【福岡・ころしのカレー】の悶絶激辛と「ころすかころされるか」の戦いを繰り広げた話

 所用で筑紫野市二日市近辺を訪問。ちょうどお昼時だったので、私の中での二日市の定番、カレーの名店「ころしのカレー」さんに伺いました!しかしよく熟考せずに「悶絶激辛」なるものを頼んだところ・・・

目次

二日市でカレーと言えば 名店「ころしのカレー」

 日曜日、小学生の長男のサッカーの試合があり、筑紫野市の二日市近辺を訪れました。ちょうど時刻はお昼時。ソロランチだったため、早々からこの店に行こうと決めていました。

名店「ころしのカレー」さんです。

写真:ヤマナカリョウ

 お昼時などは外にもお客さんが並んでいる人気店。今日も多くのお客さんで賑わっています。

写真:ヤマナカリョウ

 この界隈に用事があることって正直そんなにないのですが、時々無性に食べたくなり、この店のためだけに二日市まで出向くこともあります。

 福岡は近年、カレー専門店が増えて、激戦区とも言える盛り上がりを見せています。傾向としてはいわゆる「スパイスカレー」が流行っている中で、ころしのカレーについては、他にない独自性といいますか、ここでしか楽しめないオリジナリティがあるように感じ、足を延ばすのです。

オーダーは辛さや量・トッピングなどを自分で記載するシステム

1人だったため、順番待ちすることなく店内に通していただきました。こちらのお店は、まず席に座ると、オーダー表の名から「カレーの量・辛さ」「トッピング」また、その他のメニューなどを選んで、自分で記載し、受付に持っていくシステムです。

写真:ヤマナカリョウ

 いつもは「美味辛」もしくは「激辛」を頼むことが多いのですが、この人は妙にテンションがあがっていました。ちょっと攻めちゃおうかな~と「超激辛」に丸をつけてみます。

 そのまま受付に持っていこうとしましたが、いや、超激辛食べるくらいなら辛さMAXの「悶絶激辛」の方がネタになるのではないか、と卑しい気持ちも芽生え、超激辛を斜線で消して「悶絶激辛・並(700円)」に丸をつけなおしました。

写真:ヤマナカリョウ

 トッピングは「温泉玉子(100円)」と「ハンバーグ(250円)」。合計金額1,050円の組み合わせです。受付に持って行った後で、テーブルに置いてあったメニューの説明書きを読んでいると・・・

写真:ヤマナカリョウ

「悶絶激辛」唐辛子マーク15個 口から火!!当店における最高の辛さなのでこれ以上辛くしてのご提供は出来ませんのでご了承ください。

 辛いものは好物ではあるものの、激辛でも結構な辛さだったと記憶しており、この書き方、もしかすると自分は軽いノリでとんでもないものを頼んでしまったのではないか、と震えました。

 飲み物やお漬物類は、セルフでとりにいくシステムです。福神漬けとらっきょうを多めにとって食し、心をなんとか落ち着かせながら、カレーの到着を待ちます。

写真:ヤマナカリョウ

ころしのカレーは「フルーティーかつスパイシー」がポイントである

 間もなくして、どーん!やってきました。こちらが、ころしのカレーの「悶絶激辛」。

写真:ヤマナカリョウ

 これぞ「ころしのカレー」というルックです。ルーは、最近多いスパイスカレーとは一線を画す見た目で、どちらかというと欧風カレー風な、どろっと濃厚な印象。

 ころしのカレーの味の特徴は「甘くて辛い。辛くて甘い。」ところだと思います。スパイシーでいて、フルーティー。一口食べると「あら、結構甘いですね」となるのですが、食べ進めていくと「いや、辛いですね」「けど、やはり甘いですね」と大忙し。これがたまりません。なかなか福岡で出会えないのですよ、この感じのカレー。

しかし本日は、はじめての「悶絶激辛」。果たして間に挟まる「甘い」は存在するのだろうか・・・。店員さんがサーブしてくれた瞬間に、美味しそうなカレーの香りと共に「辛さ」が空気にのって、伝わってきました。この空気にふれつづけるだけで、毛穴が開く感じ。ここから私と「悶絶激辛カレー」の「ころすか、ころされるか」の戦いがはじまったのです。

或る中年と悶絶激辛の闘争 ~若者たちよ、私は辛さに強いおじさんである~ 

 さぁ、いざ実食や!と気合を入れると、ふと視線を感じます。ひとりでテーブル席に座る私の両サイドの席は、いずれも10代後半から20代前半と思わしき、若い女性でした。

 店員さんが「悶絶激辛、お待たせいたしました!」とハツラツとした声で出してくれたからでしょうか。「え?この太っちょおじさんそんなに辛いの食べるの?太っちょなのに大丈夫なの?」と気になった様子で、こちらをチラチラと見ています。こうなると、負けるわけにはいきません。太っちょおじさんの意地を見せたる!

写真:ヤマナカリョウ

 ということで、一口目をぱくり。
 ・・・・・うまい・・・やはりうまいです!!!
 深いコクがあり、辛さの中に、フルーティーな甘みも感じる。これですよ、ころしのカレーの美味しさ!これ!

 しかし美味さと同時に、やはりやってきました。「悶絶激辛」の、するどい辛さ。あ、これは、激しいぞ・・・。本当に旨い、けど本当に辛い!あかん!旨いし、辛い!あかん!旨いし、辛い!感情がサッカーW杯のときの日向坂46の影山さんくらい大忙しです!しかし、若者たちの手前、何とか平静を装います。

写真:ヤマナカリョウ

 ここでトッピングのハンバーグを食します。美味しい!トッピングとカレーを一緒に食すことで、辛さも若干抑えられます。夢中でかきこみます。辛さで途中むせそうになりつつも、一度むせたら止まらないパターンが想定され、残りの水を一気に飲み干し、堪えました。

 ここでもう1品トッピングで頼んでいた温泉玉子を投入します。これが正解。辛さが少しまろやかに変化しました。

写真:ヤマナカリョウ

 この温泉玉子、食べてる途中で追加オーダーしたら、あまりの辛さに焦って「辛いよ~」と頼んだように若者から思われるかもしれません。しかし僕は最初から頼んでいたのです。辛さへの耐性もあり、かつ、計画性もある大人の男に見えたことでしょう。心の中でドヤりながら、引き続き夢中でカレーをかきこみます。

 終盤に差し掛かり、不測の事態が起こりました。汗が止まらない。だらだらと流れる。サウナにでも入っているかのような汗です。

 しかもこの日は、サッカーの応援で外が寒かったから、ベンチコートとネックウォーマーをつけたまま食べてました。しかしここで脱ぐと、若者たちから、辛さにやられて汗をダラダラと流してあげく服を脱ぐ、滑稽なおじさんと思われるかも知れません。汗を流しながらも、堪えます。

写真:ヤマナカリョウ

 スマホストラップに、地元のサウナのキーホルダーをつけていたのを思い出し、テーブルの上に置きます。若者たちよ、私はサウナが好きだし、汗をかくのが好きなのだよ。この汗も計画的にかいているわけで、今まさに私は「整えてる」のだよ。

 そんなこんなで、びっしょり汗をかきつつも、完食。

 本当に辛かったけど、本当に旨かった!どうだ、これが大人の実力だ!と、左右の席の若者たちを見ましたが、それぞれ自分たちの話しに夢中になっていらっしゃって、おじさんの奮闘には見向きもしていない様子でした。

 満足してお店の外に出ると、外の風はやはり冷たかった。汗が冷えて、風邪をひかないように気をつけようと思いました。

ころしのカレー

■住所   福岡県筑紫野市二日市中央4-12-5
■電話番号 092-928-0180(予約不可)
■営業時間 11:30~21:00(ラストオーダーは20:30)
      水曜日は11:30~16:00(ラストオーダーは15:30)
■定休日  木曜日
※営業時間・定休日は変更になることがあるため、来店前に店舗に確認ください。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

惑える40代。飲み歩き・食べ歩きをこよなく愛し「酒ダルマ」と呼ばれるも、40代にして守りに入りやや健康志向。基本ミーハー、浅く広くカルチャー全般に興味。

目次