「九州国立博物館」(福岡県太宰府市)の魅力を定期的に発信する「九州国立博物館だより」。今回は、今年度唯一開催される特別展の情報を中心に紹介します。
【特別展】奈良・中宮寺の国宝
今年度唯一の特別展がついに開催されます。
会期:令和3年1月26日(火)〜3月21日(日) 3階特別展示室
観覧料:一般 1,800円、高大生 1,200円、小中生 800円
奈良斑鳩の地に飛鳥時代に創建された中宮寺は、聖徳太子やその母と関わりの深いお寺です。本尊の国宝「菩薩半跏思惟像(ぼさつはんかしゆいぞう)」は飛鳥時代の最高傑作であると同時に、わが国を代表する彫刻としても名高く、そのおだやかな微笑は多くの人々を魅了してきました。このご本尊をはじめ、聖徳太子が亡くなられたことを悼んで作られた国宝「天寿国繍帳」など、中宮寺の寺宝の数々が紹介されます。
入場には、オンラインによる事前予約が必要
詳細は以下のホームページよりご確認ください。
国宝 菩薩半跏思惟像(伝如意輪観音 でんにょいりんかんのん)
年代:飛鳥時代 7世紀 所蔵:奈良・中宮寺 撮影:佐々木香輔
国宝 天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)
聖徳太子の妻が、亡き母と夫のために作った天寿国縫帳。 年代:飛鳥時代 7世紀 所蔵:奈良・中宮寺
【日本】重要文化財 菩薩半跏像(ぼさつはんかぞう)
年代:飛鳥時代 606あるいは666年 所蔵:東京国立博物館(法隆寺献納宝物)
【日本】重要文化財 弥勒菩薩半跏像(みろくぼさつはんかぞう)
年代:飛鳥時代 666年 所蔵:大阪・野中寺 画像提供:奈良国立博物館 撮影:佐々木香輔
【中国】重要文化財 菩薩半跏像
年代:北魏時代 6世紀 所蔵:東京・永青文庫
【朝鮮半島】長崎県指定文化財 菩薩半跏像
年代:三国時代 7世紀 所蔵:長崎・日本二十六聖人記念館 撮影:九州国立博物館 落合晴彦
【ガンダーラ】樹下思惟(じゅかしゆい)
年代:クシャーン朝 2~3世紀 所蔵:京都・龍谷大学 龍谷ミュージアム
【初春特別公開】徳川美術館所蔵 国宝・初音の調度
会期:令和3年1月1日(金・祝) 〜1月24日(日) 4階文化交流展示室 第11室
観覧料:一般700円、大学生350円*、高校生以下・18歳未満および満70歳以上の方は無料
*大学生は学生証等の提示が必要。 ※障害者手帳等を持参の方とその介護者1名は無料。展示室入口にて障害者手帳(詳細はホームページをご確認ください)を提示ください。 ※高校生以下・18歳未満および満70歳以上の方は、展示室入口にて生年月日がわかるもの(生徒手帳、健康保険証、運転免許証等)を提示ください。 ※キャンパスメンバーズは無料で観覧できます。展示室入口にて学生証、教職員証等を提示ください。
「初音の調度」は、徳川三代将軍家光の長女・千代姫が、尾張徳川家二代光友に嫁ぐ際に持参した調度です。本展ではこの「初音の調度」とともに婚礼行列を描いた絵巻なども紹介されています。新春にふさわしい華やかな大名婚礼調度の世界を、お楽しみください。
国宝 初音蒔絵貝桶(はつねまきえかいおけ)
年代:江戸時代 寛永16年(1639年) 所蔵:徳川美術館 婦女の貞節(ていせつ)の象徴である合貝(あわせがい)を納める一対の桶。婚礼調度の中では最も重要な意味を持ち、大名の婚礼行列の先頭を飾っていました。
国宝 初音蒔絵昆布箱(はつねまきえこぶばこ)
年代:江戸時代 寛永16年(1639年) 所蔵:徳川美術館 婚礼の祝物(いわいもの)の昆布熨斗(のし)を収める箱。お歯黒の後に、渋い後口(あとくち)をよくするために昆布を口にすることもありました。
国宝 初音蒔絵楊枝箱(はつねまきえようじばこ)
年代:江戸時代 寛永16年(1639年) 所蔵:徳川美術館 楊柳(ようりゅう)の枝の先端を細かく割り裂いて、総状(ふさじょう)にした楊枝(ようじ)を収める箱。楊枝は歯を磨く際に用いられました。
九州国立博物館
住所:福岡県太宰府市石坂4-7-2 営業:9:30~17:00(入館は16:30まで) 休館:月曜日 ※2021年1月は1日(金・祝)から営業。年末は12月24日(木)から休館 電話:050-5542-8600(NTTハローダイヤル 8:00~22:00)