妊娠中に感じた下腹部の痛みを「膀胱炎かな?」とのんきに考えていたら、まさかの緊急入院になってしまい驚いた話です。
ちくちくする痛みはなんだろう?
妊娠6カ月の話です。仕事帰りの電車で下腹部がちくちくするような痛みを感じました。 「なんか痛いかも…」と思う程度の軽い痛み。たまになる膀胱炎の痛みに似ている気がして、そこまで緊急性を感じませんでした。 帰宅して寝る頃になっても状態は変わりません。 「水を飲んで、たくさんトイレに行けば治るかな」と考えながら眠りにつきました。 翌朝も変わらず少し痛みを感じましたが、普段通り出社しました。 ところがお昼を過ぎたころ、痛みがだんだんと強くなってきたのです。心配になり、休憩室で横になることに。少し休めば治るかもしれないという思いとは裏腹に、強くなってきた痛みはおさまりません。 心配した上司が 「車を出すから病院に行ったほうがいいよ」と声をかけてくれ、会社の近くの産婦人科に連れていってもらうことになりました。
はじめての入院生活が突然スタート
診察の結果、膣内で炎症を起こしていることが判明。緊急の処置が必要で、そのまま入院することになりました。 思ってもみなかった深刻な事態に動揺して、会社への連絡の声が震えます。 「旦那さんには連絡したの?」と上司に言われて、 「そうだ、夫にも言わなきゃ!」と思いつく始末。 こうして、はじめて訪れた病院で着の身着のままの入院生活が始まりました。仕事道具しか持っていないので、用意された入院着と入院セット(歯ブラシ・タオル・石鹸)で何とかするしかありません。使い捨てコンタクトレンズは捨てて裸眼で過ごし、メイクは石鹸で落としました。
家から遠い病院での入院で困ったこと
当時の職場は自宅から電車を乗り継いで1時間半かかる場所でした。面会時間に間に合わないので、仕事帰りの夫に身の回りの物を届けてもらえません。 実家からも遠い病院でしたが両親が都合をつけてくれ、入院3日目に合計5時間かけて荷物を私に届けてくれました。ようやく眼鏡が手に入り、病院の中の様子がわかるようになりました。共有スペースに本棚を発見し、病院の心遣いが嬉しかったです。 24時間点滴で、ほとんど寝たきり。薬の副作用で動悸が激しくなるのがとても不安でした。トイレ付きの個室で他の入院患者と顔を合わせることもなく、とにかく孤独でした。
無事退院はできたものの
1週間後、退院が決定。退院日の前夜にようやく夫が来ることができ、お互いにほっとしました。夫は病室に1泊し、翌日の午前中に退院手続きを済ませます。回復したとはいえ車のわずかな振動がお腹に響いて痛むので、車を停めて休憩しつつ通常の2倍の時間をかけてゆっくり家に帰りました。 その後かかりつけの産婦人科を受診すると、 「運ばれた病院で入院させてもらえて本当によかったね。小さい病院だとできないところもあるから」と先生に言われ、不幸中の幸いだったなと思いました。 切迫早産と診断され、そこからは出産するまでずっと自宅安静の日々。急に働ける状態ではなくなってしまったことや、マタニティヨガをしてみたりと思い描いていた妊婦生活が送れなかったことは残念な出来事ではありました。 ですが入院が長引かなかったこと、予想外に予定日を少し過ぎての出産でしたが、無事に子どもが産まれてきてくれたことには本当に感謝です。 妊娠中は何が起こるか分からないと学んだ出来事でした。 (ファンファン福岡公式ライター/れみふく)
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