6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
雨の日などには、子どもとどのような室内遊びをすればよいか悩む保護者も多いのではないでしょうか。年齢に合わせた楽しみ方を知っておくと、おうち時間をより充実させられます。
今回は、4歳におすすめの室内遊びを集めました!4歳の発達の特徴に合った内容を工夫するための参考になれば幸いです。
4歳の子どもの発達の特徴
まずは、4歳の子どもの発達の特徴を見てみましょう。4歳というと年少から年中にかけての年頃で、大人が思った以上の成長を見せる子どもも少なくありません。
運動能力
4歳になると身長が100㎝を超える子どもも多く、身体が大きくなるぶん体幹がしっかりとし、運動能力も高くなってきます。動きの速度をコントロールすることはもちろん、片足でけんけんするなど、複雑な動きもできるようになります。
また、手先の器用さにも成長を感じられるのも、4歳の特徴です。箸を使って食べる、衣服を畳む、ボタンのかけ外しができるなど、生活のなかでも「こんなこともできるのか」と思うシーンは多いでしょう。
ハサミも使いこなせるようになってくるので、後述する工作も、3歳のとき以上に創作の幅が広がるといえます。
理解力
運動能力だけでなく、年齢に応じた理解力も身についてきます。経験をもとに質問に答えたり、時間軸に沿って物事を理解したりできるようになるのも、4歳頃の発達の特徴の1つです。
しかし、自分と他人との区別がつくようになってくるものの、感情のコントロールはまだまだうまくできません。順位を競うシーンで負けてしまう、提案された遊びが気に入らないといったシーンでは、怒ったり泣いたりしてしまうこともあります。
4歳児の発達の特徴やできること、保育のねらいや接し方のポイントを解説(https://solasto-career.com/hoiku/media/17123/)
4歳におすすめの室内遊びは?
4歳の心や体の成長を知っておくと、数ある遊びの中から最適な室内遊びが選びやすくなります。迷った場合は、以下のような室内遊びをするのがおすすめです。
かるた
読み札に合った絵札を見つけて取り、枚数を競うかるたは、友達と関わるのにもおすすめの室内遊びです。4歳になると、ひらがなも少しずつ読めるようになってくるので、簡単なかるたを通して読めるひらがなが増えるのもメリットだといえます。
読み手を子どもが担当するのはややハードルが高いので、大人が読み、子どもが取るようにするとよいでしょう。ルールも簡単ですし、楽しみながら集中力やひらがなの知識も養えます。
かるたにもさまざまな種類があるので、4歳は食べ物や絵本のキャラクターといった、内容がシンプルで食いつきやすいテーマのものを選びましょう。
しりとり
道具も広いスペースもいらないしりとりは、室内遊びとしてはもちろん、車のなかや散歩中にも気軽に楽しめます。ルールも単純なので、4歳でもすぐに理解して取り組めます。
4歳は知っている言葉が増えてくる時期でもあるので、しりとりを通して知識の定着も期待できます。食べ物や植物、動物、国の名前など、興味の幅が広がるのも、しりとりのメリットです。
お絵描き
4歳になると、頭に手足のついた人を描くようになります。また、風景や思い出をイラストとして表現できるようにもなってくるので、お絵描きを通してその力をさらに養うのもおすすめです。
室内遊びとして取り入れる場合は、「好きな動物」「遊びに行った場所」など、親子でお題を決めると盛り上がります。イメージをうまく形にできない場合は、「耳の形はどんなふうだったかな?」「あそこには○○があったね、何色だったっけ?」と、子どもが自発的に描けるような声かけをするとよいでしょう。
ごっこ遊び
役割を決めて、ストーリーを展開する「ごっこ遊び」は、小さな子どもに人気の遊びの1つです。ごっこ遊びを通して、4歳の子どもは自分の役割を想像して表現する力、コミュニケーション能力などを身につけられます。
自宅にあるおもちゃを使っておままごと(家族ごっこ)や病院ごっこなどをするのもよいでしょうし、必要な道具がない場合は一緒に作るところから始めると、よりストーリーを深掘りできます。
新聞紙じゃんけん
じゃんけんのルールがわかる4歳の子どもとの遊びの1つに、新聞紙じゃんけんがあります。ルールは広げた新聞紙に乗り、じゃんけんをして負けたら新聞紙を半分に折っていき、落ちたら負けです。
小さくなった新聞紙に乗り続けるためにバランスを取る、落ちない折り方を工夫するなど、身体能力と思考力を同時に鍛えられます。それぞれが新聞紙に乗って2人での対戦も可能ですし、親を決めて複数人で順位を競うのも楽しいでしょう。
ジェスチャーゲーム
お題を決めて1人がジェスチャーをし、他の人が答えを当てるジェスチャーゲームも、4歳におすすめの室内遊びです。お題を相手に伝えるためにどのように身振り手振りすればよいかを考えたり、相手が表現するものが何かを予想したりしながら盛り上がれます。
動物や日常生活での行動など、身近なテーマだと4歳も取り組みやすいでしょう。3人、4人と参加人数が少ない場合は、ジェスチャーする人が自分でお題を考えてもよいでしょうし、お題を書いた紙を箱に入れて引くなどの工夫をしてみてください。
宝探し
お菓子やおもちゃなどの「宝物」を室内に隠して探す宝探しは、同じ場所・ルールでも飽きずに何度もできる室内ゲームです。宝物の大きさを変える、隠せる場所を徐々に広げていくなど、オリジナルのルールの幅は非常に広いといえます。
隠す役を順番に回していく、複数の宝物を隠して多く見つけられた人が勝ちといった方法もおすすめです。小さなお菓子なら、見つけたぶんをそのままもらえるといったルールにすると、探す側はより前向きに取り組めます。
○×クイズ
問題に対して「○」か「×」かで答える○×クイズは、シンプルで4歳にも答えやすい内容です。「外から帰ったら手を洗う、○か×か」のように、日常生活のルールをテーマにすると、約束事の定着も期待できます。
クイズの回答方法もさまざまで、手で○×を作るなら道具は不要です。画用紙に○と×を書いて掲げる、○と×のゾーンを作って移動するといった方法もあるので、スペースや道具に合わせて選ぶとよいでしょう。
ボウリング
自宅にあるもので作ったピンやボールでのボウリング遊びは、限られたスペースで行う室内遊びに最適です。紙コップやペットボトルを使えば、自作のピンがすぐに作れます。ペンやシールでデコレーションすれば、工作遊びも並行できます。
ボールは小さなゴムボールを使ってもよいでしょうし、新聞紙を丸めて作るのもおすすめです。ボウリングをする前には、室内なので投げずに転がすというルールを徹底することも忘れてはいけません。
工作
工作は年齢に合わせた内容を工夫しやすい室内遊びです。4歳ははさみを使ったり絵を描いたりと、創作の幅も広いので、折り紙を追って切れ目を入れて模様を作る、手作りおもちゃを作るなどの工作もおすすめだといえます。
季節に合わせたイラストやアイテムを作るのもよいでしょう。桜や花火をイメージした制作物、落ち葉を使った工作、クリスマス飾り作りなど作れるものは多いので、飽きることがないのも工作の魅力です。
4歳児におすすめの室内遊びは?遊びのねらいについても解説(https://style.ehonnavi.net/asobi/2023/06/28_516.html)
【40選】4歳児の遊びアイデアまとめ~遊び方・ねらいを解説~(https://hoiku-is.jp/article/detail/1547/)
【19選】4歳児向けの室内遊び!保育のねらいと、集団でできるゲームや運動、製作(https://www.hoikushibank-column.com/column/post_1480-2)
4歳の室内遊びで身につく力
おうち時間を楽しく過ごすだけでなく、室内遊びを通して4歳が身につけられる力はさまざまです。具体的にどういった成長が期待できるかを、解説します。
好きな遊びを見つけられる
手先を使った工作やお絵描きから、身体を使って楽しむジェスチャーゲームや宝さがしなど、遊びのジャンルは幅広くあります。いろいろな遊びに取り組むなかで、子どもは「自分は何が得意か」「興味を引くのはどのような遊びか」がわかってきます。
遊びも追求すれば、「好き」や「得意」を伸ばす材料になるので、まずはいろいろな遊びを実践してみるのがおすすめです。
協調性・社会性が身につく
ルールや共通の目的を理解して遊ぶなかで、協調性が身につけられます。特に、友だち同士で室内遊びをする場合には、譲り合ったりお互いの意見を聞いたり、ときに相手の意見を尊重したりと、社会性も養われるでしょう。
家族で室内遊びをする際には子どももどうしても甘えが出てしまいますが、それでも決められたルールのなかで楽しみ、ときに親子やきょうだいでも譲り合う力は、徐々に高まっていきます。
想像力がふくらむ
お絵描きや工作、ごっこ遊び、ジェスチャーなどは、子どもの想像力をふくらませるのにも有効です。イメージしたものを形にしたり、身体や言葉で表現する力は、創作の場ではもちろん、相手に自分の意見を伝える際にも役立つでしょう。
道具の使い方を覚える
はさみやテープといった製作に使用する道具はもちろん、ボールなどの遊びに使用する道具を持つ、転がす、押すといった使い方も覚えられます。ルールに合った正しい使い方は、安全性の確保や楽しく遊ぶために欠かせないものです。遊びを通して「なぜルールが必要か」も、少しずつ理解できるようになるといえます。
4歳の室内遊びの注意点
4歳の室内遊びを実践する際には、大人も注意したいポイントがあります。最後に3つの注意点を見てみましょう。
見守りをする
4歳は心も体も大きく成長している時期ですが、そのぶん危険が高まることも忘れてはいけません。1人やきょうだい、友だち同士でできる室内遊びの際も、近くで見守りをしましょう。
大人が手を出しすぎない
目は離してはいけませんが、手を出しすぎないようにするのも、覚えておきたいポイントです。「あれはダメ」「それはこうしたほうがよい」と、手や口を出しすぎると、子どもの自主性が育たなくなる可能性があります。
危険だと判断した場合は声かけやその行為を禁止することも重要ですが、子ども自身も考えて行動していることを忘れず、言葉を選んだり楽しく遊べる方法を考えたりするとよいでしょう。
トラブルの際はサポートをする
親子で室内遊びを楽しむ場合は、大きなトラブルが起こるケースは少ないといえます。しかし、友だちやきょうだいと遊ぶと、どうしてもトラブルになることがあります。これは、大人が遊びに参加していても同じです。
「それはやりたくない」「負けてしまった」「ルールを守っていない」など、トラブルの原因はさまざまですが、こうした場面でも可能な限り子ども同士で解決できるよう見守り、公平な立場で助言するなど、口を出しすぎないことを意識しましょう。
ただし状況を見極め、手が出てしまう、相手が小さいといったときには、大人も適切な言葉がけや行動が取れるようにしてください。そのためにも、やはり見守りは欠かせません。
4歳ができる室内遊びはたくさん!子どもの「好き」を見つけて楽しい時間を
4歳の子どもが取り組める室内遊びの種類は豊富です。遊びを通して家族や友だち同士でのコミュニケーションを深めたり、さまざまな力を養ったりできます。また、多くの遊びに触れることで、これまで気が付かなかった自分の「好き」を発見できるのも、室内遊びの魅力です。
4歳の室内遊びは、保護者も見守りながら楽しく、そして安全に進められるようにしましょう。雨の日の休日やお友だちとの遊びの際に、この記事が役立てば幸いです。