性教育は何歳から始めるべき?子どもを守るおすすめの教育法

子どもへの性教育って何歳から始めたらいいの? 思春期になったら? 何をどう話せばよいのだろう… そんな風にお悩みの親も多いのではないでしょうか。性教育は、正しい知識を得るだけでなく、大事なわが子を犯罪や危険から守る防犯の面や、命の大切さを教えることとしても大切です。今回は、家庭で性教育を始めるタイミングや、ポイントをママライターが実体験を踏まえてご紹介します!

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性教育は思春期からでは遅い?!始めるタイミングは?

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一般的に性教育というと、小学生高学年や中学生の思春期になったら始めるものというイメージがありますよね。実際、小学校では高学年になる4年生や5年生頃保健体育の授業で、命の誕生や体の変化について学びます。母親父親世代の方は、教室に男女別に集められて、ナプキンの付け方や精通について学んだ記憶のある方もいるのではないでしょうか。

しかし、現在の性教育はそのもっと前段階である幼児期から始めるとよいとされています。子ども達が簡単な親の話を理解できるようになる3歳くらいから少しずつ始めるのがおすすめです。

最初に性教育で子どもに伝えたい大切な事

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3歳の子に性教育なんてなにから始めたらよいの?と心配になっている方も多いのではないでしょうか。もちろん、いきなり性交や生理の話などは理解することは難しいのでまず最初は自分の身体が大事なこと、特に守りたい箇所などをお風呂やお着換えの際に教えていくとよいでしょう。

プライベートパーツを守ろう

子どもへの性教育の入り口は、プライベートパーツと呼ばれる体の部位があることを伝えます。プライベートパーツは、口・胸・性器・おしりの4つ。これらの部分は人のいのちにかかわるとっても大切な部分だから、「人に勝手に触らせてはいけないし、人のプライベートパーツを触ることもいけないよ」と教えてあげましょう。

また、触る触られるだけでなく見たり見せたりするのもいけないことだとも伝えるのが大切です。そして、これらは大事な部分だからいつも清潔にしておかなければならないこと、お風呂やトイレでは優しくきれいにしようねと約束するのがよいでしょう。

プライベートパーツは親も触らないように注意する

3歳くらいの子どもは、まだお風呂で親が体や頭を洗ってあげている場合も多いでしょう。トイレの後始末なども手伝う必要もあるかと思います。そのような時も、ある程度大きくなったらできるだけ性器やおしりはできるだけ自分で拭いたり洗えるように練習させていきましょう。

親だから良いというわけではなく、プライベートパーツを守るためには親側からある程度線引きをしっかりとしてあげることも大事。コミュニケーションだから、遊びの中だからといって触ったり見せたり、子どもが見せてきたのを笑うなどもやめたほうがよいですね。

嫌なことや危険なことからは拒否して逃げる

幼児や小学生を狙った性犯罪も増えている現在、親が知らないところで子どもが嫌な思いをしていたら、危険な目にあっていたらと思うと心配でなりませんよね。特に、幼児や小学生低学年位のお子さんの中で、プライベートパーツを学んでいない場合、体を触られてもそれがダメな事なんだと気づかないこともあります。大事な体や心を傷つけられないようにするためにもプライベートパーツは小さい頃から教えていくのが重要です。

そして、もしプライベートパーツを勝手に触られたり見られたり、わざと見せてくるような人がいたら「いや!」「やめて!」としっかりと拒否をする・大声で助けを求めることが大切です。

できるだけ人が多い場所へ逃げて大人に助けを求めるように繰り返し伝えます。

きちんと信頼できる大人に相談・報告すること

プライベートパーツを触られたり、嫌なことをされた時に「誰にも言っちゃだめだよ」「親には内緒にしないともっと危険な目にあうぞ」などと言われても、必ず信頼できる大人に報告・相談することを子どもに伝えることも忘れずに。

「少しでも嫌だと思ったことや、これはだめなんじゃないかな?なんだかやだなと思った場合は我慢せずに教えてね」「ママやパパが守るから安心してね」と子ども達が安心できるような声掛けをしてあげましょう。

元保育士ママ

子どもがなんでも話してくれるためには、信頼できる関係をきちんと構築していくことも大切です。小さいうちは沢山スキンシップをとって愛情を表現し、大きくなってからは子どもの話を沢山聞いて共感してあげましょう。

生理や精通が始まる前には心や体の変化について話そう

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人の身体の発達段階はある程度発達する順番が決まっています。しかし、発達するスピードや年齢は個人差が大きいです。例えば、女の子の生理が始まるのは10歳~12歳くらいといわれていますが、早い子は8、9歳で来ますし、遅い子は14、15歳頃に初潮を迎える場合もあります。男の子の精通も、10歳~15歳くらいにくるといわれていますが個人差があります。

まだ学校でも生理の話や精通の話を聞いてない状況でいきなりきてしまうと病気なのかな?ケガしちゃったのかな?と不安になってしまうことも。子ども達が不安にならないよう、自分の子どもの身体の発達が早そうだなと思ったら低学年のうちから体や心の変化について子どもと話しておくとよいでしょう。

子どもの身体の変化を見逃さない

女の子の身体は生理が始まる前に乳房が少しふくらんできたり、脇や性器にうっすら毛が生えてきます。そのような変化が表れてきたら親も「そろそろかな?」と心の準備を始めましょう。異性の親子だと子どもの身体の変化には気づきにくいものですが、身長がすごく伸びてきたなども成長期・思春期の入り口に立った一つの目安になります。

生理や精通は汚いものではないことを伝える

そろそろ生理や精通が始まるかな?と思ったら、「成長してくるとこういう変化があるよ、それは汚いものでも悪い事でもなくて大人になるための準備だよ」とお話しましょう。

もし生理が来たとき、精通が来たときにはどう処理をしたらよいかも話しておくと突然来た時にもスムーズに対応できます。下着に精液や経血がついてしまったら軽く水で洗って洗濯機にいれておいてねなどと伝えましょう。この時、「汚れたパンツ」という言い方ではなく、「血がついたパンツ」などと表現すると汚してしまったという罪悪感が減り親にも話しやすくなります。

セックスについて聞かれたら?

「赤ちゃんはどこからくるの?」「どうやって赤ちゃんはできるの?」と素直に疑問に思って親に聞いてくる子もいるでしょう。そんな時は、子どもが小さいならお母さんの身体の子宮っていう部分で育って出てくるんだよ。と簡単にお話するのでもOK。

もっと詳しくしりたい!という小学生には、「女性の卵子と男性の精子が出会って受精すると赤ちゃんの卵になるよ。」「男の人の精子はおちんちんから出てくるから女の人の子宮に送り込むんだよ」などと淡々とわかりやすく説明してあげます。この時恥ずかしがる必要はなし。大事なお話なのできちんとごまかさずはなしてあげましょう。

「大人になって大好きな人と赤ちゃんが欲しくなったらすることだよ」と伝えることも大切です。誰でもしてよい行為ではないこと、命に係わるとっても大事で大切な事だということも伝えられるとよいですね。

親の実体験を話してみるのもあり

何でも話し合えるような親子関係なら、子どもが生理が来た時にお母さんは何歳くらいにきて、こんなことが大変だったよ。学校ではこうしていたよなどと実体験を踏まえてお話してあげるのもおすすめ。

同性の親子なら話しやすいですが、異性の親子関係だとなかなか話しにくいというのもありますね。そのような時には、男の子には女の子の身体の変化について教えてあげて、こんな悩みもでてくるよ。そんな時には男の子にはどういう対応をとってほしいかなどを伝えてみてはいかがでしょうか。

わが子への性教育の実体験

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実際に、娘をもつライター自身も性教育をしています。私自身は親に性教育をきちんとされないままそだったため、体の変化にとまどい相談しにくかった記憶があるため、娘には安心して相談できるように小さな頃からできるだけオープンにわかりやすくお話をしていこうと考えていました。

幼稚園入園の頃プライベートパーツについて話をする

子どもが幼いうちには、プライベートパーツを教えて「大事大事だよ」と繰り返し伝えました。一緒にお風呂に入った時などには「誰かに触らせちゃいけない大事なところはどこだったかな?」と確認することも何度かありました。

幼稚園で集団生活が始まると、お友達やさまざまな大人と関わることが増えるため子どもを守るためにも入園の時期に合わせてお話をした記憶があります。

成長が早い娘には小3で性教育

小学校低学年から周りの子よりも成長が早いなと感じていたわが子。少しずつ身体の変化も見え始めたので、小3の夏休みにゆっくりと生理や命の誕生について二人で話す時間を作りました。どうしてこの話を今しているのか、これから気を付けてほしいこと、とっても大切な話なんだということをわかりやすく淡々と説明しました。

子どもができる仕組みを話す時には「子どもに気持ち悪い」と思われないようにとドキドキでしたが、子どもも真剣に話を聞いてくれてなんとなくですが理解できたようです。

生理になる前に一緒に準備を

生理が来た時には、ショーツやナプキンが必要なんだよと話し、いつ来てもいいように可愛いパンツを買っておこうかと一緒にお買い物にも行きました。普通のパンツとの違いを実際のサニタリーパンツを見ながら説明し、娘に好きなデザインのものを選ばせました。

ナプキンを入れておくポーチも可愛いものを用意し、ランドセルに入れておこうと約束。ナプキンの付け方も確認しておきました。

予想通り早めの初潮でも慌てず対処できた

私の予想通り、娘は小3の間に初潮を迎えることに。きちんと準備もしていましたし、娘にも話をしていたので子ども自身も慌てずに生理がきたかもと教えてくれました。

性教育におすすめの本

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私たち親世代が子どもの頃、今ほどきっちり性教育を受けてはいなかったという人も多いかと思います。自分自身がうけなかったからどう話していいかわからない、何から伝えたらいいかなと分からないことも沢山ありますよね。

そんな時には、子どもに教える前に親も性教育についてもう一度学び直すことも大切です。性教育についての親向けの指南書や、親子で一緒に読みたい絵本など素敵な本も沢山あるので、おすすめの本を何冊かご紹介します。

幼児向け絵本「だいじだいじどーこだ?」

お子さんへの性教育の一歩としておすすめしたいのが「だいじだいじどーこだ?」の絵本。こちらはプライベートパーツについて絵を使ってわかりやすく教えてくれるので3歳前後の子どもにもぴったり。

自分も他人も大切な存在だということを認識することができるようになりますよ。

書名:「だいじだいじどーこだ」
著者:遠見才希子(著)、川端瑞丸(イラスト)
出版社:大泉書店

おちんちんに興味いっぱいの子へ「おちんちんのえほん」

3~6歳くらいの男の子たちは、「おちんちん」「おしり」などのワードが大好き。わざと脱いで見せたりしているこの時期こそ性教育を始めるのに最適なタイミングです。

こちらの「おちんちんのえほん」は男の子の身体と女の子の身体の違い、プライベートパーツやマナーについても小さい子向けに描かれています。最初はふざけて笑ってみていても、繰り返し読み聞かせすることで大事なことはしっかりと伝わりますよ。

書名:「おちんちんのえほん」 
著者:やまもと なおひで (著)、 さとう まきこ (イラスト) 
出版社:ポプラ社

親が読みたい性教育本「おうち性教育はじめます」

性教育についてどう子ども達に伝えたらよいか分からない、周りの人にも相談しにくいという時には、親向けの性教育本を一度読んでみてください。「おうち性教育はじめます」は、ライター自身も性教育のお話をする前に熟読して沢山参考にさせてもらった一冊。

漫画テイストで親の共感を得ながらさまざまな場面で子どもにどう接し、どう伝えたらよいかをわかりやすいく解説してくれています。性教育について、男の子編・女の子編とそれぞれの身体の特徴や気を付けたいポイントまで詳しくのっているので異性の子どもへの伝え方に悩んでいる人にもおすすめ。

幼児期から思春期までの心と身体の変化、性犯罪の被害者・加害者にならないための言葉がけなどを学ぶことができますよ。

書名:「おうち性教育はじめます」 
著者:フクチマミ、村瀬幸浩  
出版社:KADOKAWA

子どもを守るために今できることを

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性教育は、大切なわが子を守り加害者にも被害者にもさせないための第一歩。メディアやSNSの発展と共に性問題についても危険な場面が昔よりグッと増えています。子どもを守るために今親ができることは、自分の身体を知り、自分自身を大切にできるよう伝えること。同時に、大事な友達、家族の身体も大切に思える子になれるよう伝えることです。

お子さんが小さいうちからすこしずつお家での性教育をはじめてみましょう。

【参考文献】

・「おうち性教育はじめます」 フクチマミ 村瀬幸浩 KADOKAWA

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

6歳と11歳の娘の育児真っ最中のママライターです。結婚前は保育士として私立保育園で約3年間勤務経験あり。保育士目線と母親目線で子育ての悩みに寄り添えるような記事を書いていきたいと思っています!

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