<まるで昼ドラマ>玉の輿マダムがイケメン夫と子ども3人を捨てて駆け落ち!

 お互いの実家が近いことがきっかけで、仲良くなったママ友のSちゃん。一緒に公園に行ったりランチに行ったりと楽しく付き合いをしていましたが、子どもの就園先が違っていたことから、少しずつご無沙汰に。数年後、別のママ友からSちゃんの驚愕の話を聞いてびっくり! イケメンのご主人と3人の子どもを捨てて年下の男性と駆け落ちしたのだとか…。

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子育て支援センターでの出会い

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 Sちゃんとは未就園児の遊びの場である子育て支援センターで出会いました。私もSちゃんも初めての子ども、男の子で同級生、さらにお互いの実家が関東という共通点があり、意気投合。お互いの家を行き来したり、公園やランチに出かけたり、と仲良くしていました。

 目の大きなSちゃんは、いるだけでパッと周りが華やかになるような雰囲気をもった女性。職業を聞くと元社交ダンスの先生だったと話してくれました。ファッションセンスも抜群で、長い手足にきれいな姿勢がさらに彼女をキラキラさせて、女性の私ですらも「キレイ」とうっとりするほどでした。

 Sちゃんは、地域で代々歯科医院として名の通った旧家に嫁いできたお嫁さん。ご主人のお父さんも歯科医の傍ら地元の商工会の役員をされるなど、有名な人でした。そう、Sちゃんは「玉の輿マダム」だったのです。

 気取ったところのない彼女は
 「義実家のしきたりが堅苦しいわ」と私によく愚痴をこぼしていました。彼女の実家はごく普通のサラリーマン家庭だったらしく、家柄の違いから、行事の礼儀作法や、親戚付き合いなど悩みもあったようでした。

不自由のないお金持ちのマダム

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 子どもが4歳を迎える頃、ご主人が歯科医院長を引き継ぐことになりました。Sちゃんは医院長婦人、まさに本物のマダムです。子どもの就園先が違っていたので前より会う機会が少なくなりましたが、2人でランチに出かけるなど付き合いは続いていました。

 その後、彼女は数年ごとに出産し、息子の同級生である男の子の下にもう一人男の子を、さらに3人目には女の子を授かり、歯科医院の事務のお手伝いと子育てに忙しい毎日を送っているようでした。

 ところが、彼女は外見は3人の子どものママというよりは「美しい女性」で、会う度に車が高級車に変わり、持っているバッグも一流ブランド物にグレードアップ。ヘアスタイルも美容院から出てきたみたいにきれいにセットされ、ママ友の間でも評判のお金持ちマダムになっていました。

 イケメンのご主人も地域の情報誌で紹介されるほどで、周りから彼女をみたら「なんの不自由もないお金持ちマダム」でした。
 でも、ちょうどその頃に図書館で彼女に出会ったことがありました。私はその時の彼女の物憂げな様子から、何か思い悩んでいるような感じがしていました。

子ども3人を捨てて駆け落ち?!

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 子どもがそれぞれ別の小学校に入学し、私たちはどんどんご無沙汰になっていきました。その後、わが家が県外に転居してまた戻ってきた数年後、別のママ友からSちゃんの駆け落ちの話を聞かされたのでした。

 話は一方的に、Sちゃんが悪者で広がっていました。スポーツクラブの年下インストラクターと恋仲になり、不倫のことがご主人の実家に知られ、雨の中カバン一つで彼女は家を追い出されたとか。事実かどうかは分かりませんが、「子どもを捨てて男に走った悪い母親」と、地元でうわさが広まっていました。

 何か事情があったのでは? と、たまらなくなり、私は彼女に連絡をしてみましたがSNSもメールもラインも全て使えなくなっていました。彼女の駆け落ち話が静まった頃にご主人は再婚し、3人の子どもに新しい母親ができたそうです。Sちゃんが家を出た時、長男は中学1年、次男は小学5年、長女は小学1年生でした。

 まだまだお母さんが必要なときに、離れてしまった親子。私は、子どもの気持ちもSちゃんの気持ちも考えると切なくて、そして、以前に図書館で会った時の寂しそうなSちゃんの眼差しを思い出していました。きっと彼女にも思うことはあったでしょう。

 あのとき図書館で会った時、一言相談してくれたら良かったのに… 何かできなかったのかと、今でも時々思い出します。そして、どんな状況であれ彼女が元気でいてくれたらいいな、と思います。

(ファンファン福岡公式ライター/松永つむじ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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