他の県の人から「かわいい」と言われることも多い博多弁。皆さんは、どんな言葉を知っていますか? 今回は、主に福岡市内に住む子どもが使うことが多い博多弁を紹介します。
子どもがいる所でよく聞かれる、少々ディープな3ワード
たくさんの種類がある博多弁。今回は子どもがよく使う博多弁を3語紹介します! 福岡育ちの大人には、少々懐かしい響きかもしれません。
いぼる
「いぼる」とは、雨が降った翌日や、川で遊んだり、畑や田んぼを歩くときに使う機会が多い言葉。 ぬかるんだ土の上を長靴で歩いたり、傘の先で土を刺したりするとズブズブっと…「めりこむ、埋まる」。これが「いぼる」の意味です。 語源は不明ですが、「いぼって動かれんごとなった~(めりこんで動けなくなった~)」「そこを歩くといぼるけん、気を付けんといかん(そこを歩くと埋まってしまうから、気を付けなきゃいけない)」のように使います。
なおす
「なおす」は学校や家でよく使われる表現です。 先生が「教科書をなおしなさい」と言った時、関東からきた転校生が「え?! 教科書は破れていないのに、どこを修理するの?」ととまどってしまう、というのはよく聞く話です。 「ランドセルをなおしなさい」「消しゴムをなおしなさい」「ホウキはちゃんとなおした?」…。 博多弁の「なおす」は、「修理する」ではありません。「片付ける、収納する」という意味なのです。 なおすは、学校でも家でも普通に使われています。大人になって、なおすが方言だと知って驚く人も多いと思います。
もんち
「もんち」は色々な場面で使うことができます。 例えば家族でお饅頭を食べる時に「これは、もんちしとるけん」。公園で友達と遊ぶ時に「も~んち~」と叫びながらブランコに向かって走るなど。 意味は、「私の物」「つば付けた」です。 先ほどの言葉「これはもんちしとるけん (これは私の饅頭だから食べないでね)」。 「も~んち~ (このブランコは私が乗るんだよ~)」という意味になります。 最近の子どもは使っていないかもしれませんが、以前はよく使っていたとペンネーム「ももちん」さんから投稿がありました。私が小学生の頃も、よく使っていました!
子どもの頃は、自分や周りの大人が使う言葉が標準語だと思っていました。大人になって、普通に使っていた言葉が方言だと知って驚く人は多いのではないでしょうか。 博多弁には、まだまだ面白い表現があります。次回をお楽しみに!
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