私は付けて良かった! マタニティーマークに気づいた人からのたくさんの気遣いに感謝

マタニティーマークに関する怖い体験談を聞き、もらった時に付けるかどうか悩んだ方もいらっしゃるのではないでしょうか? 私もそうでしたが、妊娠中と周知するため付けてみることに。すると電車に乗った際、たくさんの方に席を譲ってもらったのです。とてもありがたかった気遣いについて紹介します。

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付けるか悩んだマタニティーマーク

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 第一子の妊娠中、初めてもらったマタニティーマーク。
 さっそく付け方などをスマホで調べると…。付けているのにわざとぶつかられたなど怖い体験談が出てきて、最初は付けるかどうか悩みました。

 当時は妊娠9週で、お腹はまだ出ていません。軽い食べづわりで気持ち悪さは多少あるものの、いつも通り行動できていました。けれど突然体調不良になる可能性はあります。
 万が一の時に妊娠中と周知できるよう備えておきたいと思い、私はマタニティーマークを付けることにしました。

混雑した電車での移動

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 私は通勤や仕事中の移動などで、ほぼ毎日電車に乗っています。通勤時は混雑のピーク時間を避けても電車内には隙間なく乗客がおり、マタニティーマークに気づく人はいません。

 しかし日中の電車移動の際には大きな変化が。

 マタニティーマークを付けて日中に電車へ乗ると、初日には席に座っていた中年女性がマタニティーマークに気づき、さっと立って席を譲ってくれたのです。驚いた顔で
 「ありがとうございます」と言うと、女性は笑顔で会釈。私は初めての体験に胸がじーんとなりました。

 別の日には、10分で降りるから座らなくてもいいかなと思いドアのそばに立っていたところ、肩をトントンと叩かれます。振り返ると、座席の前に立っていたはずの20代女性。
 「あそこの席空きましたよ」と笑顔で言われ、わざわざ教えに来てくれたのだと気づきました。私が笑顔で
 「ありがとうございます」と言うと女性は笑顔で会釈し、元居た場所へ戻っていきました。

 他にもたくさんの方に席を譲ってもらった私。
 電車を降りる時、譲ってくれた方が立っているドアの方へ向かい、笑顔で
 「ありがとうございました」と再度お礼を言います。すると皆さん素敵な笑顔を返してくれて、温かい気持ちになって電車を後にしていました。

笑顔で席を譲ってくれた男性

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 妊娠13週のある日。
 仕事の移動で電車に乗ると、日中にしては珍しく座席もドア付近も全て埋まっています。昼食後で空腹によるつわりの気持ち悪さはほとんどなく、乗車時間は15分。立っていても平気そうだった私は座席の方へ行き、座りながら寝ている人の前に立ちます。

 そのまま3分ほど経過した時です。斜め前に座っていたスーツ姿の男性が立ち上がり
 「どうぞ」と席を譲ってくれたのです。

 譲る前の男性は下を向いてスマホを操作していたのですが、ふと顔を上げた瞬間にマタニティーマークが目に入ったようです。表情は見えないものの、はっとしたように肩が動いていました。

 男性から席を譲ってもらうのは初めてで、私は少し驚きながら
 「ありがとうございます」と言うと男性は、申し訳なさそうな表情と口調で
 「いえいえ! すぐに気が付かずすみませんでした」と謝罪を口にしたのです。

 まさか謝られると思っていなかった私は、とっさに言葉が思いつかず真顔で
 「いえいえ! ありがとうございます」とだけ伝えました。

 男性は30代くらいで左手の薬指に指輪をはめています。もしかしたら妊娠中の奥様を近くで支えた経験があり、妊娠の大変さを知っている方なのかな? と思いました。

 男性の言動から
 「妊娠中の人にはすぐ席を譲る」と強く思っているのが伝わってきたからです。男性の強い思いに感激しながら、私は席へ座ります。席を譲ったあとドア付近に立っていた男性は、私より先に降りていきました。

 男性の背中を見送りながら、産後は私も妊娠中の人にすぐ席を譲る! と、今までで一番強く思ったのでした。

 最初は付けるかどうか迷ったマタニティーマーク。たくさんの方に席を譲ってもらって温かい気持ちや感激することになり、付けて良かったと思っています。気遣ってもらった経験から、出産を終えた今はマタニティーマークを見かけたら「すぐに笑顔で席を譲る」ことを心がけながら電車に乗っています!

(ファンファン福岡公式ライター/坂 真琴)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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