子離れできない親を卒業しよう!子どもの自立を促す親の関わり方

可愛い大事なわが子のことは何かと心配。ついつい手をだしたりいつまでも過保護に世話を焼いてしまって、なかなか子離れできずに悩んでいる親も多いのではないでしょうか。今回は、そんな子離れできない親に向けて元保育士ライターが適切な子離れの仕方・対処法をご紹介します!

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子離れできずに悩む親たち

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「可愛い子には旅をさせよ」と昔からあるように、子どもは甘やかして守るだけでなく、自分の足でしっかりと人生を歩んでいけるように親がサポートしていかなければなりません。とはいえこのご時世、外の世界には危険もいっぱい。

親たちは子どもを守るのことに人生の使命感を感じるあまり、子どもに依存したり過保護になったりとなかなか子離れできない人も多いようです。

子離れできない親の5つの特徴

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子どもが中学生・高校生・大学生と大きくなっていってもなかなか子離れできない親にはどんな特徴があるのでしょうか。子離れできにくい親の性格や教育方針などにはいくつか共通する面を持ち合わせているかもしれません。ここでは大きくわけて5つの特徴をご紹介します。

心配症な性格

子離れできない親は心配症な性格な方が多いようです。子どもに対して何か危険が及ぶのではないか、悪い影響を与えてしまうのではないかとささいなことも心配に。常に慎重な子育てをしているため、新しいことにチャレンジさせるなども及び腰になります。

子どもに対して過保護・過干渉

子どもに対して過保護や過干渉なことも子離れできない要因の一つ。理想の育児方針や教育論を持っている人ほど子どもへ干渉する度合いも強くなる傾向に。過保護と過干渉は同じようで少し意味合いが異なりますのでその違いもあわせて知っておきましょう。

過保護とは

過保護とは子どもを大切に思うがあまり、必要以上に甘やかしたり守ろうとする思いや行動の表れ。

例えば、ケガを恐れて子どものやりたい遊びなどを制限したり、欲しいものなど我慢させずすぐ買い与えてしまうなども過保護な親の特徴です。子どもができるだけ安全に・平和に過ごせるように子育てしたいという気持ちから必要以上に子どもを囲い込み子離れできずにいる場合も。

過干渉とは

過干渉は、子どもの意思や希望を無視して、親の思い通りに行動させること。親の望みを子どもの望みと勘違いして必要以上に子どもの生活・行動に手や口を出すことを言います。

過干渉が行きすぎると、子どもの進路を勝手に決めたり、子どもの対人関係にまで口をだしたり管理する親も。支配したいきもちからあえて子離れしないという人もいます。

人に依存心が強い

子離れできないのは親が特定の人に対して依存心が強いことも影響に。子どもが生まれる前は、自分の親、彼氏や旦那さんに対して依存していた人も子どもができたあとは子どもの存在が精神的な支えになっており親が子に依存してしまうこともあります。

このような人は幼少期から愛着形成がうまくできていなかった場合もあるでしょう。

過度に甘やかす

過干渉や過保護な人と似ていますが、甘やかしすぎるお母さんもなかなか子離れできないという特徴があります。

子どもが可愛いのはわかりますが、甘えさすのと甘やかすのは違いますね。

子育てが人生のすべてと感じている

子どもが生まれてから、特に子育てにかかわる時間が多い母親は、今後の人生を子育てに捧げる覚悟を持っている人も多いはず。これはとても素敵なことですが、趣味や仕事などの生きがいが他にない場合には子どもの存在が自分のすべてのように感じてしまい子離れできないということに。

子どもが一人暮らしをしたり結婚することにも拒否反応を感じてしまい、子離れできずに子どもを困らせてしまうという心配も。

あなたはできてる?!子離れチェック項目

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子離れできない親の特徴に当てはまるっていると自分も将来子離れできないかも… と不安になりますよね。自覚はなくても実は子離れできない状態になっているかもしれません。代表的な親の行動をご紹介しますので、当てはまっているものがあるかチェックしてみてくださいね。

□子どもの予定をすべて管理している

□小学生になっても一緒にお風呂にはいる・寝る

□習い事や進学先の決定は親の意見が重要だと思う

□友人関係や子どものプライベートも全て知りたい

□忘れ物を学校まで届ける

□子どもが一人でできることも手伝ってしまう

□子どものスマホの中やLINEをこっそり見てしまう

元保育士ママ

いかがでしたか?子どもが心配なあまりついついやってしまうこともあるのではないでしょうか。

親が子離れできないことで起こる子どもへの影響

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親が子離れできない状態でいると、子どもが成長するにつれてさまざまな弊害ができてしまいます。子どものためを思ってしていた行動が実は子ども自身を苦しめる結果になることもあると知っておきましょう。

主体的に行動できない子になる

子離れできない親に育てられた子はなんでもかんでも親が手や口をだしてしまっていたことから、自主的に行動する力が身につかないまま成長してしまうことがあります。

何からやっていいかわからない・仕事や部活などで上司や先輩から指示を仰がないと動けない子になる可能性も。何かやりたいことが見つかった時でも、お母さんはいいっていうかな?どう思うかななど親の意向を意識しがちに。

親に依存してしまう

親が子どもに依存して子離れできていないと、子どもも自然と親に依存しがちに。ママ大好き!パパ大好き!はとっても素敵なことですが、精神的に依存しすぎると自立心や社会性が育たず生きる力を伸ばすことができません。

俗にいうマザコン・ファザコンと揶揄されるような状態になると、将来彼氏彼女ができたり結婚したさいにもうまくいかないことがでてくるかもしれません。

失敗から立ち直りにくい

過干渉な親、過保護な親の元で育った子は、できるだけ子どもがつらい思いをしないように親が先回りをして失敗や危険な目から遠ざけてくれていました。その結果、失敗から立ち直る術を知らないまま大人になってしまうことも。

マイナス思考になったり、自己嫌悪に陥ったりと精神的に不安定になってしまう心配があります。

危機に直面した際の対処法がわからない

失敗から立ち直る術がわからないまま大きくなった子は、仕事や生活面で危機に直面した際にも対処法が分からず困ってしまうことがでてくるでしょう。

いつまでたっても「おかあさーん!」と助けを求めてしまうなど精神的に自立できないことも原因の一つになります。

子離れできないことから卒業するには?知っておきたい対処法

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子離れできない親たちは、子どもが大好きで大切なあまり依存したり手をかけすぎてしまうというだけのこと。ただ、子どもの成長をかえって阻害してしまっているならば、それは少しやり方をかえていく必要が出てきますね。子離れ卒業を目指してできることからはじめてみませんか?

大好きな気持ちを伝えながら、子ども達がのびのびと生きる力をみにつけていけるように以下の点に気を付けながらサポートしていきましょう。

自分でできることは手をださない

幼稚園や小学生くらいの子どもがいる場合は、食べる・着替える・お風呂に入るなど基本的な生活習慣を子ども自身でできるようにすることが大切です。時間がかかるから、うまくできないと困るからなどはすべて親の都合。小さなころからできることは自分で!と子どもに意識させることがポイントです。

ただ、親は放置しているのではなくきちんと見守っていることが伝わるように、そばで見ててあげたりできた時には思い切り褒めてあげましょう。最初はうまくいかなかったことが一人でできる様になることで子ども達に失敗体験・成功体験を沢山積み重ねてあげ、自信につながります。

子どものやりたいこと・気持ちを必ず聞く

子離れできない親は、子どものやりたいことや気持ちを勝手に解釈してしまうこともあります。「うちの子はこうだから…」「うちの子にはこれが似合う」など決めつけるような言葉をいってしまわないように。必ず子ども達の気持ちを聞いてあげましょう。

やりたいことは何なのかをきちんと聞いてあげてくださいね。そのうえで、親は裏方のサポートにつとめるのみ。計画を立てたり、準備することなども子どもが主体です。子どもが悩んだ時には、一緒に考えてあげたり、アドバイスをしながら子どもの生きる力を伸ばしましょう。

子どもにもプライベートがあることを忘れない

思春期に入る中学生や高校生の子ども達は、親に干渉されたり束縛されることを嫌がります。大人には大人の世界があるように、子ども達にも立派な世界があることを忘れないようにしたいですね。

友達関係や恋愛関係が気になる場合も、危険性や問題が発生した時以外は勝手に子どもの私物をチェックするなどは控えましょう。子どもが大切にしているもの・人のことをむやみに批判するのもNG。一個人の気持ちとして尊重してあげることも必要です。

ただ、まだ幼い子達ですから思わぬトラブルに巻き込まれたり、危険な目にあう可能性もあります。そのような時はきちんと親が介入して助けてあげられるよう、日ごろからネットや犯罪についての危険性などは話し合うことも大切です。

子どもの力を信じて見守る

子ども達は一人ひとり無限大の可能性を秘めており、幼少期は未来に向かって進むパワーを少しずつ貯めている段階。そのパワーを親が吸収してしまうのではなく、時には力を貸しながら子どもたちの自立をサポートしてあげることが大切です。

ついつい手を出したくなる時はグッと我慢。後ろから優しい気持ちで見守ってあげるようにしましょう。

上手に子離れして素敵な親子関係を目指そう

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適度な距離感で子離れできれば、親も子も一個人としてお互いを尊重し、思い合える素敵な親子関係が気づけます。親離れ・子離れしたからといってけっして絆が薄くなるのではなく、そこには目に見えない信頼関係が構築されていますから安心してくださいね。

子どもが小さいうちにたくさんの愛情を伝えて、時には後ろから見守り子ども達がのびのびと頑張っていく姿を応援してあげましょう。

【参考文献】

子離れできない親に見られる特徴18選|対処法と子供への影響を解説 (b-engineer.co.jp)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

6歳と11歳の娘の育児真っ最中のママライターです。結婚前は保育士として私立保育園で約3年間勤務経験あり。保育士目線と母親目線で子育ての悩みに寄り添えるような記事を書いていきたいと思っています!

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