うしがしばらく来ない・・・ 「サ日記」

 こんにちは。猫のサニです。今月はなんとか毎週日記を書けた。ネタを見つけるのもけっこう大変だ。

 最近、うちの庭にうしが現れる回数がめっきり減った。15日の日曜に見てからもう一週間以上見かけていない。ヌーとバーの父親でクミコの夫。猫には珍しい子ぼんのうなイクニャンとして一目置かれていたが、どうしたんだ。

 ヌーもバーもだいぶ大きくなって、カラスに襲われる心配がなくなったので、安心したのだろうか。他人(ニャン)事ながら気になる。

 母猫のクミコは気性が激しくしっかりしているから、ひとりでも子どものふたりくらい育てられるだろうが、気が強すぎてえさを取り合うときには、子どもにも「フーッ!」「シャーッ!」と容赦なく火を浴びせるのが気になる。十分栄養を取っているせいか、最近ますます丸々と超えてきた。

 不肖の弟子のチョビは、飼い主から「このへんではいちばんのべっぴん猫」とか言われているが、母のクミコ譲りの「シャーッ!」が相変わらず激しい。こうやってくつろいでいるときは良いが、人間が近づくと警戒心をむき出しにして怒る。そろそろ家に入って2年になろうとしているが、そろそろ慣れたらどうだ。

 師匠のおれと一緒のときは、すっかり安心して堂々たるもんだ。「何か用かい」って顔をしている。

 このところ、うちの家の中に興味津々なのが、バーの方だ。

 ちょいちょいサッシから中をのぞき込む。「おねえちゃんは楽しそうだニャア」と言ってるのか。そもそも自分たちがきょうだいだとわかってるのか、アヤシイが。

 その点、もうひとりのヌーの方は、そこまで家の中に興味がないようだ。バーに誘われるのか、時々はやはりのぞき込んでいるが。

 こっちがバー。

 で、こっちがヌー。

 チョビは、自分に似ていると思ってるのだろうか。

 外のやつらは、おれのことを何と思っているのだろうか。チョビの里親のおじさんとでも見てるのか。

 ついにバーは、夜にも「おばんです」と言って現れたぞ。

 上がり込んできた。プラスチックのえさ箱に目をつけたか。耳がデカいので、キツネみたいな顔をしているな。

 もうイイトシのおれとしては、未熟なチョビの面倒を見るので精いっぱい。他のチビたちを構う余裕はない。今のところ、バーもちょっとだけ入ってすぐに出て行くようだが、居つかないように釘を刺しておかんとな。早くうしが戻ってきて、注意してくれたらいいのに。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

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