このコーナーでは、ワインバー・ラタフィア(福岡市中央区)のオーナーソムリエであり、日本ソムリエ協会福岡支部 支部長の吉村智美さんに聞いた、ワインに関する夜話をお届けします。今回のテーマは「ワインの澱の話」です。
目次
赤ワインにも白ワインにも存在するワインの澱
酵母の力で発酵が始まるワインですが、この酵母の死骸が沈殿物となり、ワインの澱になります。 澱は、赤ワインにも白ワインにも存在します。酵母の死骸はタンパク質で、分解されてアミノ酸になり、さらにうま味成分に変化します。 フランス北部には、たるの中で澱と一緒に寝かし、うま味をワインに移す「シュール・リ」という方法で造られた白ワインもあります。 澱は飲んでも害はありませんが、舌触りが悪かったり、渋味成分が強かったりするため、残すのが一般的です。 熟成したワインのコルクには時々、「ワインのダイヤモンド」と呼ばれる結晶が見られます。これは、酒石酸が、カリウムなどのミネラル分と結合してできた結晶です。
ソムリエ プロフィール
吉村 智美 ワインバー・ラタフィア オーナーソムリエ 日本ソムリエ協会福岡支部 支部長 アンスティチュ・フランセ九州 ワイン講師
ラタフィア
住所:福岡市中央区薬院2-4-39 1階 電話:092-732-9702 営業:19:00~24:00 火曜休