娘が小学生の頃のことです。冬になると毎年インフルエンザが大流行していました。そんななか、子どもがインフルエンザにかかって学校は休ませても、習い事だけは絶対休ませないという非常識極まりないママ友がいたんです。
同じクラスのCちゃんがインフルエンザに!
その年も各学年で学級閉鎖になるなど、娘の小学校では特にインフルエンザが流行していました。でも小学3年生の娘のクラスはみんな元気いっぱいで、まだ1人も欠席者が出ていないようでした。
しかし安心したのも束の間、同じクラスのCちゃんがインフルエンザでお休みしたらしいと、娘から報告を受けました。Cちゃんと娘は同じピアノ教室に通っています。私は、「ついに近くまで来たか… 用心しなきゃ!」と、思いつつ、その日のレッスンへ向かいました。
インフルエンザで学校を休んでも、ピアノ教室には来る?!
ピアノ教室に着くと、なんとインフルエンザで学校を休んだはずのCちゃんがいるではありませんか! しかも、真っ赤な顔で明らかに具合が悪そうなのです…。私は思わず
「えっ、なんでいるの? インフルエンザで学校をお休みしたって聞いたけど大丈夫なの!?」と言ってしまいました。娘のピアノ教室は、団体レッスンだったので6人が密室でレッスンを受けなければなりません。インフルエンザで具合が悪い子を連れてくるなんて信じられない思いでした。しかもマスクもしていなかったのです。
Cちゃんママは、その場にいた他のママ達に聞かれたのが嫌だったのか、とても迷惑そうに
「大丈夫… 咳はしてないから!」と言いました。
勇気あるママにみんなが感謝
それを聞いていた他のママが
「そういう問題じゃないよね? 明らかに具合悪そうだよ? それに、幼い兄弟を連れてるママもいるんだから感染させたら大変だよ? Cちゃんも悪化したらまずいし帰った方がいいよ」と、言ってくれたのです。
さすがに帰るだろうと思っていましたが、Cちゃんママは少しムッとしながら
「ありがとう。大丈夫!」と言い、帰ろうとしませんでした。
見かねたのか、先生も来て帰るよう促し、やっとCちゃん親子は帰っていきました。
注意してくれたママにはみんなで
「よく言ってくれた!」と、拍手をおくりました。先生は
「そこまでしてレッスンに来たいと思ってくれるのは嬉しいですが… インフルエンザはさすがに…」と、困惑した様子でした。
子どもの体調が一番大切
案の定、ピアノ教室に来ていたメンバー全員が、後日インフルエンザに感染しました…。予防接種を接種していたので、わが子を含めみんな症状が軽かったのが幸いでしたが、いい迷惑です。
他のママ友から聞いて分かったのですが、ピアノ教室から帰らされたCちゃん親子は、その後、塾にも来ていたんだとか! 同じ学校のママ達は気付いていたけど誰も注意できなかったそうです。
それだけでなく、次の日には絵画教室、バレエ教室にも来ていたというからドン引きです。
この件の後、ピアノ教室のママ達からは距離を置かれてしまったCちゃんママ。しかし当の本人は全く気にする様子もなく、平然としているので呆れてしまいます。そういう人だから、周りの迷惑も考えず、こんな非常識な行動がとれるのだろうと思いました。
月謝がもったいないからなのか、普段から負けず嫌いな親子なので、休んでいる間に遅れをとるのが嫌だったのか分かりませんが、高熱で具合の悪いわが子に無理させて、体調が心配ではないのかと理解に苦しみます。
子どもが一番かわいそうだと思ってしまった体験でした。
(ファンファン福岡公式ライター / パール)