毎年、母の日とは違って忘れられがちな父の日。そんな状況にちょっと優越感を感じていた私ですが、娘が幼稚園の時、娘が父の日に作ったメッセージカードを見て驚愕しました。私を驚かせたその内容とは…。
毎年忘れられがちな父の日
毎年、父の日が近づくと「父親って母親ほど注目されないな」と感じていました。母の日には毎年ちゃんとプレゼントや手紙をくれるわが家の子どもたち。それが父の日になると、
「えっ、そう言えば昨日父の日だった?」という感じで忘れがちです。「夫も家族のためにがんばっているのに」と夫に対して同情する気持ちがある一方で、正直どこか上から目線で夫を見ていました。
ところが娘が幼稚園の年長さんの時のこと。父の日のために娘が一生懸命作ったメッセージカードを持って帰ってきました。小さな手で大切に握りしめて持って帰ってきたカード。
どんなメッセージが書かれているのか私は興味津々でした。「夫も娘からプレゼントをもらえてきっと喜ぶだろうな」とのんきに思いながらメッセージを読むと、その内容に私は愕然としました。
メッセージカードの内容に驚愕
娘が拙い字で丁寧に書いたメッセージカードには
「パパ、りょうりつくってくれてありがとう パパのりょうりだいすき」と書かれていました。娘からもらったメッセージカードを嬉しそうに読む夫。
「パパの料理好きなの? そうか、うれしいな」なんて言いながら勝ち誇った表情を浮かべる夫を見て、私は悔しさがこみ上げてきました。母の日に娘からもらったメッセージカードは、
「ママ、いつもありがとう」とシンプルな内容だったのに…。
薄々気づいてはいました。子どもたちが私の料理より夫の料理の方が好きなことを。なぜなら夫が料理を作った日の方が、子どもたちのテンションが明らかに高いのです。
敗北感を感じた父の日
たしかに私の作る料理は地味かもしれません。しかし言い訳をさせてもらえば、私は子どもたちの栄養を考えて毎日料理を作っています。子どもたちには野菜を食べてほしいし、魚も食べてほしい。
子どもたちが苦手な食材も工夫して料理をしているつもりです。家計のこともあるので、贅沢に子どもの好きな食材をたくさん使うということはせず、食費が高くならないように考えて作っています。
一方、夫は子どもが大好物の唐揚げやとんかつが得意。しかし残念なことに、唐揚げを作った日は、唐揚げとごはんのみ! という食事なのです。パスタの日はパスタのみの1品。野菜や副菜はついていないのです。
栄養面では負けていないと自負している私ですが、夫の料理が美味しいことは認めざるを得ません。唐揚げはカラッと揚がってジューシーだし、とんかつの衣はパン粉をミキサーで作るところから始める凝り具合。
とんかつがあまり好きでない私でも、夫の作るとんかつは絶品で、衣がサクサクしているのでついついたくさん食べてしまいます。そうなんです! 実は私も、夫の料理が大好きなのです!
それならやってよ!!
夫に料理で完敗していることを思い知らされた父の日。惨敗したことは認めます。
「それなら、毎日夫に作ってほしい」というのが私の正直な気持ちです。夫は父の日のメッセージカードをとても喜んでいましたが、料理する機会が増えるほどのモチベーションにはならなかったようです。
夫が機嫌よく料理を作ってくれるだけで十分! 野菜なしや、食費が上がるのは困りますが、夫の料理に助けられているのも事実です。これからも夫婦で足りないところを補いながらやっていきたいです。
(ファンファン福岡公式ライター/はるる)