終業式の日にひとりで帰っていると、友達のお母さんに話しかけられたのですが… 友達のお母さんは勝手に私の通知表を見て激しく怒り出し、ひどい暴言を吐いた後に通知表を破り捨てようとしたのでした。
帰り道に友達のお母さんと遭遇
小学6年生の1学期の終業式の日、いつも一緒に下校する友人が欠席で私ひとりで下校していました。すると、通学路で同じクラスのAちゃんという友達のお母さんに会ったのです。
Aちゃんのお母さんは過保護かつ被害妄想が激しく、公園でテレビの話をして笑っていた子どもたちに
「うちの子を馬鹿にして笑っただろう!」と怒鳴ったことがあります。苦手なお母さんでしたが無視できず挨拶。すると、
「終業式で荷物が重いだろうからAちゃんを待ってるの」とおしゃべりが始まりました。
成績のことを聞かれ…
Aちゃんのお母さんが話し続けるので、小学生の私は上手くあしらえず、仕方なく話に付き合うことに。
「Aちゃんはまだ学校を出てない?」
「何時に学活が終わったの?」などの質問に答えていると、
「あなたは成績どうだった?」と聞かれたのです。
Aちゃんのお母さんはわが子がいちばんのタイプで、Aちゃんより成績が良いと怒りだすのはわかっていました。
私は体育や音楽の成績はそれほどでしたが、勉強は好きだったので成績はいい方でした。ただ、Aちゃんはあまり勉強が得意ではなかったので成績はあまりよくありません…。
良かったと答えると怒られるだろうと思い、
「普通くらいでした」と言ったところ… Aちゃんのお母さんは私の手提げカバンをジッと見た後、無言で通知表を抜き取ったのです。
通知表を破ろうと?!
突然の出来事に私はフリーズ。通知表を端から端までじっくり見られていましたが、恐怖で止めることなんてできません。他の生徒もちらほら下校していましたが、Aちゃんのお母さんは気にせず私の通知表を見続けています。一通り見終わった後、私を睨みつけました。
「これが普通? バカにしてる?」と案の定怒り出したAちゃんのお母さん。
「嫌味な子ね」
「まさかAちゃんをいじめてないでしょうね」と、ひどい言葉をかけられましたが、どうすれば良いのかわからずオドオドしていました。
「普通の通知表ならいらないでしょ? 捨てておいてあげる」と言われ、動きからお母さんが通知表を破ろうとしているのがわかったのです。
通知表が破られると思った瞬間、後ろから
「おばちゃん! 何してんの!」という同級生の男の子Mくんの叫び声が。
「先生呼ぶよ!」というMくんのセリフを聞いたAちゃんのお母さんは私の通知表を投げ捨て、足早に去っていきました。
Mくんが
「大丈夫?」と声をかけてくれ、そのまま家まで送ってくれたおかげで安心して帰ることができたのです。
Aちゃんとは距離ができてしまい
Aちゃんのお母さんが乱暴に扱ったせいで、通知表は端のほうがぐしゃぐしゃになっていました。母に
「どうしたの、これ?」と聞かれましたが、その日の出来事を話す気にならず、
「握ってたら、ぐしゃってなった」と嘘を吐いた記憶があります。
Mくんには口止めしていたので、母にも先生にもバレず大ごとにはなりませんでした。今の自分は本当のことを言うべきだったと思いますが、母子家庭育ちの私は母に心配をかけたくないという気持ちが強く、当時はとにかく大ごとにしたくなかったのです。
Aちゃんが自分のお母さんの行動を知っているのかどうかはわかりませんが、なんとなく気まずくてAちゃんと遊ぶことは減りました。親になった今、わが子の友達を悪く言うようなことは絶対にしないと心に誓っています。
(ファンファン福岡公式ライター/水素)