「適当で!」が口癖で、なんでも人任せ。そのくせ文句を言う、変わったママ友がいました。そんなママ友親子に、親子遠足で予想外の悲劇が起こります。フォローしようとした私にも、驚愕の一言を返してきた、びっくり体験談です。
「適当で!」が口癖のママ友
息子が幼稚園の年長さんだった時の話です。ママ友の中には、少し変わった人(Aさん)がいました。Aさんは何でも人任せにするママでした。
例えば、私とAさんが一緒に役員をしていた時のこと。運動会や、夏祭りの事を決める時は、いつも
「適当でいいじゃん。夏祭りなんて適当にやったらいいと思うよ! こんな事、真剣に考えなくていいじゃん」とスマホをいじってしまうような人。
私は、その場の空気を壊すようなAさんの態度が苦手でした。そんな事もあり、ママたちの間ではAさんの評判はよくありませんでした。
会話も自慢話ばかりで正直嫌だったのです。でも、息子同士が仲が良かったこともあり、なかなか厳しい事が言えないでいました。
何でも人任せ!
夏休みに一緒にハイキングを計画しても
「場所と時間は適当に決めておいてね! それに従うから」と全て私任せ。正直それにも嫌気がさしていました。そのくせ
「この公園は人が多すぎてダメね。もっと他はなかったの?」なんて言うから、本当は関わりたくありませんでした。
運動会の時だって、私が取った場所に一緒に座ってきて滅茶苦茶です。さすがに
「自分で場所くらいとって。私は早朝から並んでとったんだから」と言ったら私はケチ呼ばわり。受け身じゃなく自分で考えて行動した方がいいと言うと、鬱陶しがられました。
私はあまり関わらないように、Aさんを避けることにしました。子どもも他に仲良しのお友達ができたので、自然と離れていくことができました。
時は流れて年長さんに。ある日、お別れ遠足のプリントが配られました。そこには「親子分のお弁当持参」と書いてありました。昨年まではお弁当屋さんに外注していましたが、アレルギー問題などがあり、持参することになったのです。
いつも給食の子どもたちは、みんな楽しみにしています。ママ友の間でも、キャラ弁の話で持ちきりです。私も作り方を検索して、必死でお弁当の準備を進めていきました。
親子遠足当日 事件勃発!
お弁当の準備で、ママたちは寝不足気味。これもいい思い出です。動物園へ到着後、すぐお弁当を食べることになっていました。
みんながお弁当を広げる中、金切り声のような声が聞こえてきます。そこには、先生に詰め寄るAさんの姿が!
「去年まで、お弁当外注だったでしょう? なんで今年からいきなり変わるのよ!」どうやらお弁当を持ってきていない様子。
ちゃんと事前に連絡もきていたし、他にお弁当を持ってきていない人なんていません。自分の確認不足です。それなのに先生を責めています。
周りは騒然として、さっきの楽しい雰囲気は一変。Aさんの息子くんは泣いていました。
私は見かねて、自分のお弁当をAさんの息子くんにあげることにしました。やっと笑顔になった息子くん。ところが、Aさんは私にお礼を言うどころか驚きの一言を放ったのです。
「あなた、私の性格知っているわよね? だったらなんで私に『今日はお弁当がいる』って連絡しないのよ? 恥をかいたじゃないの!」私が言い返そうとすると、息子くんが
「ママが忘れたからいけないんでしょ? お弁当おいしいよ。おばちゃんありがとう! ママもちゃんと、ありがとうって言わなきゃ」と言ったのです。
私はその言葉で全て許せました。
気まずそうなAさんが、小声で
「ありがとうございました」と言ったのは、滑稽で笑いをこらえるのが大変でしたが…。
その後、人が変わったように大人しくなったAさん。あれ以来おかしな行動はなく、むしろ大人しく存在感が無くなりました。ある意味いい勉強になったのではないかと思います。
(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)