いつも優しい小5の息子 唯一譲れなかった、意外な事とは?

 わが家の長男は小学5年生。親の私が言うのも変ですが、彼の優しさは奥深い。子どもだからもう少しガツガツしてもいいんじゃない? と私が心配になるほどです。ジュースを選ぶ時だって、相手が選んでからじゃないと手に出来ません。そんな息子のいつもと違う姿を知った話です。

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「何でもいいよ」が口癖の息子

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 小さい頃から、人と争うことが苦手な長男。友達が遊びに来た時も、相手が主導権を握っています。自分のおもちゃなのに
 「これは俺が使うから使わないで」と言われたら他のおもちゃで遊ぶような子でした。

 お菓子を出した時なんて、友達がガツガツ食べて、長男のおやつまで
 「無くなったからちょうだい!」と言われたら分けている…。見てるこっちが腹が立つ事も多々。夫に話しても
 「それが長男の性格だからいい。悪い事じゃないから見守るしかない」と言います。お人好しは利用されるイメージがあって、私は不憫に思っていました。

 その性格は弟が生まれても変わらず…。3歳違いの次男は積極的で、自分の思った事は全部口に出してしまうような性格。親としても、わがままだけど分かりやすくて育てやすい!

 家族で外食に行く時も、長男に何が食べたいか聞いても
 「何でもいいよ」と言います。自分の意見を言う次男のリクエストを聞くことが多くなっていました。どんな時も相手の意見を優先する長男と、反対に自分の意見を主張する次男。いつしか私は、そんな2人を受け入れてそういうものだと思っていました。

出かける長男にいつも言うこと

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 ある日のこと。
 控えめな割に、おっちょこちょいの長男。学校終わりに、友達の家へ行こうと靴を履く背中に
 「車に気を付けて。信号が変わってもすぐに渡っちゃダメ。ちゃんと確認して渡る事! 横断歩道で待っているときも下がって待たないと、車が突っ込んできたら轢かれるから!」と私は言いました。

 思えば3歳の頃から言っていることは変わっていません。たまたま休みでリビングにいた夫が
 「心配し過ぎ! 長男はもう大きいから、そこまで言わなくて大丈夫だ。もっと信用してやれ」と言いました。私はハッとしたのです。私がうるさいばっかりに、長男が自信を無くしてしまったのかもしれないと思いました。

次男が教えてくれた、長男の意外な一面

 すると次男が少し怒ったような表情で
 「お兄ちゃんだってうるさいよ。走っても危ないって言うし、歩道橋だって雪の日は滑るから手をつながないと怒るし。お兄ちゃんは全然僕の言う事を聞いてくれないんだ!」と言いました。

 すると長男が少し困った顔で言いました。
 「僕はみんなと食べたら何でもおいしいから、食べ物を選ぶのは苦手。弟は好き嫌いが多いから、弟が好きなのにしたいだけ。でも弟が大事だから、危ないことは全部だめ! ママがいないときは僕が守ってあげるんだ!」
 
 その言葉が、私にはとても響きました。「何でもいい」と相手に合わせるのにも理由があって、自分の考えがないわけではないのです。そして、弟を守るためなら自分の意見はしっかり言う。

 私が長男に
 「そっか。今まで『自分の意見を言いなさい』って言ってごめん。そしてうるさくてごめんね。ちゃんと私の気持ちは分かってくれていたし、『何でもいいよ』はあなたの意思表示だったんだよね」と言うと、長男はにっこり笑って
 「うん!」と言いました。

助け合える兄弟に

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 その後、私はうるさく言うのはやめて、長男の「何でもいいよ」を意見として聞き入れるようになりました。

 でも、言葉で伝えないと分からないことだってあります。控えめも、ガツガツもほどほどに。お互い尊重しあい、助け合えるような大人に育ってほしいと思っています。

(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)

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