モラハラという言葉をよく耳にするようなりました。皆さんの回りには、夫婦間だけにとどまらず、他人の家庭にまで口を出すモラハラな人はいますか? 今回紹介するのは、外食の頻度や子どもの習い事などについて、赤の他人の私に2時間も説教してきたあるパパ友のお話です。
お喋り好きなパパ友 フレンドリーだと思っていたけど…
幼稚園帰りのある日。5歳の息子と私は、習い事が同じ男の子(Tくん)の自宅に招待されました。Tくんママは、明るくて友達も多く、旦那さんの転勤で仕事を辞めるまでは法律事務所で働いたという、頭の回転が速いタイプの人でした。
子どもたちは仲良くおもちゃで遊び、私たちも世間話に花を咲かせていました。午後4時ごろ、突然
「ただいま」と旦那さんが帰ってきました。大手メーカー勤めで、フレックス勤務を利用して早く帰宅できたそうです。
互いに挨拶した後、大人3人はリビングでお喋りをすることに。パパ友は社交的でフレンドリーな人でしたが、目は笑っていない表情で、子どもの習い事や私の夫の職業について何度もしつこく尋ねてくることに、どことなく違和感を抱きました。
「専業主婦が外食するとは贅沢ですね」 パパ友の強烈発言
ちょうどその日は、夫が出張で不在の予定だったので、夕食は子どもと一緒に近くの定食屋さんで済ませようと考えていた私。その話をすると、さっきまで笑っていたパパ友の顔が一変。訝しそうな表情で
「旦那さんがいない日に外食するんですか?」と尋ねてきたのです。
定食屋さんは、ハンバーグや唐揚げなど子どもにも人気なメニューがあり、1セット700〜800円程度。子どもが遊べる小さなスペースもあり、子育て世代に優しいお店です。それを説明しても、パパ友は
「へぇ、それは安いですかね? 専業主婦が外食するとは贅沢ですね」と嫌味な感じで笑ってきました。
まさにモラハラ! “助言”の嵐
それからは、どの話題にも突っかかってくる始末。
一番衝撃だったのは、わが家の小学2年の娘についての発言でした。泳ぐのが大好きな娘は、スイミング教室にほぼ毎日通っています。それを知ったパパ友から、
「スイミングをすると肩幅が広くなりますよね。娘ちゃん、将来モテないですよ」と真顔で言われた時は、正直「気持ち悪い」と感じてしまいました。
わが家では子どもたちにゲームをやらせていないことを知ると
「古い考えの親のもとで育った子どもは不幸ですね」と。
子どもたちが勉強をやりたがらないと悩みを相談すると
「専業主婦ですよね? 何をやっているんですか?」という調子で2時間もダメ出しされ続けました…。
不思議なことに、気の合う人だと思っていたTくんママまでもが、そのパパ友の隣に座ってコーヒーを飲みながら、無言で頷きながら賛同している様子。最後まで、一度もパパ友の発言を遮ることはありませんでした。疲れ切った私は日が暮れ始めたのをいいことに、息子の手を引いてそそくさと退散したのでした。
家族ぐるみの付き合いは慎重に
それ以降、私はできるだけTくん家族を避け、友達付き合いはしませんでした。しかし後日、別のママ友からある話を聞きます。
そのママとTくんママが、一緒に占いに行くと、占い師は
「旦那に苦労しているね」
「今年はもっと苦しめられるよ」とTくんママに明言! 呆然として占い師の話に聞き入り、最後は涙を流していたというのです…。
旦那さんは、完全なるモラハラ夫だったようです。ケチな旦那にお金を管理されていたせいで、ママ友会でもTくんママはトーストだけしか注文せず、運動会でTくんが徒競走で負けた時は、旦那さんからこっぴどく叱られたとか。
その話を聞いて、かわいそうだな… とは思いましたが、このご家庭とは二度と関わる気はありません。
(ファンファン福岡公式ライター / nayuka)