飼い猫のサニだ。きょう10月13日は金曜日だ。用心して一日過ごしてくれたまえ。
きのうは、飼い主が宅配の人の応対をしているスキに素早く外に出た。最近は、うちの庭は母猫のクミコ、その息子たちヌーとバーの天下になっておるようだから、本家猫のおれも存在感を示しておかねばならん。いつも読んでくれてる読者はお気づきかと思うが、最近父猫のうしの姿がたまにしか見られん。以前二、三年放浪の旅に出ていたこともあるが、どこに行ったのか。オス猫には珍しく子煩悩なやつだと思っていたが。

肝っ玉母さんのクミコは、堂々と寝そべってる。おれもよく指摘されるが、なぜか片足をダランとはみ出させてしまっている。先日は、ワンパクなバーが、黒い猫に追い回されているところに割って入って、母猫の強さを見せつけていた。

おっ、バーが水を飲んでおるな。

おれには気づかず、逆の方を警戒している。

ソローリ。

ソロリ、ソローリ。和泉元彌ではないぞ。ましてチョコプラの長田では。

まだ、あっちが気になるか。全然おれに気がついてないぞ。

ふん、油断してるな。

やっと、俺さまを認識したな。

一度目をそらしておいて。

”ガブっ”
とやると思いきや、

”クンクン”、こいつは弟子のチョビに似ておる。きょうだいだけあるな。

お前もおれに弟子入りしたいのか。

ただでさえ、おれの分け前が減ったのに、お前まで来る余裕はないぞ。

「サニさん、僕は家猫は窮屈でいやです」か。

そんならよい。地域猫としてがんばってくれ。

もう一匹のヌーは、なにごとかと思って、箱の中で見ていたが、何も起こらんやったわ。

二匹の姉のチョビも、「分け前が減らんで済む」と安心しているようだ。
今回は一見スリリングな展開のように見せて平穏無事だった。それがなにより。
また、会おうニャ。
