【古代エジプト美術館展】ミイラなど3000年の歴史に触れる! 福岡アジ美で5/28まで

 「古代エジプト美術館展」(西日本新聞社など主催)が福岡市博多区の福岡アジア美術館で5月28日(日)まで開催されています。ミイラやミイラマスク、木棺、神殿の柱、ツタンカーメンの指輪など「古代エジプト美術館 渋谷」のコレクション約200点を展示。ファンファン福岡編集部が内覧会に参加し、3000年の巨大文明に触れてきました!

目次

1「古代エジプトの神々と信仰」

 同展は4つのセクションで構成されています。セクション1は「古代エジプトの神々と信仰」。古代エジプトでは多くの動物神が信仰されていました。動物神は人間の体に動物の頭を持つ姿で描かれています。動物には特別な力があるとされていて、その動物をミイラにすることで神聖な力を保つことができると信じられていたそうです。魚のミイラやネコのミイラの頭部が展示されていました。

ネコのミイラの頭部や魚のミイラが展示 

2「ファラオが率いた国家」

 セクション2は「ファラオが率いた国家」。当時の社会はファラオ(国王)と人口の約10%にあたるエリート高官たちによって運営された国家でした。

プトレマイオス2世とされる王の胸像

 ファラオに関する展示が多数見られます。「プトレマイオス2世とされる王の胸像」や「プトレマイオス2世の神殿のレリーフ」など絶対的権力が色濃く残る品々ばかりです。

プトレマイオス2世の神殿のレリーフ

3「古代エジプト人の衣・食・住」

 セクション3は「古代エジプト人の衣・食・住」。エジプトは、乾燥した気候の影響で墓の埋葬品が朽ちていないのが特徴です。衣服、下着、履物、装身具、化粧道具なども残っていました。

花をモチーフにした胸飾り
首飾りとして使用された花のペンダント

 化粧品は男女ともに使われ、美容以外の役割もあったそうです。レリーフやミイラマスクを見ると人々の“目力”が強い印象を受けます。アイラインは目から邪悪なものが入るのを防ぐ役割も兼ねていたそうです。

コホル容器

 中王国時代、コホル壺と呼ばれる小型の個人用化粧容器が人気だったとか。また、化粧用容器は豊穣と再生復活の象徴とされる魚をモチーフにしたデザインが多かったそうです。

カノポス容器

4「古代エジプトの死生観―再生とミイラ」

 セクション4は「古代エジプトの死生観―再生とミイラ」。古代エジプト人は、死後に再生し永遠の生命を得ると信じていたため、死者の遺体をミイラとして保存していました。ミイラ作りのため取り出された内臓を乾燥させて「カノポス容器」に納めました。

ミイラマスク

 鮮やかな色彩が印象的なミイラマスクは「カルトナージュ」という張子に相当する技法で作られています。ミイラマスクは頭、胸、腹、足を覆う葬送の品。来世で死者が聖なる者に復活することを可能にするとされたそうです。

人型木棺

 少女の頭部のミイラに多くの人が見入っていました。歯や髪の毛などの質感まではっきり見て取れ、当時の技術の高さに驚きました。

 そのほか、過去100年間学術的な調査がほとんど実施されてこなかったメイドゥム(マイドゥーム)・ピラミッドの最新調査(2022年)の様子も紹介されています。調査の3D映像が流されていました。

 俳優の酒井美紀さんがナビゲーターを務める音声ガイドを聞きながらの観賞をおすすめします! より分かりやすく、深く同展を楽しむことができますよ。

ハイタイドとコラボしたガセットポーチ
「PAPABUBBLE」とコラボしたオリジナルキャンディ

 グッズにも注目してください! アートキャンディショップ「PAPABUBBLE(パパブブレ)」とコラボレーションしたオリジナルキャンディ(1,080円)や文具・雑貨メーカーのハイタイドとコラボしたガセットポーチ(各990円)など魅力的なラインアップが充実していました。

古代エジプト美術館展

期間 4月8日(土)~5月28日(日)
場所 福岡アジア美術館 7階 企画ギャラリーA・B・C(福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7階)
時間 9:30~18:00(毎週金・土曜日は20:00まで)※最終入場は30分前まで
休館 水曜日※ただし、5月3日(水・祝)は開館、5月8日(月)は休館
問い合わせ 西日本新聞イベントサービス 電話092-711-5491


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