【インタビュー】「今の私たちを見て」HelloYouth、7/27に福岡市で6周年記念ライブ

 福岡市を拠点に「青春」をテーマに活動するアイドルグループHelloYouth(ハローユース)が7月27日(土)に「DRUM LOGOS」(福岡市中央区天神)で結成6周年記念ライブ「6周年だョ!全員集合」を開催します。7月6、7日の二日間にわたり幕張海浜公園(千葉市)で開催されたアイドルの野外フェス「超NATSUZOME2024」(以下ナツゾメ)ではファンの熱い支持を得てセンターステージ争奪戦で総合2位を獲得。中でも初日にパフォーマンスを見た観客による投票で、地の利がある首都圏に拠点を置くグループを相手に3位を獲得したのは快挙。イベント2日目にセンターステージで堂々のパフォーマンスを披露し首都圏のアイドルファンに「HelloYouthここにあり」と強くアピールし、アイドルにとって大事な「夏」をいい形でスタートしたばかりです。新体制発足から1年半が経ち、「新たなカタチ」が成果を出しつつある今、6周年ライブでは「今の私たちを見てほしい」と訴えています。稽古場で意気込みなどをメンバーに聞きました。

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見どころは「今のHelloYouth」

写真撮影:重村誠志

 2023年2月に3期生5人が加入し1期生4人と合わせて9人の新体制となったHelloYouth。同年7月の5周年ライブは、新体制移行半年で迎えました。「初めての周年ライブ」について3期生は「『HelloYouth大好き』の私がそのままステージに立っていました。メンバーの一員としての私じゃなかった」(彩木美沙さん)、「映像を見ると表情も硬くぎこちない。本領発揮ができませんでした」(槙宮令乃さん)などと振り返ります。

平松聖菜さん 写真撮影:重村誠志


 また迎え入れる側の1期生にも「まだ新しいHelloYouthを自分の中では受け入れることができていませんでした。当然『9人のHelloYouth』の楽しみ方をわかっていませんでした」(センターの平松聖菜さん)と戸惑いがあったことを打ち明けます。
 さらに平松さんは続けます。
 「(しばらく)私自身がライブを楽しめない時期が続きました。それは私のファンにも伝わっていたかもしれません」。戸惑いの中にいた平松さんを変えたのはステージから見えるファンの姿でした。
 「今年に入ってから(ファンがいる)フロアの熱さを感じるライブが増えました。過去6年で一番熱いと感じたライブもありました」

写真撮影:重村誠志

 グループを盛り上げようと頑張るファンをさらに熱くしたのは、3期生が見せた長足の「進化」でした。グループ全体での練習の前に、3期生の発案で「3期練習」を自主的に行い、1期生との約5年間の「差」を埋める努力をしたほか、3期生同士で「どうしたらもっと自分たちの良さを出しつつHelloYouthを強くできるだろうか」「自分が思う自分の個性、他のメンバーから見た自分の個性とはなんだろうか」などと話し合い「HelloYouthの一員」として各個人の技量を磨くと同時に「9個の個性」を着実に確立してきました。

写真提供:ozepon◎

 今年4月27日、福岡市で開いたワンマンライブ「青春大爆発!」では1期生でリーダーの大島向葵さんが「3期生が入ってきてくれて1年間。(メンバーもファンも)最初は戸惑いもあっただろうし、いろんな感情があっただろうけれど、1年間活動してきて、すごく成長したと思うし、やっとこの9人で本当のHelloYouthが始まった、やっと走り出したなと思っています」と観客に語りかけ「今のHelloYouthには自信があります」と力強く宣言しました。
 ナツゾメで観客を惹きつけたパフォーマンスはその言葉の証明となりました。

写真提供:ozepon◎

 今回の6周年ライブでは新曲「ずっと好きだったのにいなくなっちゃうのかよ、バカヤロー!でもいい思い出をありがとう、、、夏」(作詞・作曲・編曲:村カワ基成)が発表されます。一方で過去に比べると演出が若干シンプルになるともいいます。
 「3期生が加入後、ファンに盛り上げてもらい、ファンの皆さんが9人の私たちを『一つ上』に連れてきてくれたと思います」と話す1期生の藤咲まりなさん。 「『ありがとう』の気持ちを言葉ではなく6周年ライブを通して伝えたい」
 そしてメンバーは口をそろえます。
  「6周年ライブの見どころは『今のHelloYouth』です」

「昔の面影を追いたくはない」

写真撮影:重村誠志

 1期生4人を上回る5人の3期生の加入は、1期生にも変化を迫りました。
 振り返ると2016年結成時のHelloYouthは7人でした。翌年1月の初ツアー中に1人が休業し、そのまま12月に活動辞退。2021年9月に2期生1人を加え7人体制に戻ったものの翌22年6月に1期生1人が約2カ月の休養を経て事務所が専属マネジメント契約終了を発表し脱退、同年11月には2期生が体調不良などを理由に活動辞退、23年2月には1期生1人が円満に卒業し、体制は短期間で変遷を繰り返しました。

 「3期生からの相談に積極的に乗ってきました」と話す1期生の大葉みらいさんは「HelloYouth愛が強い私ですが、一番長かった6人時代のスタイルが好きです。今でも『あの頃の…』と懐かしく思うことはあります。でも、『9人のHelloYouth』で昔の面影を追いたくはありません」ときっぱり。「5人の3期生が加入してくれたからこそできることがあると思っています。3期生が考えていることや感じていることをライブのスタイルに取り入れていくことで『9人でやることの良さ』をステージで見せられると思っています」「3期生の個性を探り、どうすればそれが光るのかを考えることで私自身も成長できました」

写真撮影:重村誠志

 大島向葵さんは「私たちが5年間積み上げてきたことに3期生は1年で追いついてくれました」と後輩の頑張りをたたえ、「これまでほとんどの期間は『同期』しかいなかった私たちですが(3期生加入で)先輩としてしっかりとしなくちゃ、と強く思うようになりました」と刺激を受けたと話します。「HelloYouthでは気持ちが大事。3期生も、たとえ歌やダンスが下手でも、がむしゃらに闘おうとする心を持ってほしいと思っていました。それは少しずつ感じ始めてはいましたが、特にナツゾメでの一連のイベントを通してはっきりと見えました」と手応えを感じている様子。
 「3期生が加入する前は、『もっと上にいけるかもしれない』と思った時に(メンバーの予想外の脱退などで)崩れてきました。波に乗り切れませんでした。今、1年前よりファンの熱い思いが届いています。メンバーもファンも『みんなで(上に)行くぞ』という気持ちが強いです。今までで一番自信がある、勢いが強い状態です」と目を輝かせました。

藤咲まりなさん 写真撮影:重村誠志

 3期生だけではなく1期生の成長も顕著だったと話すのは、10月27日をもってグループを卒業することを発表し今回が最後の周年ライブとなる副リーダーの藤咲まりなさん。
 「例えば以前はグループ最年少で甘えん坊だった(大葉)みらいが細やかに3期生の面倒を見たり、元々ライブ作りが巧みだった(平松)聖菜が以前よりはっきり意見を言うようになったり、年下メンバーの成長を実感します」と話します。「結成してから4年目まで、どこかグループを俯瞰的に見ながらグループを守っていこうと頑張る私がいました。ところが3期が入ってきた瞬間にそれまでの多くのものが変わり、全体がどうこうではなく自分がとにかく必死にしなくちゃダメだ、とモードが変わりました」と自らの変化を語ります。

写真提供:ozepon◎

 そして感じ始めた各メンバーの変化。「3期の成長だけではなく1期の成長も感じたことで、どこか肩の荷が降りた気がして卒業を決めました。今までとは違った私で周年を迎えられています」。
 最後の周年ライブへの想いを続けます。「今までの周年ライブはとにかく必死で、いろんなシーンを覚える余裕もありませんでした。今回は一つ一つを大事に心に刻み込みたいです。フロアもステージも笑顔に溢れるライブを作り、その笑顔を目に、心に焼き付けたいです」

「絶対にいい成績を残したい」ライブ

写真提供:ozepon◎

 1期生にとっても3期生にとっても「新しいカタチ」を見せる6周年ライブ。
 槙宮令乃さんは「5周年ライブでは1期生が作ってきた『5年』に遠慮していた部分がありました。でもこの頃は遠慮が全くなくなりました。自然と歌っている時の感覚が変わりました。いま、歌っていてとても気持ちがいいんです。自然体でアイドルをしている姿を見てもらえると思います」と話します。

 彩木美沙さんは「『HelloYouthの彩木美沙』が1年前より強くなりました。メンバーとの関係性も深まったし、自分自身がより楽しまなきゃ、頑張らなきゃと。とにかく元気にステージ上で暴れたいです」と笑顔。白雪夢乃さんは「1期生との親交も深まって私の考えをきちんと言えるようになりました。『カワイイ』を前面に出しながらステージ上でもっと1期生に絡んでいきたいです。もう『HelloYouthオタクの一人』じゃないんですから」

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 海月らんさんは「大好きなゴルフに例えると、6周年ライブは『絶対にいい成績を残したい』、いつもの5倍、10倍の練習をして臨む大切な試合です。とにかく一生懸命な姿を見にきて欲しいです」。宇咲妃奈乃さんは「憧れのステージに立つことでワクワクするだけだった昨年の私とは違います。得意のダンスを1年間磨いてきた姿を見て欲しいです」

 3期生の言葉を受けて大葉みらいさんは「メンバーそれぞれが輝くグループです。九つの個性がそれぞれに引き立つ場所があるので、今までの周年ライブとは違う新しい見せ方ができると思います」と自信を見せました。「一時はライブを楽しめなかった」と話していた平松聖菜さんは「『9人のHelloYouthの楽しみ方』を私自身が見つけて迎える周年ライブです。楽しいライブを楽しい気持ちで迎えられます。私、感情がすぐに表に出ちゃうので、ファンの皆さんには私自信が心の底から楽しんでいる姿を見届けて欲しいです」

■取材後記

写真提供:ozepon◎

 「今の私たちを見てほしい」
 2年前、「センター」の脱退が発表された後の取材でもメンバーは訴えました。満身創痍ながらも必死に前進を続けようとする中での悲痛な叫びでした。
 ところが今回は違います。今のHelloYouthへの自信と未来への確信に近い希望が言葉に込められていました。

 今回の取材では自他共に人見知りだと認める宇咲妃奈乃さんが回答に窮し、涙をにじませる場面がありました。すると、間髪を入れずに「いつもダンス練習のまとめ役をしてくれます」「今までのHelloYouthにはいなかった大事なキャラ」「太陽みたいなメンバーたちの中でお月様のような落ち着く存在」などと1期生も3期生も関係なく次々に宇咲さんへ助け船を出しました。見事なチームワークです。

 その姿を見た彩木美沙さんは「HelloYouthがやっぱり好きだと改めて思いました」と笑顔を見せ「みんなが結束して同じ方向に向かって、みんなが自分の全力を出せるのがHelloYouthの凄いところです」。

写真提供:ozepon◎

 大葉さんが「大好きだった」と話す「6人のHelloYouth」が見せた完成形は、あえて例えれば6人の個性と力をしっかりとより合わせた強く太い綱でした。今のHelloYouthは横糸と縦糸を織りなすことで、強さに加えてしなやかさと懐の深さも備えた「新たなカタチ」を目指しているのかもしれません。

 「今のHelloYouthは九州、福岡で最強のグループになれると思います」
 藤咲まりなさんが卒業発表と同時に語った言葉は、応援を続けてくれているファンへの感謝とメンバーへのエールでしたが、そこには確信もあったはずです。
 藤咲さんの言葉の実現に向かってひたむきに、そして熱く走り続けるHelloYouthから、当分目が離せそうにありません。

提供:HelloYouth

ライター:重村誠志

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