【ストーカーに恐怖!】バイト先の古風で優しい男性社員に狙われた話

ひょんなことからバイト先の古風な男性社員と文通することになったのですが、そのうち彼からストーカー行為を受けるように。「このままにはしておけない」と、彼の気持ちに応えられないという内容の手紙を渡すことにしたのです。

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バイト先の男性社員と文通

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 大学時代、学内図書館でアルバイトをしていました。アルバイトを始めて半年経った頃、ひとりの男性社員が転勤してきます。穏やかで優しく古風な彼は、またたく間に図書館の人気者になりました。

 ある日、彼におすすめの本を聞かれて答えると、翌日「他にも教えてほしい」と書かれたメモを受け取ることに。静かな館内は雑談しづらく、同じようにメモで返事すると封筒に入った手紙をもらうようになりました。

 メモでは失礼かと私も便箋で返事するようになり、気づけば文通している状態だったのです。

ストーカー行為に発展

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 読書友達ができたと嬉しく思いながら文通していましたが… やり取りを続けるうちに私自身について聞かれることが増え、3,000円もするチョコレートギフトをおみやげとして渡されることもありました。「好意を持たれている?」と感じましたが、すぐに「地味な私に人気者の彼が興味を持つはずがないか」と考え直しました。

 数日後、バイト先を出て10分ほど歩いたところに男性社員が立っていました。彼とは帰る方向が真逆なので、私の帰り道で待っていたことに驚きましたが「本の話かな」と思いました。けれども、
 「昨日スーパーに居たね」
 「日曜は駅前の本屋に行ったでしょ」という発言が飛び出し、ストーカーされていると気づいたのです。

 怖くなりましたが、恐怖を悟られ逆上されることがないように普段通りに振る舞いました。帰宅してどうするべきか悩んでいると、教えた覚えがないのに男性社員からメールが届いたのです。

恐怖のバイト期間

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 「もっと仲良くなりたいからメールしたい」という内容でしたが、恐怖しかありません。そもそも、私には他大学に恋人がいたので、恋愛の意味で好意を持たれているなら仲良くするのは無理です。

 断り方を考えていると、「テーマパークのチケットがあるから一緒に行きたいな。1泊2日でどう?」という追撃メール。「このままではまずい」と思い、メールには返信せず翌日断りの手紙を渡すことにしました。

 手紙には「恋人がいるので、恋愛の意味で親しくなりたいなら応えられない」といった内容を書きました。怒らせるのではないかとビクビクしながらバイト終わりに手紙を渡し、急いで帰宅。家を知られていて急に訪ねてくるかもしれないと、家の中で怯えていました。

 手紙を渡して約3時間後、メールが届きました。そこには、「わかりました」と一言だけ。次の日、彼は普段通りの様子でしたが帰り際に手紙を渡されました。帰宅して読むと、便箋5枚にわたる謝罪の言葉が。業務用緊急連絡先を盗み見たこと、何度も跡をつけていたことが手紙からわかりました。

 手紙には「行き過ぎた行動で怖がらせてごめんなさい。業務以外で話しかけないようにします」という文章で終わっており、その言葉通り私がバイトを辞めるまで個人的に話しかけられることはなかったです。

 怖い気持ちはあったものの、卒業まで辞められない契約だったので3カ月ほど何事もなかったかのように働きました。なぜ大学に相談しなかったのかと思う人もいるかもしれませんが… 当時の私は、大っぴらになれば彼がクビになってもおかしくないと不安だったのです。

 職を失ったことで復讐されるかもしれないと考えると誰にも相談できず、卒業して無事に他県へ引っ越せますようにと祈りながら生活するしかありませんでした。

思わせぶりな行動を反省

 当時は自分に自信がなく、人気者から好かれるわけないと思い込んでいました。その結果、簡単にやり取りできるメールではなく特別感のある文通をするという、相手からすれば思わせぶりに感じてもおかしくないことをしてしまったのです。

 たまたま、すんなり解決しましたが、相手によっては恐ろしい事件に発展していてもおかしくありませんでした。今では異性とふたりきりにならないなど、周りから
 「警戒しすぎ」と言われるくらい異性との距離に気をつけています。

(ファンファン福岡公式ライター/水素)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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