妊娠した義姉 「本当に兄の子?」と疑ってしまう恐怖体験とは

私の兄は、親譲りの浮気性。しかし結婚相手の義姉は、浮気されても泣き寝入りしない性格でした。ある日、義姉が妊娠したという報告を受けたのですが、私はどうしても疑念を打ち消すことができません。私しか知らない、義姉の一面とは…。

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父は浮気性

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 私の父は、バブル時代に財を成しました。良く稼ぎ、良く遊び、しっかりと愛人まで作りました。浮気が発覚した当時、多感な年頃だった兄と私。特に兄は、母への裏切りを許さず、父が愛人を選んで家を出てからは絶縁状態になりました。

 そんな兄も社会人になり、職場で知り合った女性Aさんと恋愛の末、結婚することになりました。兄はなぜか、結婚について父に相談し、それがきっかけで親子関係が復活したようです。

 兄も大人になったのだ… と思いきや、兄は父を見下し
 「愛人をつくるような真似は、俺は絶対にしない!」と豪語。“自分の正しい生き方”を父に見せつけたかっただけなのかもしれません。

兄も浮気を繰り返すように

 しかし兄も、父と同じ道を辿り始めたのです!
 最初の浮気は、携帯電話のメールから発覚。義姉Aさんは、それまで家計の管理を兄に任せていましたが、「お小遣い制」にし、自由にお金を使えないようにすることで許したそうです。

 それから2年ほどして、なんと2度目の浮気が発覚。しかも兄は、私に
 「知人の弁護士を紹介して欲しい」と相談してきました。聞けば、相手の女性を妊娠させ、話し合いの末中絶。相手の女性は兄を恨み、
 「社会的に抹殺してやる!」と騒ぎ出したというのです…。

 兄は、いつのまにか父よりも最低な男に成り下がっていたのです。

母は強し 義姉は離婚をつきつけた

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 私は弁護士を紹介しました。ところがAさんが
 「私が話しをつける」と言いだしました。浮気相手の女性を呼び出し、兄とAさん、弁護士、浮気相手という重たいドラマのような場面が用意されました。

 Aさんは、浮気相手に対して
 「あなたの行為は、私や子どもの生活を脅かす行為です。私はあなたに対して、慰謝料や損害賠償を請求する」と言い放ったそうです。浮気相手はその場で一筆書かされ、身を引いたといいます。

 兄は
 「離婚したくない」と泣きつきましたが、Aさんは泣き寝入りして許すような性格ではありません。

 「子どものため」と1度目の浮気には目をつぶりましたが、2度目は兄と浮気相手に対し、慰謝料を請求。離婚についても
 「よく考えてから答えを出す」と言いました。兄は離婚すること、つまり子どもから引き離されることも覚悟していたようです。

妊娠したAさん 相手は…?

 私は対岸の火事を眺めるくらいでいたのですが…。ある日母から、
 「Aさんが妊娠したそうだ」と聞かされました。そしてその後、Aさんから私に電話があったのです。

 Aさんは、弁護士を紹介したことへのお礼を述べた後、驚きの話をはじめました。
 兄の浮気について、職場の男性上司にずっと相談していたこと。その上司も、自身の浮気の末に女房子どもに逃げられた経験があり、「どうすれば、夫や相手女性に大きなダメージを与えられるか」教えてくれたと言うのです。

 そしてAさんは意味深に
 「妊娠しなければ、離婚したのになあ…」とつぶやいたのです。

闇の中に浮かぶ疑念

 Aさんと私は、それほど仲良くありません。それなのに、私にわざわざ電話をしてきたのはなぜでしょう。私が、母に電話の内容を話すことを計算に入れていたのかもしれません。

 母は
 「妊娠 = 夫を許したということだ」と安堵していましたが、私はどうも真相は違う気がしてなりません。
 私は母に、Aさんと話した内容を伝えることはできませんでした。

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 生まれてきた男の子Sくんは、うちの家系にはいないハンサムな顔立ち。しかし兄は、必死に自分に似ている所を探しながら、息子を溺愛する「良きパパ」になりました。

 Aさんに「妻の休日」を与えるべく、子ども達を連れて実家に泊まりに来ることもあります。妻のプライベートには立ち入らない約束なのだとか。

 Sくんは小学生になりました。最近は祖父(私の父)を見下す言葉をつかうように…。そう考えると、確かに兄の息子かもしれませんが、私にはどうしても血のつながりを感じられないのです。

 そう、まるでカッコウの雛に見えてしまうのです。

(ファンファン福岡公式ライター / 文月)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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