福岡市動植物園スタッフ着を地元クリエーターが制作!【地域デザインファクトリー】

 福岡在住のクリエーター5人が福岡市動植物園のスタッフ着用着をデザイン! 地元の課題を解決する「地域デザインファクトリー福岡」の企画として、約半年をかけて制作されました。2月20日、福岡市植物園(福岡市中央区)でクリエーターの代表や福岡市動植物園の園長が参加し、着用着の贈呈式が開催されました。

目次

「スタッフと来場者にコミュニケーションが生まれれば」

この春「ゾウ」を迎える福岡市動植物園のスタッフ着が新しくなりました

 「地域デザインファクトリー」は、視点を変えて考え、発見し、伝えることができる人材を全国に創出していく「Rethink Creator PROJECT(リシンク クリエーター プロジェクト)」の取り組み。クリエーターに新たな働き方を提案する会社「クリエイターズマッチ」(東京都渋谷区)が主催しています。

 2023年6月から「地域デザインファクトリー福岡」企画を立ち上げ、「福岡市動植物園のエンターテインメント性の向上」を目指してスタッフ着用着のデザインが進められました。福岡在住の5人のクリエーター、動植物園の職員を交えたワークショップなどを重ね、約半年をかけて作品が完成。既存の服の色をベースにしたミントグリーンが爽やかな印象です。 

色はミントグリーン
左胸部分に「育」と「人」の漢字をあしらったキャラクターがいます

 作品のテーマは「動植物園スタッフの強みをRethink」。さまざまな植物や動物を育むプロである動植物園のスタッフに着目し、スタッフが持つ豊富な知識や経験という強みを生かすことで動植物園の新たな魅力を引き出すところに焦点を当てています。

デザイナーと動植物園スタッフの思いが詰まったデザインに

 参加者の声を紹介します。

RANDOM代表取締役でデザイナー、アーティストの岡村しんしさん


クリエーター・岡村しんしさん
 「動物園も植物園も“育てるプロ”という点に着目。育てることを誇って着てほしいと思っています。漢字の『育」と『人』を使い『育てる人』のイメージで愛嬌のあるキャラクターを作りました。周りには『一人一花運動』の花のイメージも添えました。背中の部分は抽象的に動物と植物をデザイン。太陽、育てる「手」、ヘビもいます。いろんな動物や植物たちを混ぜ合わせて、子どもが見たときに、想像性を膨らませてもらえるように考えました。このユニホームを介してスタッフの皆さんと来場者の皆さんでコミュニケーションをどんどん取ってもらい、より動植物園を好きになっていただけたら」

完成したスタッフ着を紹介するクリエーター

クリエーター・與那覇三稀さん
 「今回のプロジェクトに参加したことで街中にある一人一花運動の活動に目が行くようになったり、市の取り組みに興味を持つようになったりして、より福岡をクリエーターとして盛り上げたいと思うようになりました」

クリエーター・渡辺高志さん
 「(今回の企画は)『大きく視点を変えて考える』をテーマにしています。ワークショップでその『視点を変える』もととなる生の声を現場の方から聞けてよい機会をいただきました。駆け出しからベテランまでいるクリエーターチームに体験の場をもらえました」

「クリエイターズマッチ」呉京樹さん

主催者「クリエイターズマッチ」呉京樹(ご・けいじゅ)さん
 「『Rethink Creator PROJECT』は今年7年目に入りました。これを10年、20年と続けていきたいと思います。“地元のクリエーターが地元のために”というコンセプトで(皆さまに)協力いただき、クリエーターが市民に愛され伝播していく。社会貢献、地域活性につながっていけばありがたいです」

「日本たばこ産業」福岡支社副支社長・山田茂樹さん

協賛「日本たばこ産業」福岡支社副支社長・山田茂樹さん
 「福岡市動植物園の魅力を知ってほしい、もっと遊びにきてほしいという思いのこもったユニホームができて感動しています。参加者それぞれがRethinkの視点で動植物園を改めて見ることでその魅力を再発見できるいい機会だったと感じています。JTは『ひろえば街が好きになる運動』をしています。今後も福岡の皆さまと一緒に社会活動を展開できれば。『Rethink Creator PROJECT』『地域デザインファクトリー』も持続可能な形で続け、クリエーター、福岡市と一緒に福岡を盛り上げていきたいです」

「芸術的で楽しげなデザイン」「ゾウが来るタイミングでありがたい」

福岡市動物園園長・佐藤広明さん

福岡市動物園園長・佐藤広明さん
 「新しいデザインをしていただきありがとうございます。デザインが芸術的で楽しげな感じがしています。動物園のスタッフも今若返りしています。若いスタッフたちに似合うと思います」

福岡市植物園園長・名川学さん

福岡市植物園園長・名川学さん
 「ワークショップ形式など制作のプロセスが素晴らしいと思いました。福岡市は『花による共創のまちづくり』がテーマの一人一花運動を展開しています。ディスカッションしながらアイデアを考えたことがまさに『共創』だと思いました。それをJTさんが下支えしてくださいます。さらに、動物園にゾウが来るタイミングでデザインをいただきありがとうございました」

福岡市植物園「ボタニカルライフスクエア」で実施された贈呈式

参加クリエーター

渡辺高志(わたなべ・たかし)さん 
 ディーゼロ執行役員。福岡市城南区在住。これまで一貫して「制作」「教育」「就業」を軸に、福岡、東京でクリエーターの支援に従事。現在はオンラインでのクリエーティブスクールの運営や法人向けの研修などを行いつつ、並行してオール九州でのWeb制作者のコミュニティ作りを開始。

與那覇 三稀(よなは・みき)さん
 ディーゼロWebデザイナー。福岡県在住。高校卒業後、グラフィックデザインの専門学校で3年間広告やパッケージデザイン、企画について学び、ディーゼロにWebデザイナーとして新卒入社し2年目。普段の業務では学校系、通信系、住宅メーカーなどのサイトデザインをメインに、UIパーツの作成やLINE配信のバナー制作など、幅広いデザインを担当。

岡村しんし(おかむら・しんし)さん
 RANDOM代表取締役・デザイナー・アーティスト。福岡市南区在住。グラフィック、Web、動画などのデザインから、身の回りのものを使ったアーティスト活動も。出身地・大牟田市を盛り上げるTシャツブランド「OMT」を運営。毎朝ラジオ体操のライブ配信も行い、スマイルクリエーターとして、世界を笑顔にするために活動中。

國政愛里(くにまさ・えり)さん
 大学生。福岡市東区在住。大学では、デザインをベースに地域におけるさまざまな課題を具体的に解決する方法を学んでいて、学内のプロジェクトでは、企業の新社屋のデザインやイベントのポスターなどを手がけた。個人の活動としてイラストの依頼なども受けている。

山崎奈菜(やまさき・なな)さん
 写真家。福岡市城南区在住。物心ついた頃から音楽、歌と絵が好き。タイポグラフィとイラストデザインで福岡市美術館に展示されたり、キャラクターデザインで、グッズ作成をし福岡空港で販売や、地元TVから取材が来る。24歳から写真を始める。カメラを持ち始めた当初からさまざまな出会いがあり、花や植物をテーマにした写真集を制作したり、個展を開くことになる。自分オリジナルの世界を追求しながら、写真家として写真だけでなく、音楽、デザインなどの表現、アート活動を続けている。最近では人物の撮影や、HPのwebデザインを勉強中。

会場になった福岡市植物園「ボタニカルライフスクエア」。最大100人を収容できるホールや飲食が可能な憩いスペースがあります

Rethink PROJECT

 Rethink PROJECTは、JTがパートナーとともに行う地域社会への貢献活動の総称。心みたされるよりよい明日の実現に向けて、Rethinkをキーワードにこれまでにない視点や考え方を活かしながら、地域社会のさまざまな課題に向き合います。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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