息子が幼稚園生の時のこと。同じマンションの友達が何人かいました。普段から家で遊ぶ仲でしたが、小学校の保護者会の日、私は決まって憂鬱になるのでした…。ママ友付き合いに悩んだ体験談です。
息子の同級生は元気いっぱい
当時、比較的大きなマンションに住んでいました。同じマンションから、同じ幼稚園に通っていたのは、わが家を含めて4家族。4人が同じ学年で、我が家以外は皆3人兄弟でした。
当時息子は一人っ子でしたので、出来るだけお友達と遊ぶ機会を作ってあげたいと考えていた私は、当初はお友達が遊びに来るのを歓迎していました。
ただお母さんが、個性的で自己主張の強い方々で、子どもの親と言う立場でなければ、恐らくあまり接点のない方々だったと思います。
また、遊びに来るときは、兄弟揃ってやって来ます。すると多い時は子どもは全部で10人。しかもプラレールやブロックで遊ぶのが好きな大人しい息子と違って、戦いごっこが好きなやんちゃな子ども達ばかりでした。
全員で来られるのは辛いな… と思うものの、「誰さんはダメ!」とも言えないので、少し困り始めていました。
手に負えない子ども達
そんな時、幼稚園のお迎え時に、同じマンションのAさんに
「来週暇?」と聞かれました。特に用事がなかった私は、用事はないと伝えました。
月に1回、上の小学生の子の授業参観と保護者会があるそうです。保護者会に参加している間、家で子ども達だけになってしまうのが心配という事。
するとAさんが
「保護者会の日は○○さんの家に預ければいいよ! お互い様だから!」と、その場にいた皆に対して、私の家に預けようと言い出したのです。
「え???」
「預かってもらえる?」と聞かれたならまだしも、相手から「お互い様」と言われて、言葉を失いました。
息子は一人っ子。わが家が預かってもらうケースはありません。しかもAさんの子どもだけではなく、他の家族の子ども達も全員、私が預かることにされてしまいました。
あまりに一方的に宣言され、当然のことのように決められてしまい、私に断るチャンスはありませんでした。数時間の辛抱…。そう思って預かることにしたものの、揃ってやんちゃ坊主の子ども達。
当日は、兄弟で取っ組み合いの喧嘩をはじめたかと思えば、他の子がカーテンレールにぶら下がり、壁に落書きを始める子も。あげくの果ては、用意したおやつは好きじゃない、と言って勝手に冷蔵庫を開ける子までいる始末です。
「来週、暇?」と聞かれるのが怖くて…
内心あきれながら、親達が帰ってくるのを待ちます。が、保護者会の時間を過ぎても一向に帰って来ません。子どもたちを預けて、羽を伸ばしておしゃべりしていたのでしょう。
「わが家は託児所じゃない!」そう叫びたいけど、強く言えない私の性格が、ずうずうしいお母さん達のやりたい放題を招いたのかもしれません。
その翌月
「来週、暇?」と聞かれた時は
「子どもと出かける用事があって」と逃げました。その代わり、本当は用事が無かったことがばれない様に、子どもと出かけなくてはなりません。
「早く保護者会が終わらないかな…」と、無理やり作った外出先で時間の過ぎるのを待ちました。気が弱い自分が情けなく、けれど揃ってずうずうしい3家族の親子。
はっきり断るべきと思っても、その後息子が仲間外れにされるのではと心配で、当時の私は強く言うことができませんでした。結局この辛い状況は卒園まで続きました。
子どもをめぐる母親同士の関係は難しい、と今でも思います。
(ファンファン福岡公式ライター/Kitakitune)