園長先生からもらった素敵な言葉 <私の子育てを支える言葉5選>

 息子が通っていた幼稚園の園長先生は、ショートのグレイヘアに金縁メガネが似合う、ママたちも憧れる素敵な先生でした。行事の度に園長先生からのお話があり、時にほっこり、時に背筋がシャンと伸びるような訓話をたくさんしてくれました。ここでは、印象に残っている言葉を5つ紹介します。

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「お友達家族とは、心地よい距離感を保ってお付き合いしてください」

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 4月、親子でドキドキの新しいクラス発表の日。子どもたちが教室に入った後、ママたちは講堂に集められました。そこでの園長先生の言葉です。最初は、こんなことまで言われるんだ… とびっくりしました。でもママ友が増えるにつれ、実感することも出てきました。

 例えば、あるママ友は、行事のときいつも
 「待ち合わせして行こう」と言って、断ると理由を聞いてきます。
 このようにいつも一緒に行動することになったり、家庭の内情まで知りたがったり、そうなると窮屈ですよね。お互いのことを全部知る必要はありません。

 わかっていても難しいものですが、園長先生がママたちの前で言葉にしてくれたことで、お互いに良い意識付けになりました。

「野菜にはお金をかけて、おいしいものを食べさせる」

 カレーパーティでの言葉です。
 味覚が発達する乳幼児期に、おいしい野菜、フルーツを食べさせることはとても大切だそうです。安いものを選ぶのではなく、少し高い方を選んで、甘いトマトやイチゴ、柔らかい白菜を食べさせてあげましょうと教えてもらいました。

 また「ハサミはきちんと文房具屋さんで買う」という言葉も印象に残っています。今は何でも安く物が買える時代です。100円で何でもそろいます。でも、使いにくいものは子どもの成長を妨げる可能性も… 質の良いものを持たせてあげることが大切だと気づきました。

「こっそり見にこないでくださいね」

 初めてのお泊まり保育説明会での言葉です。ママたちが思わず吹き出してしまい「みんな同じ気持ちだったんだ」とほっこり。

 一大イベントのお泊まり保育。市内の自然公園だったので、「他の観光客に混じって見に行ってもわからないかなあ…」と思っていた矢先のひと言でした。
 ママたちの心配を汲み取ってくれていることも感じ、安心して先生たちに任せようという気持ちにさせてくれました。

「お母さんはいつもきれいにして、笑顔でいてください」

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 この言葉は、私が1番感銘を受けた言葉です。母の日参観での言葉でした。私の子育て生活を明るく変えてくれたといっても過言ではありません。

 自分の母親世代からは、
 「自分の格好ばかりかまってる場合じゃないでしょ」とか、
 「母がしっかり厳しくしなきゃ」とか正反対の言葉を聞かされてきた気がします。

 でも、園長先生の言葉のおかげで、自分にも時間をかけていいんだと思えて、明るい気分で過ごすことができました。

 夏祭りには
 「ママたちも浴衣で来てくださいね」。お誕生会では
 「ママたちもオシャレして来てくださいね」って言ってくれるんです。

 子どものことで頭がいっぱいで完全に黒子状態だった私ですが「え、私も!?」と驚きました。ママたちにもスポットを当ててくれたのが本当に嬉しかったですし、家でも笑顔を心がけるようになりました。

「体調が悪いときは幼稚園に判断させない。お母さんが判断するように」

 風邪が大流行した冬のお話です。

 朝ぐずったり、お腹痛がったり、微熱があったり。子どもの体調には気を使うものです。高熱ならともかく、少しの体調不良で、園を休ませるかどうか判断するのは難しいですよね。「しんどくなったら保健室行けるかな」と考えて無理に行かせてしまうこともあるかもしれません。

 でもこの言葉を聞いた後は「自分が判断する」ことを自覚して、子どもをよりしっかり観察するようになりました。

卒園後も思い出す、園長先生の言葉

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 これらの言葉は私の支えとなり、卒園してからもずっと心に留めて子育てしています。子育てで迷ったり悩んだりした時は、園長先生の言葉をいつも思い出すようにしています。

 園長先生の評判もあり、自然と教育熱心なママたちが集まる幼稚園でした。そんな環境の中で、幼児期の大切な毎日を過ごせたのは良かったなと思います。

 1人でも多くのママたちにシェアできたら嬉しい言葉たちです。

(ファンファン福岡公式ライター / mimi)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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