私が初めて妊娠をしたとき、吐きつわりがひどく、1カ月に10kg瘦せてしまいました。義母は、労わるどころか「お腹の子のために食べなきゃダメ!」と言って、もっと食べなさい… と無理矢理食事を摂らせようとしてきました。「つわりは病気じゃないのよ!」と言い張る義母の行動に、心も体も悲鳴を上げたエピソードをご紹介します。
“昭和の育児”を信じてやまない義母
義母は、とにかく古き良き時代を愛する人。
自分が2人の子を育て上げた経験からか、私が初めて妊娠したときも、頼んでもいないのにやたらとアドバイスしてきました。
それも、今の時代の育児方法や知識でアドバイスするのではなく、30年以上も昔の育児方法!
今の時代にそぐわないこともあれば、医療の発達により、改められたことも多いのに、義母はそんなことお構いなし。
「大丈夫よ、私の息子たちは問題なく育ったんだから!」の一点張り。そんな義母に、私は少しずつストレスを感じるようになりました。
つわりが悪化! 無理やり食べさせられる羽目に
妊娠が発覚し、徐々に私の体に異変が起きました。それは「吐きつわり」。急激にニオイに敏感になり気分が優れず、食事も満足に食べられない日が続きました。
そんな私のところに訪れる義母。義実家はわが家から電車で40分ほどの距離のため、妊娠後は毎週末、来るようになったんです。
「お腹の子のために食べなきゃダメ!」と、おやつに煮干しや、ひじきのお浸しを大量に持ってくるように…。
「気分が悪くて吐いてしまうので…」と言っても聞き入れてもらえず、
「何言ってんの? 2人分食べなきゃダメじゃない! ほら…」と言って、次々と目の前に食事を出してきて、無理矢理食べさせようとするんです!
それは、私にとって虐待と同じでしたね…。
結局、無理に食べても、その数分後トイレに直行し、吐いてしまう始末。義母はそれを見て
「いいのよ、吐いても少しは栄養が残るから」と笑っていました。
怖くなった私は、夫に相談したものの、「気にしなければいい」の一点張り。仕事で夫がいない週末が、恐怖そのものになりました。
1カ月で10kg体重が減少 緊急入院へ!
つわりは日に日に悪化し、妊娠4カ月頃には1日中ずっとトイレとベッドの往復をする生活になっていました。
妊婦健診へ行くのもフラフラ。やっとの思いで病院に着き、診察を受けると、医師から強制的に入院するよう指示されたのです! というのも、気が付けば妊娠前と比べて1カ月で体重が10kg減。
医師が言うには、無理矢理食べることで余計に腎臓に負担がかかっている状態だったそうです。
入院後、私は2週間の絶食へ。点滴と水分補給だけの生活になりました。
義母は「つわりは病気じゃない」と見舞いに来ず…
結局、私は1カ月ほど入院しました。無理に食べていたことが原因であったことを義母に電話で伝えましたが、
「そうなの? 本当に?」と疑われる始末。あんなに毎週末家に来ていた義母は、一度も見舞いに訪れませんでした。
それどころか、無事退院した後、夫と一緒に義実家へ訪れたとき、義母は悪びれもせず
「つわりは病気じゃないから、お見舞いなんて必要ないわよね」と一言。もうイライラを通り越し、うんざりした気分でしたね。
もちろん夫のフォローはなく、夫ってこんなときは役に立たないんだなと痛感しました。
半年後、無事に娘が生まれると、今度は孫を溺愛! 嫁は他人だけど孫は可愛いんですね…。そこも昭和の時代を愛する義母らしさだと思いました。
親世代の育児観はアップデートが必要!
昭和を愛する義母は、未だに古い価値観や誤った知識を信じ、育児のアレコレに口出しをしてきます。その度にいつも、孫育てをしたいなら、正しい知識や新しい情報を知るべきだと思ってしまいます。
時代は目まぐるしく変化しています。
私も将来、孫が生まれたときには娘に嫌な思いをさせないよう、気を付けたいなと思っています。
(ファンファン福岡公式ライター / なないろさん)