「子宮頸がんやワクチン接種副反応」とは？【ここから研究所】

2023年5月1日

　誰でも気になる「こころとからだ」をテーマに掘り下げるコーナー「ここから研究所〜INSTITUTE FOR MIND AND BODY〜」。

　4月9日は「子宮の日」。西鉄福岡（天神）駅直結のビルで産婦人科の診療を行うゼロマチクリニック天神の古賀俊介先生に、子宮頸（けい）がんワクチンについて話を聞きました。

子宮頸がんやワクチン接種副反応について詳しく教えて！

●子宮頸がんってどんな病気？
　子宮頸部という子宮の出口に近い部分にできるがんで、ヒトパピローマウイルス（HPV）に感染することで発症します。HPVは性交渉経験のある女性であれば50％以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。

●子宮頸がんワクチンの種類や受け方は？
　対象は小学校6年～高校1年相当の女の子。「サーバリックス（2価）」「ガーダシル（4価）」の2種類のHPVワクチンから選択して無料で接種が受けられます。９価ワクチン「シルガード」の無料接種も2023年 4月からの開始に向け準備中だと厚生労働省からリリースされています。「価」というのはウイルスの型の意味で、数字の種類のウイルスを予防できます。どのウイルスも半年の間に３回同じワクチンを接種することになります。接種には保護者の署名が必要です。

●副反応にはどんなものがあるの？
　HPVワクチン接種は筋肉注射です。副反応の多くは、接種部位の痛みや腫れなどコロナワクチンのものと似ています。22年4月、厚労省から子宮頸がんワクチンの積極的勧奨が再開されました。同時に、13～21年の勧奨をストップしていた期間に接種できなかった女性を対象にキャッチアップ接種も実施されています。

●キャッチアップ接種とは？
　勧奨をストップしていた時期に対象だった女性が接種を公費で受けられるというものです。対象は1997年４月2日～2006年４月1日生まれで、過去にHPVワクチン接種を合計３回受けていない女性です。過去に１回受けた人は残り2回、2回受けた人は1回、接種を受けることができます。