猫からの年賀状また出すわ【サ日記】

 出すかどうか迷ったが、今年もおれことサニからの年賀状を若干出すことにしたぞ。10枚から20枚くらいか。

 人間界では、これまで欠かさず年賀状を出してきたような年配の人も、「年賀状じまい」とかいって、「今年から出すのをやめさせていただきます」的な話が多くなってるんで、おれもそうしようかと思ったが、おれの場合、LINEもメールもSNSもやらんから、ハガキくらい出しとくか、てなもんだ。

 みんなが出さないから、インパクトを与える希少価値をねらう意味もある。猫戦略家だ、おれは。

 はじめてこの「サ日記」を読む人もいるだろうから、今年はじめに送った年賀状をお見せしとこう。ゆかいな仲間のうち、うしとチョビママ(またの名をクミコ)の間には、今年ヌーとバーという息子ふたりが生まれた。時は流れますニャ。

 ということで、サニ(と一応チョビ)からの年賀状が欲しい人は、12月20日(水)までに、メールに「サニとチョビからの年賀状欲しい」と書いて送って下さい。郵便番号、住所、お名前を書いてもらわんと、送りようがないから、気をつけておくれ。たまに、「希望」とだけ書いてあとは何も書かない、つわものがいらっしゃる。

 【メールの宛先は】jun.kanekozuki@gmail.com です。

 お待ちしとります。よろしくニャ。

 さて、暑い時期には、涼しいのかわからんが、猫つぐらにこもって長く出てこないことが多かったチョビが、最近は居間の毛布でぬくぬく過ごすことが多くなってきた。

 まとわりついてきてうるさいヤツだが、寝てるときはまあ許せる。

 Wアンモナイト、といった感じだ。

 おれは安心しきっているが、チョビはまだ野良の習性が抜けないとみえて、時々カッと目を見開いて、外敵が襲ってこないか警戒を怠らない。

 これはチョビではない。いつも読んでる人はおわかりだと思うが、チョビの父ちがいの弟、バーだ。最近、夜になると窓ガラスのところに寄ってきて、時々飼い主に招き入れられている。

 といっても、バーは居心地よさそうにしてるわけでなく、部屋の中をニャアニャア鳴きながら落ち着かない。

 時にはチョビのベッドである猫つぐらに入り込んでずっと出てこない。おれはいまいちピンと来ないが、そんなに落ち着く場所なのか。

 でもまあ、バーは地域猫だから、外でいるほうが、のびのびして快適なんじゃないか。

 しかし、庭にはいろんな猫が来るから気苦労もあるだろう。あのハチワレがこそこそ逃げて行ってるが、あいつは気が荒く、よく近所の駐車場でクマとかデカい猫とうなりを上げてケンカをしている。

 おれとチョビもちょいちょい戦ってるように思われるが、冗談じゃない。おれはこんなチビと本気で争うつもりはない。こいつが遊びたがってちょっかいをかけてくるから、適当にあしらっておるんじゃ。

 ああ、もう半人前の相手は飽きた、疲れた。

 さて、飼い主は紙の文春砲は献血か医者に行ったときしか読まないという。先日の号におれに似た猫の絵があったと言って、写真を撮っている。別の飼い主は、おれはこんなにかわいくないという。そんなことどっちでもいいから、もっとちゅ~るをいっぱいくれ。

 そいじゃ、年賀状希望のメール待っちょります。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

目次