はじめての子育ては、不安がいっぱいですよね。赤ちゃんの体重は、成長のバロメーター。体重がなかなか増えないと、ちゃんとおっぱい出ているかな、ミルクちゃんと飲めているかな、と心配になることも。これは、事あるごとに赤ちゃんの大きさ自慢をする友人に、もやもやが止まらなかった、私の体験談です。
親友と1カ月違いで妊娠
私と友人Aちゃんは、幼い頃からの大の仲良しでした。そんな仲良しのAちゃんと、偶然にも同じ時期に結婚し妊娠。1カ月違いで、めでたく出産をしたのです。
産まれた子は共に男の子。子どもも一緒に仲良く育てたいね、と互いに喜び合いました。
はじめての子育ては疑問や不安がいっぱい。「何時間おきに授乳してる?」「沐浴って何時ごろしてる?」「ベビーカーはもう買った?」「夜中の頻回授乳が始まって辛い…」など、ふとした疑問を聞き合ったり、育児の辛さを励ましあっていました。月齢の近い赤ちゃんを育てるAちゃんの存在に、私はとても助けられ、毎日のように連絡を取り合っていました。
しかし連絡をとる中で、少し気になり始めてきたことがありました。毎回必ず、
「息子くん、何キロになった?」と体重を聞いてくるようになったのです。私が
「5キロになったよ〜」というと、Aちゃんは少し自慢げに
「うちの息子はもう6キロ。うちの方が1カ月後に産まれたのにね〜」と必ず大きさを比較してくるように。
完全母乳でわが子を育てていた私でしたが、息子の体重がなかなか増えにくく、ちゃんとおっぱいが出ているのか、毎日不安でした。そういう状況での体重くらべは、とても気の重い話題。徐々にAちゃんから連絡が来ると、また体重の話かな… と身構えるようになっていきました。
お互いの息子を連れてランチ
そんな中、久しぶりにお互い子どもを連れて会おうという話になりました。体重のこともあったので、私は少し不安でしたが、会ったらきっと楽しいだろうと、気晴らしに出かけることにしました。
久しぶりに再会したAちゃん。待ち合わせ場所で落ち合い、開口一番に
「いま何キロ?」と聞いてきたことには私もびっくり。内心驚きながらも、
「いま◯キロぐらいかな?」と答えると、
「あーやっぱりうちの子の方が大きいんだね〜!」となんだか誇らしそうなAちゃんに、会って早々モヤっとしました。
その後、ランチをするも、Aちゃんから出てくる話題は常に子どもの体重の話。私はわが子の体重が増えにくいこと、母乳が出ているか不安だ、と言うことを伝えるも、
「うちの子はどんどん大きくなっちゃうからな〜! この前も同じ月齢の子と比べたけど、倍ぐらい大きくて〜」と息子の大きさ自慢は止まりません。
そうしているうちに、よりモヤモヤが募ることが起きたのです。
Aちゃんの行動にびっくり!
ランチの後、息子たちの運動を兼ねてキッズスペースでハイハイをさせていた時のことです。
通りすがりのおばあちゃん3人組が、
「あら〜かわいいわね〜! 何カ月なの〜?」と目を細めて尋ねてくれました。私が
「今10カ月と11カ月です」と答えると、
「あら〜なんだか大きいのね〜」と言いながら通り過ぎたのです。
するとAちゃんは立ち上がり、おばあちゃんたちを追いかけ、
「うちの子は1カ月も遅く産まれたんです! なのに、うちの息子の方が大きいんですよ!」とわざわざ言いにいったのです。これには私もびっくりして口があんぐり。おばあちゃんたちは、少し驚きながらも
「子育てがんばってね〜」と言って去っていきました。
赤の他人を追いかけてまで言うような事か? とAちゃんの体重自慢にげんなりしていた私はもう限界。その日は早々に解散しました。その後、離乳食が軌道にのり始め、息子の体重も徐々に増えていきました。そうしているうちに、私は第二子を妊娠。その1カ月後、なんとAちゃんも妊娠したとの報告があり、重ねて驚きました。
二度目の妊娠ということもあり、赤ちゃんの体重はそこまで心配しなくても大丈夫、という自信もついた私。第二子体重バトルが勃発しても、次は笑顔でかわせそうです。
(ファンファン福岡公式ライター/ツナ子丸)