティングを見かけたり、ママ友の付き合いにうんざり。息子が保育園へ通うことになり、これで少し近所のママ友付き合いから逃げられると思っていたのに、いざ入園してみると… まるで学生の頃のような人間関係がママ友同士で繰り広げていました。
息子が通う保育園は、親が参加する行事がとても多いことで知られています。気になりましたが、定員の関係でここしか入園できなかったのです。毎月、親参加の行事があり、親同士、特にママ同士・パパ友同士の付き合いが推奨されていました。
ママ友の付き合いは「親同士の感情=息子の人間関係」になってしまいがちです。だから逃げてきたのに、半強制的に参加させられるのは恐怖でしかありませんでした。息子が毎日過ごす保育園なのに、もし私が失敗したら…。
「みんな親の立場だし、学生時代とは違う」そう自分に言い聞かせて、渋々ママ友の輪に入ったものの、やっぱりなじめません。とにかく失敗しないよう、できるだけ目立たず、当たり障りのない態度や会話でやり過ごしていましたが、行事のたびに何とも言えない重苦しい気持ちになり、毎日の送り迎えも憂鬱(ゆううつ)になっていきました。
「ママ友」から「親友」と呼べる存在に出会えた!
そんなママ友グループの中に、時々お迎えが一緒になる同じクラスのママAさんがいました。息子と同じ歳の女の子と、3歳年上の男の子がいて、マイペースな雰囲気の人です。保育園の行事の時も、ママ友同士のおしゃべりの輪にあまり入らず、少し離れて子どもと遊んだりしています。私と同じようにママ友付き合いが苦手なのかな…と思っていました。
ある時Aさんから、子どもの洋服のお下がりをもらえることになりました。受け渡しの日程を調整したり、もらいに行ったり、届けてもらったりしているうちに、Aさんと私の共通点が多いこと、お互いにママ友付き合いに自信がなく、苦しく思っていたことなどが分かり、いろいろと親しく話をするようになりました。
ママ友グループの中では今まで通りなのですが、2人で話していると、本当にほっとできる相手になり、気が付くと「親同士の感情=息子の人間関係」ではない「Aさんと私の友情」に変わっていました。
保育園時代のママ友グループは、子どもが小学校に上がると自然消滅しましたが、Aさんとは2人で一緒に買い物に出かけたり、ランチをしたり、悩み事を相談したり。お互いに本音で話せる良い関係が続き、今では親友といえるほどです。
ちなみに、子ども同士は普通のクラスメートです。ママ同士が親友関係にあることを不思議に思っているようですが、
「こういうふうに友達ができることもあるんだよ。ママだって友達と遊んだり、秘密の話するんだよ」と教えています。
初めは怖くて仕方のなかったママ友との付き合い。こんなふうに心を許せる親友ができるなんて、思ってもみませんでした。「この人なら」と思えるママ友と出会えた時には、勇気をもって踏み出してみるものいいな、と思っています。
(ファンファン福岡公式ライター/くつな)