結婚して初めてのお正月に、夫婦揃って義実家に挨拶へ行った時の体験です。当時私は20代で、幸せな結婚生活を送っていました。義実家は、新居から車で1時間ほどの距離にありました。
元日は義実家へ
義実家でゆっくりしようと、当日は午前中に家を出発。到着すると、義父と義母はとても感じよく
「よく来てくれたね! さあさあ、あがって!」 と笑顔でした。
私はまだ主人の両親に慣れていないこともありドキドキです。家の中では4人でなごやかに話をしたり、テレビを見たりして、だんだん私の緊張もほぐれていきました。
昼食を4人で済ませ、ひと段落したところで、主人が
「少し2人で出かけようか?」と提案したので私も賛成しました。
主人は義父に
「ちょっと出かけてくるわ」と言うと
「わかった」とだけ答えて特に変わった様子はなかったのですが…。
帰宅すると義父の様子が変!
普段なかなか時間が合わない私たちは、ゆっくり喫茶店に入ったり、買い物したり。夕方には帰宅するつもりだったのに、結局19時過ぎてしまい、すっかり遅くなってしまいました 。
帰宅すると義父は
「おかえり」とだけ言って、少し怒っている様子です。
主人は気が付いていない感じでしたが、私はすぐに「なんか怒ってる、遅くなりすぎて怒っているのかな」と思いました。すると義父が突然、私たちに
「ちょっとここに座って!」と言うので、おそるおそる座りました。
「どこに行ってたんだ、こんなに遅くまで」と切り出した義父。主人は
「ちょっと買い物に行っただけだよ」と答えるとそこから説教が始まりました。
義実家のルールとは…?!
そして義父は
「あのな、実家に来た時は自分勝手なことをするな! 帰省中はずっと家の中にいるものだぞ!」と怖い顔をして言うのです。私も主人もびっくりして何も言い返すことができませんでした。
とりあえず主人は腑に落ちない様子で謝り、私は無言でうつむいていたのですが内心「そんなこと言うなら始めから教えてくれればよかったのに」と思いました。
義父は
・帰省中は勝手な行動はしないこと
・もし出かけるなら家族みんなで出かけること
など、一通り義実家のルールや決まりみたいなものを言うと、さっさとお風呂に入りにいってしまったのです。
私はそれまで「優しいご両親でよかった」と安堵していただけに、気分が落ち込みました。
その様子を心配して主人が
「おやじの言う通りにしてれば機嫌はいいはずだから」とか
「これからは注意しような」と声をかけてくれて、優しかったことが救いでした。
その後は何事もなかったようにふるまう義父でしたが、私は正直驚きでした。
家のルールはそれぞれだと思った
義実家では、全ての決定権は義父にあり、義母はだまって聞いているだけということが帰省で分かりました。
少し嫌な気持ちもしましたが、それを除けば義父も義母もいい人だし、これもいい勉強になったと自分に言い聞かせながら帰りました。それから二度と注意されないよう毎年ルールは守っていますが、未だに理解しがたいルールです。
結婚するということは、当人同士の問題だけでなく、両親、親戚なども関わってくるのだなと実感した出来事です。
(ファンファン福岡公式ライター / まむ★やちみ)