<途方に暮れたラン活>息子は興味なし、母は優柔不断 ランドセルを決めた理由とは

長男が保育園年中を終える頃、「ラン活」の波がわが家にもやってきました。決め手がないまま、選択肢の多さに溺れて、ストレスばかりを感じる日々。しかし私はラン活を通して、母としての成長を感じました。

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周りに合わせて始めたラン活

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 いつか来るものとわかっていながら、どこか他人事だった「ラン活」。しかし、長男が保育園年中の後半になると、周りで「ランドセル見てる?」「どこで買う?」という声が聞こえ始めました。

 周りの話によると、遅くなると人気色がなくなったり納期が遅くなったりするので、5月頃には注文した方がよいとのこと。そのため、2月頃から少しずつ、ネットでの情報収集や資料請求を始めました。

 しかし、私はとても優柔不断な性格。特にこだわりもなかったため、カタログを見ても目移りするばかりです。ランドセルを使う本人が欲しいものを、と息子にカタログを見せても
 「これ!」
 「そっち!」
 「やっぱりこっち!」、最後は
 「どれでもいい!」と全く興味がない様子。あまりにも方向性が定まらず、私のストレスは膨らむばかりでした。

お店に実物を見に行くも…

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 情報に溺れ、疲弊しているうちに息子は年長になり、気付けば5月。何も進展しない状況を打破すべく、「実物を見れば変わるはず!」と、休みの日にお店に見に行くことにしました。

 最初に訪れたのは、職人さん手作りのいわゆる「工房系」のお店。高価なイメージの工房系ですが、一切宣伝をしない地元密着店のため、リーズナブルなのが魅力でした。先輩ママからも、「丈夫で使い心地も悪くない。使っている子も多い」と聞いていました。

 実物を見たら息子も欲しい色が見つかるだろう、と期待していたのですが… ここでの息子の反応も、カタログを見たときと同じ。聞くたびに違う答えが返ってくるどころか、途中で飽きてしまいました。
 気分を切り替えようと、もう1つ目星をつけていたかばん屋さんにも行きましたが、息子の反応はここでもやはり同じ。これといった候補が決まらないまま、ストレスだけを増やして帰ることになりました。

あっけなく終わったラン活

 途方に暮れ、「次の土日も他のお店に行かないといけないのか…」と思いましたが、また同じことを繰り返すイメージしかできません。私と息子の性格上、これ以上見ても迷うだけで、時間の無駄では…?

 振り返ってみると、これまで見てきたランドセルの機能や保証面は、微妙な違いがあるものの、だいたい似たようなもの。デザインにこだわりがないのなら、どれを選んでも後悔しないようにも思えてきました。

 唯一の大きな違いは、工房系ランドセルについては、先輩ママのリアルな評判を聞けていたこと。「自分自身のこだわりじゃなくて、口コミが決め手になってもいいじゃない!」ラン活に疲弊しきっていた私はそう自分に言い聞かせ、地元密着型の工房系ランドセルを買うことに決めました。

 デザインは、試着したときにお店の人が「似合うね!」と言ってくれたもの。長男もまんざらではない様子だったので、善は急げとばかりに、すぐさま店舗に電話で注文しました。
こうしてわが家のラン活は、5月半ばに終えることができたのでした。

優柔不断な私が母になって成長したこと

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 私はラン活を通して自分の成長を感じました。というのも以前の私だったら、やみくもに情報を集め、長い期間悩み、もっと疲弊していたと思うのです。しかし、子育ては毎日目まぐるしく、いつまでもランドセルのことで悩んでいられません。

 母になってからというもの、子どものことで何かを選択する機会が格段に増えました。忙しい中あれこれと選択を繰り返すうちに、少しずつ取捨選択が上手になったような気がします。ラン活を無駄に長引かせずに済んだのは、考え方の変化によるものと思っています。

 そして先日、ランドセルが出来上がりました。青色に茶色い縁どりの、素敵な一品です。息子も実物を見て大喜び。祖父母にもランドセル姿を披露すると、とても喜んでいました。

 きっとどんなランドセルを選んだとしても、この光景は同じだったのでしょうね。みんなの喜ぶ姿を見ると、ストレスでいっぱいだった日々が報われました。それにしても、赤と黒のランドセルしかない時代はよかったな~。

(ファンファン福岡公式ライター/れな)

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