数年前の年末年始、実家に帰省した時のことです。2歳の次男が椅子によじ登り、テーブル中央に置いておいたコップいっぱいのジュースをこぼしました。しかし、その場にいた父が怒ったのは、次男ではなく私の方だったのです!
こぼれないようにテーブルの中心に置いたコップ
実父におねだりして、コップいっぱいに注いでもらっていたジュース。ご飯の時間まであと少しだったというのに、2歳の次男は待ちきれなかったのでしょう。
ちょっと目を離した隙に椅子によじ登り、テーブル真ん中に置いておいたコップを倒してしまいました。
「コラ!」 テーブル一面に広がっただけでなく床まで流れ落ちたジュースを見て、次男を叱る私。今更叱ったところでどうなるわけではなくても、そこはしつけ。
たとえ悪意がなかったとしても、ダメなことはダメだと筋を通します。
しかし、今度は雑巾を取りに行ってる隙に、こぼれたジュースを手でバシャバシャと遊び始める始末。
次男は私が怒っているのが面白い様子で、ニヤニヤしながら手に付いたジュースを振りかけてきました。
「もう! いい加減にしなさい!!」 ジュースをこぼされただけでもイライラしているのに、着ている洋服まで汚された私は怒り心頭。有無を言わさず次男を小脇に抱え、急いでジュースを拭き始めました。
ところが、そんな私たちのやりとりを傍観していた実父が、驚きの発言をしたのです。
孫至上主義の実父
「こぼされるようなところにジュースを置いておく方が悪い!」
「え!?」
ジュースをこぼさないようにと、テーブル中央に置いておいたコップ。これ以上、テーブルの上で安全なところってどこなんでしょう。手伝うことすらしないのに、信じられません。
「…私が怒られるところなの?」
「お前が悪い」 そう言って、あとはだんまりを決め込む実父。そんな言動が、更に私を苛立たせます。
怒る私を他所に、
「まだ小さいから、仕方ないよね~。」と、次男を抱き上げた実父。そのまま、ジュースも私も無視して、何事もなかったかのように次男と遊び始めたのです。
私は「キィーっ!!!」と叫びたい気持ちをぐっと我慢しました。
昭和生まれで、超亭主関白の実父。娘の私が何か言ったところで、取り合うことすらしません。しかし、孫は別格なのでしょう。
その後も甘やかしは続き、結果、次男は日に日に調子に乗っていきました。
東京にある実家には、帰れても年に2回が限度。久しぶりに会う孫が可愛いのは、よく分かります。 とは言え、実父にこんな態度を取られていては、私の立場がありません。「じーじなら何でも許してもらえる」と思った次男は、もうやりたい放題です。
こうして、帰宅後はワガママに拍車がかかった次男。また1から、しつけのやり直しです。孫を甘やかすのもほどほどにして欲しいと、実の親ながらイライラした出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/yumeママ)