ファンファン編集部が体験! 博多~由布院間を旅する「或る列車」コース料理を紹介

 博多~由布院間を運行する観光列車「或る列車」では、Restaurant「NARISAWA」(東京都港区)のオーナーシェフ 成澤由浩氏監修のコース料理を提供しています。九州の旬の食材をふんだんに使用した品々を列車内で楽しめるほか、車窓からは名所など豊かな風景を望めます。今回そんな「或る列車」に、ファンファン福岡編集部員が実際に乗車。極上の“食・時・おもてなし”を堪能してきたので、その時の様子をお届けします!

目次

ラグジュアリーなひとときを過ごせる♪「或る列車」とは

「或る列車」車体。2両編成です

 「或る列車」とは、明治39(1906)年に、当時の九州鉄道が米国・ブリル社に発注したものの、九州鉄道が国有化されたため、活躍する機会のなかった「九州鉄道ブリル客車」通称「或る列車」のこと。

 故・原信太郎氏が制作した模型をもとに、「原鉄道模型博物館」の副館長 原健人氏が監修し、2015年夏に“幻の客車”が蘇りました。デザイン・設計は、ドーンデザイン研究所 水戸岡鋭治氏が担当。
 同車両は、キハ47形を改装した列車です。

1号車の様子(提供:JR九州)

 1号車にはメープル材が使用され、明るく優しい雰囲気。クラシカルで、木のぬくもりが感じられます。車内には2人席と4人席が設置され、ファミリーやグループでの乗車も可能です。

2号車の様子(提供:JR九州)

 2号車にはウォールナット材が使用され、落ち着いた雰囲気が印象的。福岡の伝統的な「大川組子」の技術を起用しています。2号車は全て個室仕様に。1人個室と2人個室が用意され、組子に囲まれた空間でゆったりとくつろぐことができます。

プライベートな空間で列車の旅を満喫(提供:JR九州)

 今回乗車したのは2号車の2人個室。イスの横幅はやや広めで、窓のすだれなどは自由に開閉できます。

 また、窓や個室の扉の組子には、釘やのりなどは使用されていないとか。繊細な「大川組子」の職人技を間近で感じられますよ。組子の味のある風合いにも注目です。

【実食レポ】3月のコース料理を堪能!

コース料理メニューとドリンクメニュー

 「或る列車」では、旬の食材を使用したコース料理を提供しています。
 3月3日運行分からコース料理のメニュー内容を変更。Restaurant「NARISAWA」のオーナーシェフ 成澤由浩氏が監修するコース料理が提供されています。

 メニューには、九州の旬の食材を使用。また、ドリンクも九州にこだわったラインナップとなっています(飲み物はフリードリンク)。

<前菜>桜舞う、九州の海と大地

 「桜舞う、九州の海と大地」には、大分県産 平貝と鹿児島県産 白姫エビ、そら豆を使用。仕上げに目の前で桜の塩漬けを散らしてくれる一品です。

 八方だしのジュレに、柔らかい平貝、ぷりぷりの白姫エビ、ほっくりとしたそら豆が相性抜群。塩気のある桜の花びらが良いアクセントになっています。

<お魚料理>桜鯛と春のリゾット、サフラン風味のクラムチャウダー

 「桜鯛と春のリゾット、サフラン風味のクラムチャウダー」には、福岡県産 金時ニンジン、佐賀県産 アスパラガス、長崎県産 桜鯛を使用。歯ごたえにこだわり時間をかけて仕上げたリゾットにクラムチャウダーを合わせ、リゾットの下には桜鯛が隠れています。

 ふわふわの桜鯛はもちろん、柔らかくも歯ごたえのあるアスパラガスが印象的! クリーミーでバジル香るクラムチャウダーと一緒に楽しめます。

<お肉料理>牛ほほ肉とミモザ咲く菜園仕立て

 「牛ほほ肉とミモザ咲く菜園仕立て」には、福岡県産 ニンジン、たまご、宮崎県産 ジンゼチーズを使用。酸味のあるラビコットソースを一緒に味わいます。

 牛ほほ肉がとにかく柔らかい…! 火が通ったブロッコリーやミニトマトも素材の味が引き出されています。ジンゼチーズが使用されているため、ワインや日本酒とよく合います。

<スイーツ>あまおうミルク

 「あまおうミルク」には、福岡県産 あまおうイチゴ、生クリーム、熊本県産 牛乳を使用。仕上げに目の前でイチゴソースをかけてくれる一品です。

 甘酸っぱいイチゴとクリーミーなパンナコッタ、ミルクアイスがベストマッチ! 酸味のあるドライイチゴは、ミルクアイスと一緒に味わうのがオススメです。

<ミニスイーツ>抹茶わらび餅、甘酸っぱいタルト、バスクチーズケーキ(画像左から)

 最後にミニスイーツとして登場するのは3種のスイーツ。食べる順番は「甘酸っぱいタルト」→「抹茶わらび餅」→「バスクチーズケーキ」がオススメだそうです。

 柑橘がのった「甘酸っぱいタルト」は、食後のデザートにぴったりなさっぱりとした味わい。ぷるぷるの「抹茶わらび餅」は、甘過ぎないあんと餅に、パリパリのもなかが相性抜群です。「バスクチーズケーキ」はなめらかな舌触りと程よい濃厚さが絶妙な一品です。

乗務員の有川さん。みなさん素敵な笑顔&サービスでした!

 走行中は、観光名所に差し掛かると徐行運転を行うほか、10分程度駅に停車し外に出られる時間も設けられています。「或る列車」車内限定販売商品もありますよ♪

都会の喧騒を忘れられるひとときを(提供:JR九州)

 大切な人へのプレゼントや自分へのご褒美にぴったりではないでしょうか? また、「子どもにマナーを覚えてほしい」「大人な味を食べさせたい」といった子どもを持つ利用者もいるそう。春の家族旅行に検討してみては。

 「或る列車」の申し込み、詳しい価格などは専用ホームページから確認を。

或る列車

運行区間:博多駅~由布院駅(午前便・午後便の1日2便)
料金:大人 1人32,000円~44,000円(運行区間の片道JR、コース料理、ドリンク代などを含む)
※10歳未満の子どもは乗車不可
申し込み:以下「或る列車」専用ホームページから
問い合わせ:或る列車・36ぷらす3 お問合せ窓口
電話番号:092-474-2217(9:30~17:00/火曜休業)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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