やりたい放題のパートさん 大きなミスが発覚したときの行動に全員が呆然!

仕事でトラブルが発生したときほど、人間性が現れると思います。特に、普段から人任せなタイプがいれば、責任のなすりつけ合いになることも…。冷静に判断できなかった自分自身への戒めも込めて、まさかの「元凶」にでっち上げられた私の経験をお話しします。

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問題児のパートさん

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 前職は、従業員20人弱、半数はパートという小さな会社でした。
 部長以外全員が女性で、年齢層も近く、パートは全員子育て中。子どもの学校の話など、雑談もしながら和気あいあいとした雰囲気で仕事をしていました。

 ただ1人だけ、問題児のパート・Uさんがいました。Uさんは勤務態度の悪さから、新たな仕事を任せてもらえないという不名誉な状況を逆手に取り、誰よりも遅く進行。他のパートの半量しか仕事をしていないということも、しょっちゅうでした。

 数分の遅刻は当たり前。1時間の昼休憩もいつまでも帰ってこない…。仕事中にオンラインゲームをして
 「今日は○時からガチャを回すから!」と、周囲に堂々と漏らすなど、散々でした。 

 Uさんは、私の先輩社員と仲がよかったため、先輩がこっそりUさんのミスを修正していることがあったようです。

 しかし、先輩が退職。私が業務を引き継ぐと、連日のようにミスが発覚し、担当を調べるとほぼUさんという状況に。先輩がフォローしていたことを誰も知らなかったため、ようやくUさんの勤務態度が仕事にも影響していると判明したのです。

 もちろん部長は激怒。説教が始まると思っていると、Uさんが
 「あ、私、来月で辞めます」と、あっさりと退職を決めてしまったのです。

大きなミスが発覚…

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 退職日まであと2週間となった金曜日の午後。真っ青な顔をしたUさんに呼び出されました。

 「再来週リリースされる冊子に間違いを見つけた」
 「今から修正できるか、印刷会社に確認をしてほしい」とのこと。毎月同じ色を使っているはずの表紙デザインを、なぜか違う色にしてしまっていたというのです。

 出張中の部長に私から連絡すると言うと
 「部長だって気づかなかった。修正できなくても、何も言わなければ、気づくのは私が退職したあとだから」と泣きつかれました。

 私も事前に確認していたので後ろめたさと、部長に連絡がつくのは夕方だったというのもあります。よくないと理解しながらも、他の従業員に聞かれないよう外に出て、印刷会社に電話。しかし「変更は難しい」と言われ、やはり部長に報告しなければと事務所に戻ると… Uさんが「腹痛」を理由に退勤していたのです。

 これ以上被害を大きくしたくないと思い、チーフに報告すると
 「私から部長に話す。とにかく今日は、自分の仕事をして帰りなさい」と言われました。

悪いのは、すべて私!?

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 そして、月曜日。Uさんは
 「合わせる顔がないので、もう退職させてほしい」と、出社していませんでした。
 私は部長に呼ばれ、
 「Uさんがミスを報告したら『(私が)黙っていればバレない』と言った。君は社会人として、あり得ない!」と衝撃な言葉を浴びせてきたのです。もう庇いきれないと、今回のことの顛末、さらにはこれまでのUさんの悪行についても、全て部長に話しました。

 「実はUさんが興奮して話せる状態じゃなかったので、LINEでやりとりをした」と見せられた画面には、私に罪をなすりつける支離滅裂な文章と
 「申し訳ありません。申し訳ありません。申し訳ありません。申し訳ありません。申し訳ありません…」という恐怖の文字…。

 その後、チーフや他のパートさんも証言してくれたため、私の濡れ衣を晴らすことができました。
 事態が収拾した数日後。Uさんの引き出しを片付けようと開けると… なんと、空っぽ。パソコンの中も初期化され、全くデータが残っていませんでした。

 私が外で電話をかけていた数分の間に、Uさんは荷物をまとめ、パソコンを整理し、腹痛でつらいという演技までしていたのです! 生きた心地がしなかった私は、怒りと悲しみで、ただただ呆然としました…。

 勤務態度は悪いものの、月に一度は社内の誰かを誘って飲み会をし、コミュニケーション力を発揮していたUさん。仲がよかった同僚さえも
 「新しい職場でも、同じことをしているのかな…」と、見限っていました。この日を境に、誰もUさんの消息を知る人間はいなくなりました。

(ファンファン福岡公式ライター/ふわずみ みか)

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